そろそろ仕事も落ち着いてきてお金も多少貯まってきたし、何か投資を始めてみようかな…という人は新築マンション投資を検討する人が多いと思います。
不動産投資の中では規模が小さめで、初めて投資をする方にも管理しやすく、都心部では特に人気の高い新築マンション投資ですが、「リスクが低い」からこそ新築マンション投資を選んだはずなのに、蓋を開けてみたら大失敗…という例が少なくありません。
新築マンション投資をする時に失敗しないよう、気をつけるべき点についてまとめてみます。
良い属性の方は狙われています
「投資」という言葉がついているからといって必ず収支がプラスになるわけではありません。
投資はあくまで投資。お金が増えるという保証はされていないのです。
だからこそ、投資する物件は慎重に選ばなくてはいけないですし、セールストークを鵜呑みにしてはいけません。
特に大企業に勤めていて、年収が良く、融資を引きやすい方。
よく「銀行から融資が下りるということは、その物件が投資物件として安全だということだ!」と思ってしまう人がいるんですが、銀行はあくまでお金を貸した時にそれを返済することができるか、というところを見ています。
極端なことを言うと、金利で利益を出すことができますから、投資が成功しようが失敗しようが、返済さえできれば良いのです。
つまり属性が良い方というのは、働いているお金で返済ができる方であって、返済に問題がなさそうだからお金を貸せる人なんですね。
属性が良い方は銀行融資が引きやすいから営業セールスも多くなります。
そしてそういった話ばかり聞いているとどんどん視野が狭くなって、新築マンション投資のことしか考えられなくなりますが、
収益物件をマンションだけに絞らず見てみると、色々な投資スタイルがあるということがわかると思います。
地方の戸建てやアパートであれば利回りが30%近いものも出てくるんですね。
そういった他の収益不動産も見てみた上で、本当に自分は新築マンション投資で良いのか、というところからぜひ考えて欲しいです。
属性が良い方は「自分は狙われているんだ」とぜひ自覚してください。
営業マンからすると、良いターゲットなのです。
関連記事:不動産投資の一棟目、どうやって探す?どんな物件がいい?
投資目的と投資スタイルは合致している?
これから新築マンション投資を検討している場合、将来どのように投資をしていきたいと考えているのか、そこから逆算して投資スタイルを決めていくべきです。
たとえばマンション投資も、とりあえず買っておいて、ちょっとしたお小遣いの足しになればいいのか。それともこれから不動産投資を拡大させていって、事業規模でやりたいと思っているのか。
もし不動産投資を拡大して事業規模でやりたいと思っているのであれば、最初に買う物件は新築区分マンションではなくなるかもしれません。
利回りは低いけど安定して投資をすることができるマンション投資よりも、リスクをとって利回りの高いアパートを買った方が、事業規模の拡大はしやすいでしょう。
具体的に不動産投資事業で年間いくらくらい収益を出したいのか、ということを考えてみると良いと思います。
それが見えてくれば、どれくらいの規模の不動産を買えばいいのかがわかります。
今はその規模では買えない、ということも当然あると思いますが、だとしたら将来その規模を目指すためにどれくらいの規模の不動産を買って、どれくらい収益を出せばいいのか、それを考えてみましょう。
事業経営者である自覚を持つこと
個人で始めるにしても、不動産投資は事業です。
小さな規模だとしても、入ってくるお金と出ていくお金の把握をしっかりできないと事業はうまくいきません。
むしろ規模が小さいうちからそれができないなら、規模が大きくなってもできないでしょう。
年間キャッシュフローは計算できているでしょうか?営業マンからもらった資料をそのまま眺めるだけではだめです。
営業マンからもらった資料の数字を改めて計算して追いかけてみましょう。
年間の収益として計算されている数字は本当に正しいでしょうか?その家賃設定で本当にその部屋を貸せるでしょうか?
家賃相場を調べてみて、家賃下落率も考えなくてはいけません。新築なら確かに相場より高めに家賃を設定できると思います。しかしその後退去があれば、そのマンションはもう中古になってしまいます。
築年数とともに家賃は下げていかないと空室が埋まりません。
そして不動産は経年劣化していくものです。
修繕費はきちんと別で考えられているでしょうか?
マンションの場合は大規模修繕は管理組合で進めるのであまり考える必要はないですが、それでもお部屋の中は修繕を繰り返し行なっていく必要があります。
退去があった時の修繕費がいくらくらいかかるか知っていますか?
そういったプラスとマイナスの計算がしっかりなされているか、今一度営業マンからもらった資料をなぞって計算してみます。
「ここに数字が盛られているな」というのにすぐ気が付けるようになりますよ。
関連記事:不動産投資で考えるべきキャッシュフロー、何を計算すればいい?
これから新築マンション投資を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。