地方の築古アパートを中心に、区分や戸建てにも投資をしています。
不動産投資歴は10年を超えました。
私は個人でも不動産を所有していますが、法人での所有が今はメインです。
法人で不動産を売却する時は、個人の時と扱いが異なります。
つい最近売却した不動産があったのですが、こちらも法人で売却したため消費税計算の明細が送られてきました。
今回は法人で不動産を売却する時の消費税の扱いについて解説してみたいと思います。
消費税を支払うかどうか
インボイス制度ができたこともあり、消費税の計算についてはますます難しくなってきました。
まずは、不動産売却時に消費税を支払う必要があるのかどうか、ということを確認してみましょう。
<個人事業主の場合>
- 課税事業者…消費税を支払う
- 免税事業者…消費税を支払わない
<法人>
- 課税事業者…消費税を支払う
- 免税事業者…消費税を支払わない
消費税は、事業として国内取引を行った場合、事業者が国に納める税金です。
不動産売却の場合は、事業者が事業として不動案を売却した時に納税義務が発生します。
個人であっても、課税事業者の場合は消費税を支払わなければなりません。
つまりインボイス登録をしている方は消費税を支払う必要があります。
法人の場合は免税事業者は少ないでしょう。
(前々年度の期間に課税売上高が1,000万円以下である小規模事業法人や、事業開始から2年以内の法人は免税事業者なので、消費税を支払う必要はありません。)
ほとんどの場合は消費税がかかると思います。
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消費税は建物のみに課税される
不動産売却時に消費税がかかるのは建物部分のみです。
土地には消費税がかかりません。
つまり、土地の上に建物が建っている不動産の場合は、土地と建物を分けて算出する必要があります。
土地と建物の金額とは?
契約書などに不動産の売却金額が書かれているものですが、建物と土地の金額が明確に区分されていないことも多いです。
その場合は、固定資産税評価額(固定資産税および都市計画税にかかる評価額)や相続税評価額(相続・遺贈・贈与で取得した財産にかかる評価額)などの各種評価額をもとに、土地と建物の割合を売却金額に割り当てて計算するのが一般的です。
この評価額による算出は不動産会社の方がやってくださいます。
私もこの前不動産を売却するとき、不動産会社の方から消費税についての書類が送られてきて、そこに建物部分の値段と土地の値段が明記されていました。
この金額がきちんと合っているかどうか、ということは一応確認したほうが良いと思います。
先述したように、消費税がかかるのは建物部分のみです。
なので、消費税の明細書では、建物部分と土地部分がそれぞれいくらか、というのと、
算出された建物部分にかかってくる消費税というのが明記されているかと思います。
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消費税の計算方法
不動産売却時の消費税は10%です。
不動産売却金額のうちの建物部分の金額に内税でかかってくるようになっているので、
例えば、不動産売却金額が2,000万円で、建物部分が1,200万円、土地部分が800万円だとしたら、
建物部分の1,200万円÷1.1×0.1で約109万円ということになります。
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不動産売却時の消費税の納付方法
不動産を売却した時にかかってくる消費税は、税務署に確定申告をして納税します。
売却金額によっては中間報告・中間納付が必要になるケースもあります。
確定申告をして支払う
法人の場合は、課税期間の末日の翌日から2ヶ月以内に確定申告・納付をする必要があります。
例えば3月末決算の法人であれば、5月末までに申告・納付を完了しなければなりません。
消費税の支払い方法は
- 税務署窓口での支払い
- 指定口座引き落とし
- インターネットバンキング
- クレジットカード払い
- コンビニエンスストアでの支払い
- e-Taxを利用した決済
といった方法があります。
中間申告と中間納付が必要になる場合
400万円〜4,800万円以上の不動産を売却した場合には、中間申告と中間納付を行う必要があります。
税務署から中間申告についての連絡が来ると思いますので、できるだけ早めに対応するようにしましょう。これに遅れると、延滞税などのペナルティーを受ける可能性があります。
中間申告の回数や納税額は、前年度の消費税納税額によって細かく区分されています。
直前の課税期間の消費税額 | 中間申告の回数 | 納税額 |
48万円超400万円以下 | 年に1回 | 直前の納税期間の消費税額の1/2 |
400万円超4,800万円以下 | 年に3回 | 直前の課税期間の消費税額の1/4ずつ |
4,800万円超 | 年に11回 | 直前の課税期間の消費税額の1/12ずつ |
売却した直後ではなく、消費税の納付が後からになりますので、消費税分は手をつけないこと。
払えたはずのものが、後からだと払えなくなってしまった、ということにならないように注意したいですね。
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