売買知識

不動産を売却する時期はいつが良いの?

不動産投資を行う時はできれば、何年ほど所有して、いつ売却するのかということも購入時に考えておきたいものです。

キャッシュフローがマイナスからプラスに転じレバー不動産投資は成功というわけではありません。

売却してきちんと利益が出てやっと成功と言えます。

キャッシュフローがプラスになっても、売却することができない物件なのであれば、それは負動産になってしまうでしょう。

今回は不動産を売却する時期について解説していきたいと思います。

不動産の相場から考える

投資の基本として相場が低い時期に購入して相場が高い時に売るというのが定石です。

不動産の相場は大きなものではありませんが、上下はあります。

やはり2008年9月のリーマンショックの時は大幅に下落しました。また2011年の東日本大震災を経て相場の下落傾向がその後も続いていたんですね。

そこから2013年以降はアベノミクスが始まり上昇傾向に転じています。

2000年代前半に不動産を購入した人や2010年代前半に購入した人は、上手に下落傾向の時に購入することができている人でしょう。

そのため2013年以降の上昇相場のタイミングで売れば得ができます。

しかしこの相場の変わり目というのはプロでも見極めをするのは難しいです。

株などでも同じことがいえますが下がりきったところがどこかというのは誰にも分かりません。

不況というのも気付いた時にすでに始まっているものだとも言われますよね。

なので比較対象としては自分が物件を購入した時を目安にすると良いと思います。

相場が上がっていれば売り時だと考えるようにすると良いでしょう。

1月から3月は売りやすい時期

年度の変わり目が4月なので1月から3月は年度末ということになります。

つまり新年度の少し前であれば引っ越しを検討する人が多いですよね。

ある程度不動産投資をしている方だったらわかると思いますがこの年度末というのは繁忙期になります。

この時期に入居付けを頑張らないといけない種類の物件もあります。

例えば学生向けの物件だったりするとこの時期に入居が決まらないと1年間空室になってしまうということもあります。

そのため年度末の繁忙期より少し前くらいに売却をすることができると買主も繁忙期に力を入れることができますので、そこめがけて売却するというのも手です。

1月から3月の間に成約して引渡しをすることを考えると遅くとも前年の12月末までに売却することを決めて不動産業者を探しておいた方が良いと思います。

関連記事:不動産会社の繁忙期はいつ?力を入れるべき時期は?

譲渡所得のことを考える

不動産を売却して手に入れた利益は譲渡所得と呼ばれます。

この譲渡所得には所得税や住民税が課税されますが税金を計算する時の税率が不動産を所有していた期間によって変わるんですね。

区分所得税住民税
長期譲渡所得15%5%
短期譲渡所得30%9%

所有期間が5年以下だと短期譲渡所得という区分になってしまい、税率が大幅に上がります。

それに対して所有期間が5年を超えると長期譲渡所得という区分になり税率を下げることができます。

ちなみに所有期間は売却した年の1月1日時点でカウントされるので、5年経って直ちに売ってしまうと短期譲渡所得になってしまう場合がありますので注意してください。

この事を考えると最低でも5年は物件を持っていたいですね。

不動産投資をする時はこういった税金のことも考える必要があります。

関連記事:不動産を売却した時の税金!どんなものがどれくらいかかるの?

相続した不動産を売却する場合

相続した不動産を売る場合は相続税の申告期限の翌日以降3年を経過する日までに売却すると「相続税が取得費に加算される特例」というものを利用することができます。

相続税の申告期限は被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヶ月以内ですので、被相続人が亡くなってから3年10ヶ月までの間に不動産を売却すれば特例が利用できるということです。

特例を利用することで所得税と住民税の課税対象となる譲渡所得の金額を減らすことができます。

つまり相続をした不動産で、節税をしたいのであれば早めに売却してしまった方が良いということですね。

関連記事:相続をするとき、土地と建物の評価額はどうやって決まる?

不動産を売却してはいけないタイミング

ここまで不動産を売却する時期について考えてきましたが逆に不動産を売却してはいけない時期はいつなのでしょうか。

  • 相場価格が上昇中であるまたは今後の上昇が予測される時
  • 税制などの優遇がギリギリ適用されない時期
  • 類似物件が多く売り出されている時期

といった時期でしょう。

不動産を売却することを考えているのであれば、まずは毎日売り出されている不動産をチェックするのがおすすめです。

特に不動産投資についてあまり知識がないという方の場合は、なんとなく業者に言われるがままの金額設定をしてしまいがちですが、相場感覚がないことで値段設定を見誤ってしまい思ったよりも高く売ることができないということもあります。

できるだけ毎日売り出されている物件を見て相場感覚を養い、適切な値付けができるようになると良いでしょう。

関連記事:不動産を売却する前にリフォームした方が高く売れるの?

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