売買知識

家賃値下げ交渉が入居中の入居者から来た!どう対応すればいい?

最近はネット上で

ネットの人

家賃は値下げ交渉すれば下げられるからやらないと損!

みたいなことをおっしゃっている方が多く、値下げ交渉をしてくる人が増えたように感じます笑

入居前も入居中も、どちらも家賃の値下げ交渉を受けたことがありますが、

今回は特に入居中の入居者からの家賃値下げ交渉について、どのような対応をするべきなのか、ということをまとめてみたいと思います。

入居中の場合、下げたものを上げることはできない

入居中の方からの家賃値下げ交渉の恐ろしいところは、一度家賃の値下げに応じてしまったら、その金額から引き上げることはもうできなくなる、ということです。

その方が退去して新しい入居者の募集をするときに、家賃の再設定を行うことはできますが、その方が入居中は一度下げたものを上げることはできないと考えて良いでしょう。

つまり利回りが変わってきます。

入居中の入居者からの家賃値下げ交渉は契約更新時が多いと思いますが、

契約を更新したばかりでの退去というのはあまりないので、値下げ交渉に応じれば、その家賃でしばらく契約が続くと考えて良いでしょう。

少なくとも1年くらいは住み続けてくれるんじゃないかなと思いますね。

家賃の値下げ交渉で利回りがどう変わるのか。

キャッシュフロー的には大丈夫か、ということを一度数字を出してみて考えてみましょう。

具体的に計算してみて、数字を見ながら考えるということがとても大切です。

関連記事:不動産投資で考えるべきキャッシュフロー、何を計算すればいい?

管理会社から家賃値下げを言われることも多い

実は管理会社の方から「この方は長く住んでくださっているので、そろそろ家賃を下げてあげても良いのではないでしょうか?」というご提案をいただくこともあります。

ただ、これを受けて早々に家賃を下げてしまう、ということはあまりおすすめしません。

というのも、やはり管理会社の担当の方は実際に入居者の方との接触があるため、

なるべく入居者の方にも気持ち良く住んでほしい、管理会社として良いことをしてあげたいという心理があるはずなのです。

ですが、その家賃の値下げによって実際の打撃を受けるのはオーナーです。

管理会社は家賃が多少下がったところで管理費にはそこまで大きく影響しませんし、

管理の担当の方には全く影響はないでしょう。

ここら辺はオーナー本意で考えても良いのかなと私個人的には思っています。

関連記事:大家必見!家賃を下げる前にできる空室対策

家賃の値下げ幅は、周りの物件と比較することが大事

家賃の値下げ交渉をされるときは「これくらい下げてほしい」という具体的な金額を入居者側から言われることもあると思いますが、

その金額に惑わされず、まずは周辺の類似物件の相場を調べてみましょう。

同じくらいの規模、築年数のお部屋で家賃がいくらくらいで募集されているのか、ということを調べてみます。

例えば入居者目線で考えてみると、今住んでいるお部屋と同じような条件のお部屋が5000円家賃が安かったとしても、それを見て

入居者

引っ越そう!

とはあまり思わないものです。

というのも、類似物件の家賃が少し安いなと感じても、結局引っ越すのにとてもお金がかかりますから、ちょっと安いくらいでは引っ越しの決め手にはならないわけです。

すでに長く住んでいる物件なのであれば、その物件に対して愛着もあるでしょうし、転勤などの具体的な理由がなければ、いきなり引っ越しを検討し始めるわけでもありません。

ただ、これが2万円以上変わってくると話は別です。

同じような条件の物件なのに、2万円くらい家賃が安くなりそう…というような物件であれば、年間にして24万円家賃が変わってきます。

さらに2年間住めば48万円。

家賃のことを改めて考えるタイミングは契約更新時が多いですから、契約更新の時は「2年間」という期間も頭によぎりやすいです。

2年間で48万円浮くのであれば引っ越しできちゃうな、ということですね。

2万円いきなり家賃を下げる必要はないと思うのですが、

やはり5000円でも下がると年間にして6万円になりますので、入居者からすると、それくらい下がったなら更新してもいいか、と思ってもらえるポイントになると思います。

周辺の類似物件の家賃を見てみて、かなり周りが低くなっているのであれば、それを参考にして家賃の値下げ交渉に応じてみてもよいかもしれません。

関連記事:家賃下落率はどれくらいで考えればいいのか?

賃貸需要がどれくらいあるのか、も大事な要素

これは家賃の値下げ交渉に応じなかった場合のこととして考えたいことです。

もし値下げ交渉に応じず、入居者がそのまま退去してしまった場合。

空室になってそのお部屋はどれくらいで埋まりそうなお部屋なのか?ということも考えてみます。

入居付けがすぐにできそうな物件なのであれば、無理して値下げ交渉に応じなくても良いでしょう。

逆に入居付けに苦労しそうなお部屋なのであれば、多少家賃の値下げをしても、入居が続いた方が良いと考えます。

これは物件の立地や他のお部屋の空室具合などを見ながら、という感じですね。

中にはネットの記事などを読んで

入居者

家賃下がったらラッキー!

くらいの気持ちで値下げ交渉をしてくる人もいます。(最近は本当の多いです)

どれくらいの深刻さなのか、ということも考えつつ、値下げ交渉への対応を考えたいところですね。

関連記事:賃貸物件退去時に入居者が猫を飼っていて原状回復75万円!?

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