ieRISEでは、質問箱にて読者のみなさまからのご質問を募集しております。
今回は頂いたご質問について、回答をしていきたいと思います。
【差出人】あらけーだ
【題名】築古物件の投資地域について
【質問内容】
某ポータルサイトの物件を検討している者です。当物件は築38年、80坪。1Kで10戸駐車場なしの地方物件です。駅からは遠いのですが、スーパーは徒歩圏内です。都内の区分しか買ったことがなかったのですが、この度、地方築古物件にも手を出そうと考えておりまして。
地方物件のリスクや、どのような考え方で投資すべきか?と言った、点を教えてくださると嬉しいです。
物件は、出口を考えて購入する
どのような投資物件を購入する場合も同じことが言えるのですが、
特に地方物件の築古の場合は、出口(物件を売却すること)を見据えた上で物件を購入するということがとても大切です。
地方エリアは人口減少などのリスクもありますので、物件をある程度所有して「そろそろ売却しようかな」と思った時に買い手がちゃんとつくかどうか、ということがとても大切になってきます。
長期スパンでの考えが必要になるので難しい部分もあると思いますが、
例えば、当該物件を10年所有したとして、10年後でも買い手がつきそうな物件なのかどうか?ということをぜひ考えてみてください。
当該物件のあるエリアが、今すでに人口が減り始めているエリアだったり、
これから人口増加していくことがなかなか見込めない、というエリアの場合は、リスクは高いと思われます。
ご検討されている物件は築38年ということですが、10年所有すると考えると築48年になりますね。
現在売りに出されている物件で、築48年前後のもので、エリアが近い類似物件を探し、どれくらいの金額で売りに出されているのか、ということを調べてみても良いかもしれません。

地方の駐車場なし物件について

当該物件は駐車場がない物件ということですが、
地方エリアは駐車場が戸数分(あるいは戸数×2台分)ある物件が一般的です。
私も駐車場なしのアパートを持っていますが、管理会社の方に、
駐車場が付いていない物件に関してはちょっと紹介しづらいですね…
と正面切って言われてしまったことがあります笑
実際その通りなのだと思います。
車社会で駐車場がないというのは、やはり致命的なのでしょう。
こういった物件の場合は、近隣に駐車場があるかどうかということをチェックしてみると良いと思います。
車を日常的に使っている人からすると、80m(徒歩1分)以上離れていると「遠い」という感覚があります。
もし近くに駐車場がなければ、近くの土地を買って駐車場にしてしまう、という手もあります。
隣の土地が空いていたら、購入することができないか問い合わせをしてみる、とかですね。
私も、所有物件の近くの土地を購入して駐車場にしたことがあります。

融資について
地方の築古物件を購入する時に躓くポイントとして融資があります。
自分のあまりよく知らない地域にある物件の場合は、そもそも物件を探すのも難しいと思いますが、融資も難しくなると考えた方が良いでしょう。
投資経験が浅いうちは、自分が住んでいたことのあるエリアだったり、職場や学校があって通っていたことがあるエリアがおすすめです。
そういったエリアの方が
駅のあちら側よりもこちら側の方が便利なんだよな
駅近のスーパーよりもちょっと離れたところにあるスーパーの方が安いんだよな
というような「ならでは」の感覚がご自身にもあると思います。
そういった感覚があるエリアの方が、投資物件の判断もし安いと思うんですよね。
また地方物件の場合は、検討されている物件のある地域にある融資をお願いする銀行さんが自分の住んでいる場所の近くにも支店を持っているか、ということも融資の内容に大きく影響してきます。
不動産投資での融資というのはかなり大きな金額になることが多く、
金融機関側でも、
もし返済が滞ったら、催促に行かなきゃいけない
という考えがあります。
そのため、融資を受ける方のお住まいの近くに支店がないと、融資を通さない、としている金融機関が多いのです。

エリアごとのリスクを検討する
私が所有している物件は、北海道エリアや東北エリアのものが多くあります。
これらのエリアは豪雪地帯も含まれており、毎年除雪費用で思いもよらなかった出費がかさむことがあります。

こういった、エリアごとにあるリスクもありますので、ご自身がお住まいのエリアから離れた地方エリアで投資をされる際は、そういったリスクがないか、ということも検討してみる必要があるかと思います。