不動産業界は残念なことに、「嘘でしょ!」と思うような怪しい詐欺話が結構ある業界です。
投資系の話では怪しいと思うことは多いですが、不動産投資も例に漏れません。
しかし、本来しっかりと勉強をして投資をすれば、きちんと利益を出していけるのが不動産投資だと思っていますし、実際周りでもそういう人はいます。
日本の大手企業も蓋を開けて見たらほとんどが不動産業じゃないか、ということはよくあることですよね。
正しく投資をすることができれば、不動産投資は危ないものではないはずなのです。
大切なのはきちんと知識を身につけるということです。
そして、「怪しいな」と感じられる勘を鍛えることでしょう。
そのためにも、このパターンは怪しい、というのを知っておくことが大切。
よくある怪しい不動産投資のセールストークを今回は紹介していきたいと思います。
手付金だけとりあえず払ってキープ
「優良物件ですぐに売れてしまうから、まずは手付金だけ払っておいてキープしましょう」というような言い方には注意が必要です。
このパターンは手付金を払った後に業者と連絡が取れなくなる、という詐欺であることが多いんですね。
確かに不動産投資業界では「早く手を挙げた人が勝つ」という雰囲気はあります。
新着物件をチェックしていて「これは割安だな」と思う物件は数日で消えることが多いです。
紹介された物件を購入するかどうか、その日のうちに判断を迫られるというようなこともあるのです。
ただ、業者にとっては優良物件というのはセールスを頑張らなくても買い手が見つかるものなので、「手付金だけどうしても早く!」というようにせかす理由があまりありません。
優良物件であればこちらから言わなくても喜んで食いついてくれるオーナーがいるはずなのです。
営業マンが営業を頑張ってくる時は、逆に「人気がない物件なのかな」と思った方が良いでしょう。
金額の大きい物件であれば手付金もそれなりの額になってきますので、安易に支払うことのないにしてください。
関連記事:不動産を購入する時の手付金とは?相場はどれくらい?
デート商法詐欺
婚活サイトやマッチングアプリを利用して、デートを重ね、親密になってから投資用不動産の購入を勧めるというデート商法詐欺というものが流行しています。
もともとは不動産投資には全く興味がなかったけれど、最近知り合った異性が不動産投資を強く勧めてくるので、なんとなく興味を持った…という方は注意が必要です。
ご自身が本当に興味を持って勉強して不動産投資をするなら良いのですが、あまり興味はないけれど、相手に好かれたいと思って投資用不動産を購入してしまう、という方が少なくありません。
不動産を購入し、クーリングオフ期間を過ぎてから連絡が取れなくなる、という手口です。
不動産に限らず、投資は誰かに言われてやるものではありません。
投資は常にリスクがつきまとうものですから、誰かに言われて投資をやると、失敗した時にその人を責める気持ちになってしまいます。
自分が良いと思ったものに自分のお金で投資をする、というのが基本です。
本当に自分が不動産投資に興味を持ち始めたと思えるのであれば、ぜひ書籍などもいくつか読んでみて勉強してみてください。
関連記事:不動産投資初心者におすすめしたい本、実際に読んでよかったもの
現地が見られない海外不動産投資
海外の物件で現地を見に行けない投資物件に投資をする、というパターンもあります。
これは実際には不動産が実在しない、というものです。
日本でも中国や香港の方が日本の不動産に投資をしている、ということが多く、それらを見て「自分も海外で不動産投資!」という気持ちになる人が多いのでしょう。
実際私も海外の不動産に興味を持って、複数国で不動産を見た経験がありますが、国が違うということは文化も大きく違います。
外国人が簡単に不動産を購入することができない国も多いですし、そもそも賃貸の事情も全く日本と違うことが多いんですね。
一度シンガポールで不動産を見たことがありましたが、シンガポールは日本で言う消防法のようなものがなく、多くの家が平家のようにべったりと隣とくっついています。そのため物件の中では料理をしっかりできるようなキッチンがなく、賃貸でも「フルーツをカットしたり、お湯をわかすくらいしかしてはいけない」という現地不動産担当者からの説明がありました。
不動産投資初心者が簡単に手を出していいものではありません。
不動産投資を始めるならまずは国内で、自分がきちんと現地を見に行けるものからにしましょう。
実在しない物件にお金だけ払って、何もリターンが得られない、ということになりかねません。
とにかく不動産投資を始めたいのであれば、まずは不動産についてしっかりと知識を身につけることが大切です。
そうすることによって、自然と怪しい話が嗅ぎ分けられるようになります。