売買知識

中古アパートの融資期間ってどれくらいが普通?

不動産投資を行うときは金融機関で不動産投資ローンを組む方が多いと思います。

もちろん現金で不動産を購入することも可能ですが、できれば不動産投資ローンを組んだ方がより大きい規模の不動産を購入することができますので、収益を上げやすくなります。

では中古アパートを購入する時の不動産投資ローンは、融資期間はどれくらいなのでしょうか?

融資を組むことができても、融資期間が短いと月々の返済金額が大きくなってしまうので、キャッシュフローが回らなければ返済が滞ってしまう可能性があります。

そのため融資を組むことができるかということはもちろん大切なのですが、融資期間も非常に重要な条件となってきます。

今回は中古アパートを購入する際の融資期間について解説してみたいと思います。

中古物件に対する一般的な融資期間の考え方

金融機関から融資を受ける時の融資期間ですが、一般的には法定耐用年数から経過年数を引いたものが最大融資期間になると言われています。

法定耐用年数は物件の構造によって異なっており、以下のようになっています。

  • 鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造…47年
  • 鉄骨造…重量鉄(肉厚4mm超)34年、軽量鉄骨(肉厚3mm超4mm以下)27年、軽量鉄骨(肉厚3mm以下)19年
  • 木造…22年

一般的な考え方をするとRC造で25年だった場合は、47年から25年を引いて最大融資期間は22年という計算になるということですね。

関連記事:不動産投資における融資の金利相場は?

実務上はどうなのか

一般的な考えで言うと法定耐用年数から築年数を引いたものが最大融資期間というお話をしましたが、実際の話を聞いていると融資期間は10年から15年程度になっていることが多いように感じます。

上記で解説した最大融資期間というのはあくまで「最大」の話であり、実際のところはそれよりも短くなっていることが多いようですね。

木造の物件の場合は10年か、長くても15年。

20年以上融資が引けたという話は中古アパートだとなかなかないですね。

そもそも木造の場合は耐用年数が22年というのもありますので融資期間は短くなってしまう傾向が高いです。

関連記事:木造アパートへの投資がいいなと思う理由と購入時の注意点

金融機関によって対応が異なる

金融機関にも色々な種類があります。

ハードルの高い順に言うと

  • メガバンク
  • 地方銀行
  • 信金
  • ノンバンク

という並びでしょう。

これとは別に政府系の金融機関として日本政策金融公庫もあります。

通常は信用がそれなりにあるのであれば、メガバンクから当たっていくような形になると思います。

ただ物件の内容によっては地方銀行の方が貸してくれやすいということもあるでしょう。

地方の物件の場合はその地方に支店がある銀行を利用するのが良いと思います。

物件を新たに購入するにあたって融資の相談をいくつかの地方銀行に行いましたが、金融機関によっても対応が全然違うということが分かりました。

なかなか話を聞いてもらえないような雰囲気がある銀行もあれば、同じエリアでも他の銀行は全然駄目だったのに、この銀行だけ許しを組むことができたというようなケースもあります。

融資を組みたい場合は、諦めずに、全ての選択肢にチャレンジしてみることをお勧めします。

ほとんどの銀行が駄目だったのに突然融資を引ける銀行が現れたりするのです。

またエリアによっても銀行の不動産投資ローン商品の扱いが異なるようです。

銀行としては不動産投資ローンというのはリスクが低い融資なので多く融資を組みたいと思っているのが本音だと思います。

しかし地方銀行などは特に地域の活性のため、事業に対する融資を行ってほしいというのが国の意向です。

そのため不動産投資ローンをなかなか組むことができない状況にあるエリアというのもありました。

一時期不動産投資への融資を行い過ぎてしまった銀行などもあり、どうやら今は融資が厳しくなっている現状があるようです。

そういうことも実際に銀行に出向いて融資の話をしてみないと分からないことですよね。

関連記事:地方銀行で不動産融資を受けるメリットは?

長期で融資が組めればキャッシュフローがプラスに

やはり融資期間というのは長ければ長いほど良いと思います。

というのも長く融資を受けることができればそれだけ毎月の返済金額が安くなり、キャッシュフローをプラスにすることもできるのです。

もちろん返済総額は金利が入りますので高くなりますが、ノンバンクなどで融資を組まない限りその金利も少額です。

長期で融資を組む場合は金利の計算もしておいた方が良いですが、それよりもやはりキャッシュフローがプラスになるというのはとても魅力的なのではないでしょうか。

それができれば別の不動産を購入して並行して投資をするということも可能になると思います。

融資期間をなるべく長く引くためには、きちんと土地などに価値のある物件を選んだり、構造的に対応年数が長いRC造などを狙っていくのが良いかもしれませんね。

関連記事:不動産投資ローンが組めない!?その理由は?

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