オーナーのみなさん、アパートが空室になった時に電気はどのようにしているでしょうか?
実は最近スマートメーターの登場によって、空室時の電気について不動産業界が色々問題が出てきています。
今回はアパート空室時の電気について解説して行きたいと思います。
アパート空室時の電気で誰が払ってるの?
今までは電気の通電作業というのは業者がきてくれないと出来ないものでした。
なので、アパートから入居者が退去しても、電気を毎回わざわざ止めるようなオーナーは少なく、
空室時には電気メーターもそんなに動かないので、電気会社も小さな額をわざわざ請求しない、ということの方が多くなっていました。
入居者の退去があった時も、いちいち電気会社に連絡をして電気を止めている、というオーナーはあまりいなかったでしょう。
しかし今、徐々に普及し始めているスマートメーターによって、この事情が大きく変わりつつあります。
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スマートメーターの登場と変更点
今までは電気会社の人にお願いしてわざわざ物件まで来てもらわないと電気を通電することができませんでした。
もちろん電気の供給を止めるのにも同じ手間がかかります。
さらに検針も検針作業員がわざわざ月に一度巡回して周り、
電気の供給量を調べていました。
それが電力自由化に伴い、スマートメーターというものが登場して、
国としても一応2024年までには全交換して普及しよう、という方針になっているそうです。
スマートメーターになると何が変わるか、というと
- 遠隔操作で電力供給が可能になる
- どれくらい電気を使っているかも電力会社にデータ送信できる
- 検針作業も要らなくなる
と一見かなり楽になってくるんですよね。
通電する際も、電力会社の作業員さんに物件に来てもらう必要がなく、
遠隔で、大体30分ほどで通電作業が行えてしまうそうです。
しかしこれが逆にオーナーにとっては不便なところで、
入居者が退去すると同時に送電を止めてしまい、空室時に電力が供給されない、というケースが相次いでいるそうです。
今までの仕組みがちょっと曖昧な部分があって、電力会社に甘えていたところもあるんだとは思いますが
空室時にちょっと内見のために電気を使いたい、という時も細かいお金をオーナーが負担して払わないと、電気が送電されない、ということになってしまっているんですよね。
遠隔で簡単に電力供給できるようになってきている弊害、という感じです。
空室時も電気は通しておいた方がいい
電気をほとんど使わないと言っても、やはり電気をいつでもつけられる状態にしておくためには契約はしておかなくてはいけないので
スマートメーターの普及により、内見などのための電気を確保するために電気の基本料金をオーナーが負担しなくては行けない形になって来てしまっています。
基本料金なので数百円程度でそこまで大きな金額ではないと思いますが
中には基本料金がかからない電気会社もありますので、しっかり探してそちらに電気を全部変えてしまった方がいいかもしれません。
空室時の電気は払いたくない、というオーナーの場合は、
不動産の管理会社が懐中電灯で物件を案内している、というケースも出てきてしまっているようです。
しかしそんな内見では入居はなかなか決まらないでしょう。
さらに、管理会社にも知識があまりない場合があり、
そういう場合は管理会社に「オーナーは電気料金を払ってないのかな?」と思われてしまうこともあるようです。
管理会社に対しても入居者に対しても印象が悪くなってしまうのは間違いないですよね。
なので空室時でも電気はきちんと通電しておいた方がいいですし
ちゃんと電気が点くかどうかも管理会社に確認しておいてもらった方が良いでしょう。
電気の点かない物件じゃそもそも日中の明るい時間帯にしか案内できないですし
そういった物件だと不動産会社も案内しづらくなってしまいます。
電力自由化によって電気会社も入居者が選べる時代になってしまったので、
いつのまにかスマートメーターに変わっていた、ということもあるそうです。
オーナーはこれから気をつけた方が良いポイントとなってくるでしょう。
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目先の利益よりも長期的な利益をとろう
中には「空室のアパートにお金をかけたくない」というオーナーもいるようですが
不動産投資をする上では短期的な利益よりも長期的に考えて利益を追求して行くことが大切です。
電気が通電していないことによって空室が長引くようでは、
電気料金は発生しなくても効率は悪くなってしまいます。
もちろんきちんと計画を立てることが大事ですし、なんでもかんでもお金を出せばいいわけじゃないですが
ぜひ長期的な目線で考えて、必要だと思うものには先行投資していくようにしましょう。
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