不動産の売買をする時に重要になってくるのが指値交渉です。
不動産には売り出し価格がありますが、必ずしもその売り出し価格のままで物件を購入する必要はありません。
誰だってなるべく安く買い物をしたいものですし、指値交渉をして実際の売り出し価格よりも安い金額で物件を手に入れている不動産投資家の方が多いです。
もちろんケースバイケースではありますが指値交渉がうまくいけばそれだけその収益物件の利回りを高めることができるということです。
今回はこの不動産売買における指値交渉について、解説していきたいと思います。
指値とは
ここで改めて指値とはどういう意味なのかを解説したいと思います。
指値というのは買主が希望する購入価格のことであり、本来は売り出し価格よりも安い値段のことを指すわけではなく、純粋に希望購入額という意味です。
ただ不動産業界では指値交渉を行って値下げをすることが多いので、指値と言うと値引き交渉という意味合いになってくることが多いです買主。
ちなみに買主が指定する金額は指値と言いますが売主が指定する金額は出値(だしね)と言います。
売主と買主の間に不動産仲介業者が入っていれば仲介業者が間に入って交渉のやり取りをします。
間に2社媒介業者が入っている場合は、業者同士で交渉調整を行うこともあります。
逆に売主と買主の間に業者が入っていない場合は直接交渉となります。
また交渉が固まり成約することになった価格を成約価格と言います。
指値の相場は売り出し価格のマイナス1割くらいです。
あまりにも大幅な指値をすると、相手に対して失礼にもなるので注意が必要です。
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指値交渉をうまく行うためのコツ
指値交渉をうまく行うためにどのようなことに気をつけたら良いのでしょうか。そのコツについて解説していきたいと思います。
相場価格を調べる
まずは周辺の類似物件の売り出し価格をしっかり調べるようにしましょう。
物件を購入する時だけでなく賃貸として出す場合も同じことが言えますが周辺価格というのは、金額を考える上で一番参考になるものです。
同じ間取りで同じような条件の物件を探しどれぐらいの販売価格で出されているのかということを調べます。
類似物件は外観だけでも見に行ってみると、より情報を掴みやすくなるでしょう。
周辺の物件を調査することによって売り出されている価格が適正であるかということを判断することができます。
また同じような物件を毎日観察していると、物件が値段を下げたりすることもあるので、物件を購入したいと思っているときはしばらく情報を追いかけ続けると良いと思います。
売却理由に着目
可能であれば仲介業者の担当者にどのような理由で物件を売却するのかということを聞いてみましょう。
売主がどのような属性なのかということも聞いてみると良いと思います。
例えば直近でお金が必要で売り急いでいるだとか、相続をしたけど持て余しているから売却しようと考えている、というような理由で物件を売り出しているのであれば、指値交渉がしやすいと言えるでしょう。
逆にそこまで売り急いでいない売主の場合は、なるべく高く買ってくれる人を気長に待とうとするので指値交渉が難しいかもしれません。
ライバルはいるのか?
仲介業者の担当者に他にも申し込みが入っているのかということも聞いてみてください。
ただ多くの場合、仲介業者の担当者もなるべく早く申し込みが欲しいですから、「他にも内覧をしている人がいます」だとか「申し込みが入っています」というようなことを言われることもあります。
だからといってあまり焦りすぎないようにした方が良いでしょう。
大きな買い物ですし後悔しないためにも、自分のペースで進めることが大切です。
物件のマイナスポイントを探る
実際に内覧をしてみて物件のマイナスポイントを探ってみましょう。
「こういう理由で購入した後にこれくらいの修繕費がかかりそうだから、買主物件価格からそれを引いてこれくらいの値段にしてもらえませんか?」という理由付けができれば指値交渉もうまくいきやすいです。
とにかく沢山物件を見てこういったポイントを自分で見つけられるようにしましょう。
現金で購入する
ローンを組んで物件を購入する場合は、売買契約はローン特約を付けて行うことになりますが、
その場合ローンがおりなかった時に物件を購入することができません。
そういう人よりは確実に物件を購入してくれる現金で購入する買主を売主も選びたいと考えると思います。
そのためローンを組む人より現金で購入する人の方が優先されやすいと言えるでしょう。
とはいえローンを組んで物件を購入した方が不動産投資の規模を拡大しやすくなるので、必ずしも現金で不動産を購入することが良いというわけではありません。
仲介業者のことも考える
物件を仲介してくれる仲介業者のことも考えてみてください。
仲介をしてくれる人も人間ですから、買主なるべく人柄がいい人や自分と相性がいい人に物件を買ってもらいたいと考えるものだと思います。
仲介業者とのコミュニケーションの取り方も重要なポイントとなってくると考えましょう。
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