不動産投資をする場合、多くの方が金融機関から融資を受けて投資を始めると思います。
もちろん現金のみで行う、という方もいらっしゃるとは思いますが、融資を組んで投資を行えた方が収益性は高くなりますよね。
一般的に自分が住むための住宅を建築したり購入したりする場合に組むローンは住宅ローンですが、不動産投資で組むローンはアパートローン。
アパートローンの場合は住宅ローンとは違って金利は少し高くなります。
今回はアパートローンの金利相場について解説してみたいと思います。
金利とは
まず、そもそも金利とはどんなものなのか、ということを説明しておきたいと思います。
金利とはお金を借りた時に借りたお金に対してかかる利息です。
金利が高くなればなるほど、最終的に返済する金額の合計もまた高くなりますので、アパートローンを組む時はなるべく金利が低いところで組むようにしたいところです。
金利には大きく分けて
- 変動金利
- 固定金利
の二つがあります。
変動金利
経済市場の状況によってローン金利も変動するようになっているのが変動金利です。
金利が低くなればローンで返済しなくてはいけない金額も安くなりますのでお得ですが、逆に金利が高くなれば返済金額は増えます。
市場をよく見て、これから金利が下がりそうだなと思えるのであれば変動金利にして見るのも良いかもしれません。
ただリスクがある、ということは理解しておいた方が良いです。
固定金利
固定金利は名前の通り、契約した時から完済まで、金利が固定されることのことを言います。
市場全体の金利が下がった場合でもローンの金利は変わらないため、損をした気になってしまうことがありますが、
それでも金利が固定であれば返済額のシミュレーションもしやすいです。
ちなみに日本の場合は1990年代からずっと金利は下落傾向です。
これは政策的な低金利ですね。
今後金利が上昇する可能性もありますが、コロナの影響で消費が落ち込んでいる今、急に金利が上がるということはあまり考えられないでしょう。
固定金利特約型
稀に固定金利特約型と言って、途中まで一定期間固定金利、
その後変動金利を選択できる、というやり方をしている金融機関もあります。
固定金利期間も選択できるようになっており、一定期間の固定金利期間が終わったら、再度固定金利を選択する、ということもできるようになっています。
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アパートローンの金利相場は金融機関によって違う
アパートローンの金利相場は、どういった金融機関で融資を受けるかによっても異なってきます。
それぞれ個別で見ていきましょう。
都市銀行
メガバンクと言われる大手の都市銀行では、ローンの申請方法によって金利が変動するようになっています。
多くは店頭金利は2%台ですね。
ですが、実際には契約者の条件次第で優遇があり、1.5%〜1.8%程度が相場となっているようです。
都市銀行の金利はかなり低く設定されていますが、
属性がかなり高く、対象物件もしっかりとした規模で売り上げがきちんと見込めるものでないと融資は難しいです。
関連記事:不動産投資における銀行融資で銀行員が見ているポイント
日本政策金融公庫
日本政策金融公庫の金利は1.2%〜2%程度が相場となります。
メガバンクの実質的な金利と比べると多少高いと言えるでしょう。
金利は固定金利となっており、
契約時の金利が完済するまで続きます。
また、日本政策金融公庫の場合は長期融資がかなり難しいです。
なるべく長い期間で借りられた方が返済金額も少なく、リスクも抑えられるのですが、日本政策金融公庫の場合はそこらへんがネックになってきますね。
関連記事:不動産投資にも日本政策金融公庫は使える?どんな特徴があるの?
信用金庫・信用組合
信用金庫・信用組合の金利の相場は2%程度です。
これらの金融機関は地域密着型の金融機関になるので、融資エリアというものがあります。
近隣に住んでいる、あるいは支社がある、などの条件が必要になりますので注意が必要です。
地方銀行
地方銀行は金融機関によって金利に開きがあり、相場は1.5%〜3%程度。
どの銀行で融資を受けるかで金利が大きくことなるので、複数の銀行で話を聞いてみた方が良いでしょう。
さらに、アパートローンの融資に対する姿勢も銀行によって異なります。
私も地方銀行をいくつか回った時に、こちらの銀行では「無理無理」という感じだったのに、あちらの銀行では「一度打ち合わせをしましょう!」と前向きだったり、銀行さんによって様々だなと感じたことがありました。
ノンバンク
ノンバンクは消費者金融やクレジットカード会社などを指します。
これらの金融機関は預金業務は行っておらず、貸付業務のみを行っており、
融資審査は通りやすいですが、金利がとても高いです。
相場は2.9%〜4.5%程度。
不動産投資は金額規模も大きくなりますので、1〜2%の違いでも大きな差になってきます。
返済額が大きくなってしまいやすいのがノンバンク、と思っておきましょう。
借り入れを行う場合はしっかりシミュレーションを
借り入れを行う時は必ず複数の金融機関と話をしてみて、
なるべく低金利、好条件で借りられる金融機関を探しましょう。
地方都市での不動産投資であれば、
地域密着型の金融機関で低金利で融資を受けることができる場合もあります。
不動産業者とも相談して、金融機関については慎重に進めていけると良いかと思います。
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