地方の築古アパートを中心に不動産投資をしており、他にも区分マンション、戸建ても一応所有しています。
不動産投資歴は10年を超えました。
今回は退去時のクロスの張り替え費用についてです。
クロスの劣化は経年劣化
私の場合、長く住んでいただいたお部屋の場合は流石にクロスは張り替えなくてはいけないことが多いですが、
目視で「大丈夫そう」と思ったものに関してはあまり張り替えてません。
張り替え行う時も、必要だと思った箇所だけ張り替えて、全てを張り替えるということはしない、ということが多いです。
基本的にはこれらクロスの張り替えはオーナー負担での張り替えとなります。
クロスが悪くなるのは、通常の使用の範囲内で起こりうることであり、
賃貸住宅の契約においては、経年劣化及び通常の使用による損耗・キズ等の修繕費は家賃に含まれているとされており、オーナーが費用を負担するのが原則となっているのです。
入居者に過失がある場合は？
では、入居者の過失によってクロスの張り替えが発生した時はどうでしょうか？
私の持っているお部屋で、入居者から退去連絡があった時に始めて「お部屋で無断で猫を飼っていた」ということが発覚したお部屋がありました。
6年間住んでいただいたお部屋だったのですが、猫を飼っているというのはずっと知らず、退去の時にお部屋が相当傷んでいて発覚。原状回復費用に75万円かかるとのことで肝が冷えた案件でした。
こちらの内容については、そもそもクロスの張り替えだけでは修繕しきらず、中のボードまで引っ掻き傷で傷んでしまっているということだったので、全て入居者負担とさせていただき、
また、加入している保険でも一部補償が出たのでなんとかなりました。
ただ、中には猫の引っ掻き傷などでクロスを張り替えることになっても、
減価償却分はオーナー負担となるケースがあるようです。
クロスの償却期間は6年間（72ヶ月）となっており、6年住んでいただいたら価値は1円になってしまう、ということを意味します。（ゼロではなく1になります。）
なので、もし2年住んでいただいて、24ヶ月での退去だった場合、24/72、つまり1/3は償却が進んでいるという考え方になり、残りの2/3の割合でしか費用を請求することができない、という場合もあるそうです。（これはペット可としている物件の事例でしたが）
私の場合はそもそもペット不可の物件でしたので、ペットを飼っていること自体が契約不履行ということになります。なので請求もしやすかったというところがあるでしょう。
タバコを吸っていた場合は？
入居者がタバコを吸っていて、クロスに色がついてしまう、というケースもありますよね。
喫煙に関しては、ガイドラインに以下のように定義されています。
「喫煙等によりクロス等がヤニで変色したり臭いが付着している場合は、通常の使用による汚損を超えるものと判断される場合が多いと考えられる。なお、賃貸物件での喫煙等が禁じられている場合は、用法違反にあたるものと考えられる。」
基本的に喫煙によるクロスの汚れや匂いは通常損耗ではなく、借主の費用負担とするケースが多いです。
ただ、こちらの場合も、減価償却のことは同じように考えます。
クロスの償却期間は6年であり、入居者がタバコを吸っていたことでクロスの張り替えが必要になったケースでも、6年以上入居されていた場合はクロスの張り替え費用を請求することはできません。
とはいえ、匂いのクリーニングなど、他の項目では費用を請求することができる場合があります。
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入居者ガチャはある…
不動産投資は収益性の高い投資方法で、短期間でお金を増やすなら良い手段だと私は思っています。何より金融機関からお金を借りてレバレッジを効かせることができるというのは大きなメリットです。
ですが、こんな言い方もどうかなとは思うものの、入居者ガチャというのは絶対的に存在します。
内緒で猫を飼っていたくらいならまだ可愛くて、私は最近立て続けに「滞納からの警察立会いの元入室したらゴミ屋敷だった」というお部屋が2件発生しました。
2件とも裁判を起こす準備をしています…
クロスに関しても、減価償却は6年と定められていますが、
綺麗に使っていただいたお部屋なら6年経っていてもクロスを張り替える必要のないお部屋もあります。
こればかりは退去されてみないとわからないところなので、難しいですよね。
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