売買知識

不動産売買契約時の重要事項説明、注意して聞いておくポイントは?

不動産は大きな買い物になりますので、購入にあたって色々不安に感じることが多いものです。

今回は不動産の売買契約時にある重要事項説明について、そこで注意して聞いておくべきポイントについて解説してみたいと思います。

重要事項説明を受けるタイミング

不動産を購入する際の流れを大まかに書いてみると、

  1. 物件探し、内見
  2. 良い物件が見つかれば、買付証明書を書き申し込み(条件など交渉)
  3. 売主と買主で双方合意があれば、売買契約を締結・買主は売主へ手付金の支払い
  4. 後日、残代金の支払い、物件の引き渡し

といった流れになります。

今回の重要事項説明は売買契約を結ぶときに受けるものになりますので、上記の中では③の段階になります。

売買契約を締結する前までの段階であれば、基本的に物件の購入はキャンセルすることができます。そこで違約金などを支払わなきゃいけないくなることもありません。

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厳密に言えば、重要事項説明を聞いて納得してからの売買契約の締結になりますので、

重要事項説明を聞いて、「思っていたのと違う!」となればそこでキャンセルしても良い訳です。

重要事項説明をよく聞いていなくて、売買契約を締結後にキャンセル、となると手付金が返金されないことがほとんどです。

そのため、売買契約時の重要事項説明というのはとても大切なのです。

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重要事項説明とは?

そもそもこの重要事項説明とはどんなことなのでしょうか?

売買時の重要事項説明とは、宅地建物取引業法(宅建業法)という法律に定められた手続きの一つです。

不動産売買を行うときは必ず行わなくてはいけない手続きで、

資格を持った宅地建物取引士が押印した書面(重要事項説明書)を買主に交付し、取引士が対面で説明をする義務があります。

※ただ、最近はコロナの影響もあってオンラインで説明をする、ということも増えました。

以下の条件が揃っていれば、オンラインでの重要事項説明も認められています。

  1. 安定した双方向通話が可能
  2. 文字・音声を十分に認識できる
  3. 事前に説明書類を送付しておく

重要事項説明には、

  • 取引する建物がどういう建物なのか
  • 取引条件にはどういうったものが含まれているのか

ということが主に書かれており、「購入する不動産の内容が認識と相違ないか」ということを確認するために行われます。

重要事項説明が行われる主な目的は、買主の保護です。

大きな買い物をする買主を保護するために、一度きちんと内容を把握するためにも説明をする、というものになりますので、

確認しておくべきポイントを抑えて、しっかりと説明を聞き、わからないことがあればその場ですぐに質問をするようにしましょう。

関連記事:不動産売買契約、決済当日の流れ!実際に購入してみた

重要事項説明で特に注意して聞いておきたいこと

重要事項説明はなるべく全てを理解できるようにしたいですが、

長いものですし、専門的な内容も入ってきますので、なかなか全てを理解…というのは難しいかもしれません。

中でも特に注意して聞いておきたいポイントをまとめておきます。

不動産の概要

購入する不動産の内容について、例えば

  • 道路との関係(接道義務を果たしているか)
  • 給排水やガス、電気などインフラの整備があるか

といったことはしっかり確認しておきましょう。

インフラは公営であれば問題ありませんが、隣家の私有地を通って引いてきているものや私設のものだったりすると、壊れたときに自分の負担で修繕をしなくてはいけなくなるので注意が必要です。

その他、一般的な物件と異なる特徴などがないか、今一度確認しておきます。

関連記事:不動産投資の勧誘で不動産を購入してはいけない理由

抵当権のこと

不動産を購入するときは抵当権についてもしっかり確認しておきます。

ローンを組んで購入されている不動産で、返済が終わっていないものに関しては抵当権が付いているものです。

一般的にはは売主が建物を売って得た売却金で残債を返済するものですが、

念の為物件を購入するタイミングでこの抵当権を抹消してもらえるかどうか、というのはきちんと確認したほうが良いでしょう。

また他にも、現在の所有者以外の権利がついていないかどうかなどは確認しておきましょう。

関連記事:抵当権付き不動産を購入する時の注意点とは?

ローン特約のこと

ローンを組んで不動産を購入する場合は、ローン審査が通らないうちから売買契約を交わすこともあります。

その場合はローン特約というものをつけて、「もし融資審査が通らなかったら白紙解除とする」という内容にするのが一般的です。

まだローン審査の結果が出ていない場合は、ローン特約がしっかり付いているか、ということもあわせて確認しておきましょう。

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