売買知識

タワマン投資に失敗している例を見てみた

一時期湾岸エリアで特にタワーマンションが流行りましたね。

今でも日々大きなタワマンが立ちつつありますが、実際タワマンへの投資というのはどうなのでしょうか。

タワマン投資で失敗したという例もそろそろよく聞くようになってきましたので、特に今回は失敗例の方に焦点を当てて見ていきたいと思います。

タワマンに迫る2022年問題

今年の3月、Yahoo!ニュースにて『タワマン大撃沈…住人が反省した、「考えてみれば当然の事実』というニュースが出ていました。

タワマンには2022年問題という問題があり、これは2022年あたりに築15年から20年を迎えるタワーマンションが大量に発生する問題です。

不動産投資を普段からされている方お分かりだと思いますが築15年から20年というのは、ちょうど大規模修繕を行わなくてはいけなくなる節目の年とも言えます。

日本のタワマンの第1号と言われているのは1976年に誕生した与野ハウス。

そこから1997年には建築基準法や都市計画法の法改正が行われて建築ハードルが下がったことにより首都圏近郊でタワーマンションの建設ラッシュが始まりました。

ちょうどその頃から数えると、2022年に築15年から20年となるタワマンが大量発生するというわけです。

これは以前から言われていたことですがタワマンを修繕する会社というのがなかなか整っていないようです。

あれだけ大きい規模のマンションを修繕するわけですからそれなりに設備も必要になりますし修繕技術も当然必要でしょう。

しかしそれらのノウハウを持っている修繕会社がなかなかないのです。

タワマンには歴史がないですから、当然のことといえばそうなんですけどね。

超高層と呼ばれるタワマンは工法や材料システムなど全てが新しくまた同一のものを使っていなかったりもするのでほとんどが一品生産となっており対応も異なるそうです。

その中でも設備には特にお金がかかるようなんですね。

共用部分の空調を更新するだけでも4億円かかるというようなタワーマンションもあります。

もちろん経年劣化しますのでいつかは交換をしなくてはいけません。

他にも色々な設備がありますからそれぞれを修繕していくということを考えるととても気の遠くなるような数字になっていきます。

もちろん住人も多いですからそれぞれから修繕積立金を徴収することが出来れば良いわけですが、母数が多いと管理費を滞納している世帯もそれだけ多い様です。

ちなみに修繕積立金は毎年のように上がる傾向にあるタワマンが多いです。

関連記事:ワンルームへの不動産投資で見るべき修繕積立金について

住んでみたらタワマンが合わない人が多い

私も実際に賃貸でタワマンを利用したことがあるのですが、実際に住んでみると最初はタワマンに感激しているものの、慣れてくると不都合なことも多いです。

超高層まであるタワマンはエレベーターが10基ほどあるのにも関わらず、全くエレベーターが来ないということがざらにあります。

特に通勤ラッシュ時間であれば10分以上エレベーターの前で待つということもあるのです。

高層階に住んでいれば下のコンビニに行くのにも15分以上の時間がかかったりします。

また気圧の違いなのか常に頭が痛かったり耳がキーンとなった状態になってしまうというような人も多く、私も何故か吐き気がうっすらするような気がずっとしていました。

このような症状が出る人は多くタワマン病とも呼ばれているそうです。

実際に住んでみるとタワマンが合わないと思う人は結構いるみたいで、賃貸の場合は長く住んでもらうというのが難しいのではないかと思いました。

富の象徴とも考えられているタワマンですが憧ればかりが先行していて実際に住んでみるとイメージしていたものと違うと感じる人が多いように思います。

自分が住んでみてそう感じるのですから、自分がお勧めできないものに投資をするというのはなかなかリスクがありますね。

以前営業の仕事をしていた時、自分で良いと思っていない商品を営業することほど辛いことはありませんでした。

投資をするなら、やはり自分である程度自信を持って人におすすめできるおうちの方がいいなと思います。

関連記事:湾岸エリアのタワーマンションに実際に住んでみて感じるメリットデメリット

空室リスクが高い

タワマンはどうしても家賃が高いところが多いので一度空室になると次の入居者が見つかりにくいという空室リスクがあります。

特にコロナの影響もあり、これから不況が来るという時に家賃が高いところというのは選ぶ人は少なくなってしまいますよね。

新築の頃は需要はあると思いますが長く保有するにはなかなかリスクが高いように思います。

その間管理費や修繕費も高騰していくわけですからね。

投資をする時点で予定していたランニングコストを大幅に上回るようなことが起きやすいタワーマンションでは、一室だけに投資をしていると空室リスクの分散も出来ませんので空室になればかなり赤字がかさんでいってしまうというのが簡単に想像できます。

実際にマンション投資で空室が続き、ローン返済が滞ってしまう例は多いです。

関連記事:不動産投資の空室リスクを回避するために行うべき3つのこと

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