不動産投資をするときは、金融機関から融資を受けて物件を購入する、という方も多いと思います。
現金で購入する方もいらっしゃいますが、不動産投資のうまみはやはりレバレッジを効かせる(なるべく多くのお金を投資して、収益性を高める)ところにありますので、
可能であればローンを組んだ方が早くお金を増やすことができます、
ですがローンを組んだ後に、
シミュレーション通りに行かず、ローンを返せない…
となることもあるでしょう。
アパートローンが払えない、となったら一体どうなるのか、解説していきたいと思います。
まず金融機関から督促がくる
アパートローンの返済が滞ると、まず融資をお願いしている金融機関から電話や督促状などで連絡が入ります。
その際、滞納している理由などを聞かれることになるでしょう。
事情を説明し、すぐに入金をすることができれば、不動産を手放さなくてはいけなくなることはありません。
ですが、何度も入金が滞るようなことがあると信用に傷がつくことがあります。
また、電話に出られなかったり、事情を説明する機会がないまま入金をしないでいると、督促状が届き、
そのまま2〜3か月すると電話や訪問で督促が始まります。
これくらいになってくると信用情報機関に履歴が残るようになり、
クレジットカードの作成ができなくなったり、ローンを新しく借りたりすることが難しくなりますので注意しましょう。
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期限の利益損失通知が送られてくる
4か月〜半年ほど滞納を続けると、契約違反となり、
金融機関から「期限の利益喪失通知」というものが送られてきます。
これが送られてきたらローンの残債を一括返済しなくてはいけなくなります。
期限の利益喪失というのは、
融資を分割で支払うことができる利益を喪失したよ、という意味を指します。
アパートローンを借りている人は、融資をしてもらったお金を分割で支払うことができますよね。
そこに利息が乗っかっているので、その分を金融機関は利益として得ることができるのがアパートローンの仕組みです。
期限の利益喪失通知が届くと、その通知以降は分割払いができなくなります。
つまり残債を全て一括で返済しなくてはいけなくなる、ということです。
この期限の利益は、債務者(ローンを借りている人)の破産や支払い停止・不能で失われることが定められており、
支払い滞ることによって、期限の利益が失われたと判断される、ということですね。
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代位弁済の通知が届く
期限の利益喪失通知が届くのと同じくらいの時期に「代位弁済に関する通知」というものも届きます。
これは「このまま返済がなされなければ、契約した保証会社に一括返済を依頼して不動産を競売にかけます」という通知です。
ここからは金融機関からではなく、保証会社から請求を受けることになります。
代位弁済というのは債務者(ローンを借りている人)の代わりに保証会社や保証人が債務を返済することです。
代位弁済の求償権とは、保証会社や保証人が債務者に返済を請求できる権利のことで、
基本的には一括返済が一般的ですが、保証会社や保証人によっては、長期間の分割返済が認められることもあります。
ですが代位弁済が行われた時点でその履歴は信用情報機関に残ります。
つまり新たに借入をすることはできません。
不動産が競売にかけられると、裁判所を通じて一般公開で売り出されます。
要は差し押さえ、ということですね。
不動産に誰かが住んでいたとしても、現況のまま売り出されることになります。
もちろん競売で売れたら、そのお金は全て返済に充てられます。
競売では相場よりも不動産が安く売られる傾向にあり、競売で売れたとしても残債がゼロになる保証はありません。
残債から売却金額を差し引いた額は借金としてその後も返済義務を背負っていくことになります。
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アパートローンを払えない時にできることは?
アパートローンを払えない、と気づいた時、
アパートを失う前にできることはないのでしょうか?
督促などが来る前にできることを紹介します。
リスジュールの相談
金融機関に相談して、リスケジュール申請を行うということができます。
月々の返済額を減額してもらったり、返済期間の延長ができないか、金融機関と相談します。
支払いが難しいと感じたら早めに相談することが大切です。
督促などが来ないうちに、なるべく早めに相談しましょう。
何も言わずに返済が滞る方が信用に傷がつきやすいです。
また、リスケジュールOKになったとしても、利息は変わらず元金部分しか減額できない、ということが多いですし、
リスケジュールによって金利が引き上げられることもあります。
アパートを売却
競売にかけられて不動産が売却されると、どうしても相場よりは安く売られることになります。
それならば、いっそのこと最初からアパートを自分で売却する、というのも手です。
もちろん売却しても売却金額だけで返済しきれない、ということもありますが、競売よりは任意売却(ローンが残る不動産を金融機関の合意のもと売却すること)の方が高く売却できます。
ただ、任意売却は信用情報期間に履歴が残りますし、金融機関からの合意が得られない場合もありますので注意が必要です。
ローンの借り換え
返済が難しいと感じた段階で、ローンを別の金融機関で借り換える、ということも選択肢の一つでしょう。
金融機関によって金利や保証内容が異なりますので、より楽に返済ができる金融機関での借り換え、というのも検討してみると良いと思います。
ただし、借り換えの手数料や投機費用がかかったりすることもあります。
また借り換えには審査も必要なので、返済が滞ってしまって信用情報に履歴が残ってからだと借り換えはできません。
なるべく早い段階で検討するようにしてみてください。
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