地方の築古アパートを中心に投資をしています。
少し前に良い物件を見つけて現地視察にも出かけてきて、このまま買い付けを入れよう!というところまでいきました。
実際に不動産投資をされている方なら分かると思いますが、
最近は不動産価格がかなり高騰しており、「気になる」物件を見つけるだけでも難しく、本腰を入れて融資を引いて購入したいと思えるような不動産に出会える機会は本当に稀になりました。
この物件はいいぞ!と思える物件だったので、購入したかったのですが、なんと金融機関にご相談したら融資が難しい、というお話に。

弊社は東京の法人なのですが、地方物件の場合は、不動産の住所と同一エリア内に
- 金融機関の支店
- 弊社の営業所
が同時に存在していないと融資は難しい、というお話をされてしまいました。
融資にはトレンドがあり、どんどん融資をしてくれる時期もありますが、
最近はちょっと厳しめの傾向にあるのかな、と思います。
不動産の融資について考える時に知っておきたい用語として「総量規制」というものがあります。
今回はこの総量規制について解説してみたいと思います。
総量規制とは
総量規制とは、金融庁の賃金業法により、年収の3分の1を超える借り入れを制限するルールのことです。
これは個人への融資の話であり、法人向けの融資には適用されません。
総量規制は主に貸金業社(ノンバンク)から個人が借り入れを行う場合に適用されます。
具体的には、
- クレジットカードのキャッシング利用
- 消費者金融のキャッシング利用
などです。
銀行は貸金業社ではないため、総量規制の対象ではありません。

不動産融資は基本的に総量規制外
総量規制というものが貸金業法にはあるのですが、
個人の年収の3分の1しか融資を受けられないともなると、個人で購入することができる規模の不動産は本当に小さなものになってしまいます。
年収が1000万円あったとしても、300万円程度の融資しか引けないことになってしまいますからね笑
もちろん数十万円で買えるような戸建てもありますが、
300万円以下で買える不動産となるとかなり小規模なものになってしまいます。
基本的に、不動産融資では総量規制は対象とはなりません。
総量規制の除外貸付けは、次のものが該当します。
- 不動産担保ローン(例外あり)
- 不動産購入のための貸付(住宅ローン)
- 高額療養費の貸付
- 自動車担保貸付(自動車ローン)
- 有価証券を担保とする貸付
- つなぎ融資
また、除外貸付以外に、例外貸付というものあります。
例外貸付は除外貸付とは異なり、貸付の残高としては参入するものの、年収の3分の1を超えている場合でも、その部分について返済能力があると判断されれば例外的に貸付ができるものです。
- 個人顧客に一方的有利となる借換え
- 個人顧客の借入残高を段階的に低減させる借換え
- 緊急の医療費の貸付け
- 社会通念上緊急に必要と認められる費用を支払うための資金の貸付け
- 配偶者と併せた年収の3分の1以下の貸付け
- 個人事業者に対する貸付け
- 新規事業に必要な資金の貸付け
- 預金取扱金融機関からの貸付けを受けるまでの「つなぎ資金」に係る貸付け
ちなみに不動産融資は除外貸付なので総量規制の対象外ではありますが、自宅の場合は総量規制の対象となります。
返済できないと自宅を失ってしまいますからね。
借主の生活基盤を保護するために、総量規制の対象とされています。

総量規制が導入された背景
実はバブル経済を終わらせたのは日銀の金融引き締めでした。
そもそもバブルは日銀が開始した金融緩和(公定歩合の引き下げ)がきっかけとなり始まったものでした。
低金利でお金を借りることができるので、そのお金が不動産や株式といった投資商品に流れたんですね。
そのせいで土地や株式の価値が短期間で急上昇し、何に投資しても儲かる、というバブル経済が出来上がったのです。
ですがこれは行き過ぎた好景気で、不動産や株式といった投資商品が本来の価値とかけ離れた価格で取引されるようになってしまいました。
こうなると、日本のお金に対する信頼が世界的に見た時に揺らいでしまいます。
そこで、日銀は物価の安定と金融システムの安定を目的に、金融政策を実施していきます。
1990年に入って、土地や株式の高騰を抑えるために行った金融引締策のうちの一つが総量規制でした。
1990年3月に大蔵省から全国の銀行へ、「土地関連融資の抑制について」という通達を行い、不動産向け融資額の伸び率を総貸出の伸び率以下に抑えるよう呼びかけたのです。
これ以外にも公定歩合の引き上げを行ったり、地価税法の導入をしたのです。
これらの3つの金融引締策により、バブルは崩壊しました。
今でも融資のトレンドが日々変わっているのはこのあたりのバランスの変化なのだと思います。
金融機関の方とはなるべくコミュニケーションをとって、融資が出そうな時になるべく不動産を購入したいものですね。
