不動産投資の勧誘の電話がかかってきたり、セミナーなどで勧誘を受けた、という方へ、
不動産投資用の収益物件は勧誘で購入してはいけません。
実際に私は不動産投資を10年以上行っていますが、
不動産業界というのは良い会社もあれば、詐欺まがいのことをする悪質な会社もあります。
良い会社を見極めて、しっかりと投資を行っていけばきちんと収益を出せるのが不動産投資なのに、
こういった悪質な会社のせいで、不動産業界が悪い印象になってしまうことが多く、不動産投資は怪しい!と言って家族に反対されてしまう、なんて人も多く見かけます。
今回は勧誘で紹介される物件をどうして買ってはいけないのか、ということを解説してみたいと思います。
良い物件は取り合いになっている
投資として良い物件、というのは、投資家達の間で取り合いになっているものです。
良い物件は探さないと見つかりません。
これが勧誘で紹介される物件を購入してはいけない一番の理由です。
勧誘で紹介される物件というのは、その時点で売れ残りの物件なのです。
経験のある投資家たちが「欲しい」とは思わない物件、ということですね。
不動産業者とお付き合いがあると、ネット上に物件の売り出し情報を掲載する前にこっそり業者さんから情報をいただけることがあります。
まずはそうやって、お付き合いのある投資家たちに不動産業者は物件を紹介します。
というのも、業者からすると「今までお付き合いがあって、しっかり買ってくれる意志がある投資家」の方が、物件を売る相手として安心なのです。
どうしても物件の価格も大きなものが多いですから、新規の方だときちんと取引が成立するか、トラブルにならないか、という心配がつきものなんですよね。
そうして一通りお付き合いのある投資家たちに紹介をして、それでも売れなかった物件がネット上に出回ります。
「じゃぁ良い物件はネットでは購入できないのか」というとそうでもありません。
私がここ最近購入している物件はほとんどがネットで見つけたものです。
ネットにもまだまだ、良い収益物件はあります。
ですが、そのネットで見つけた物件は「今日新規で掲載された物件」みたいなことが多いです。
物件ポータルサイトには会員登録しておいて、指定条件をクリアした新規物件が上がった時は通知がくるようにしています。
そしてその日に連絡をしても「他の方からも問い合わせが入っていて…」と言われることが多いです。
良い物件というのは、投資家たちがこぞって取り合いをしているんですね。
勧誘で紹介される物件が、いかに売れ残りの物件になっているか、ということがよくわかると思います。
シミュレーションは自分でやるもの
不動産投資の勧誘、特に新築マンション投資なんかは、シミュレーションシートのようなものを使って勧誘をされることもあります。
- 「何年後にはこれくらいのお金になります」
- 「年金いくらもらえるかわからにですし、足しになります」
- 「節税になります」
といった文句で、いかにもちゃんとそういう未来が描けている、というようなシミュレーションシートを出されるんですね。
数字がデータとして並んでいると、どうにも信じてしまいたくなるものですが、
このシミュレーションシートもよくよく考えて自分でシミュレーションをし直してみるとおかしな点がいくつも出てきたりするものです。
一例ですが、
- 家賃設定がずっと同じ、あるいは家賃下落率が適当ではない
- そもそもの家賃設定が高すぎる
- 売却価格が楽観的すぎる(経年劣化による建物価値の減少が加味されていない)
- 修繕費が考えられていない
といったことがよくあります。
こういったところも、不動産投資をしながら感覚を掴んでいくものにはなりますが、
もし本気で不動産投資をしたいと思っているのであれば、業者が提出してきたシミュレーションシートを見て、自分でシミュレーションを引き直してみる、ということをぜひしてみてください。
地域の家賃相場や新築物件の家賃相場などはネットで検索すればすぐに出てきますし、
シミュレーションシートに足りないものを探すのは難しくても、書いてある数字が妥当かということは、自分でも調べられるものなのです。
関連記事:不動産投資をする時にやっておくべきシミュレーションまとめ
不動産投資をしたいなら言いなりではダメ
- 周りの人がやっているから
- すすめられたから
といった理由で不動産投資をするのはお勧めできません。
これは典型的な詐欺に騙される人の特徴です。
不労所得だなんて言われる不動産投資ですが、収益をしっかり上げている投資家たちはしっかりと不動産投資について学んでいますし、
良い物件を見極めるためにどこを見れば良いのかということを知っています。
本気で不動産投資をしたいのであれば、勧誘にそのままのるのではなく、自分で調べて、自分が納得のいく物件を自分で探して掴みにいく必要があります。
それができないのであれば、不動産投資ではなく、利回りが低くても安定している株式に投資をしておいた方が、リスクは低いのではないかなと、個人的には思っています。
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