「地方の中古戸建なら、数十万円で購入することができるから、そこから不動産投資を始めてみるのもいいんじゃない？」という話があり、
実際に地方の築古戸建を調べてみると、確かに50万円だとか、破格で出てくる戸建が結構あります。
例えば不動産投資ローンを組むのが難しい自営業（フリーランス）の方や、とりあえずは現金で不動産を購入してみたい、という方は、こういった地方の戸建に投資をするところから始めてみるのも良いのではないかと思います。
しかしもちろん、戸建に投資をするリスクもありますので、地方の築古戸建にはどういったメリットがあって、どのようなリスクがあるのか、ということを紹介していきたいと思います。
地方戸建への投資のメリット
簡単に始めることができる
とにかく地方の築古戸建物件だと安く手に入る、というのが魅力的です。
どうしても流通が多いのはアパートやマンションになりますので、物件探しは数が少ない分決して楽ではないのですが、それでも500万円以下で購入できる戸建というのは探せばそれなりに出てくるもので、ローンを組まずにキャッシュで購入する、というのも可能です。
そのため迅速に始めることができる不動産投資方法とも言えるでしょう。
地域によって戸建物件が出てくる数にも差がありますので、いくつかの地域に目星をつけておいて、そのエリアでどのような中古戸建物件が売りに出ているのか、ということを調べてみてください。
利回りが高い
地方の戸建だと賃料を10万円以上とるのはまず無理だと考えた方がいいです。
ですが、売り出し価格も安いので、表面利回りを考えればかなり高額な利回りの物件を購入することができます。
安く購入することができれば、当然短期間で購入資金を回収することも可能です。
関連記事：収益物件の利回りとは？どんな風に計算すればいいの？
戸建投資のデメリット
売却が難しい
中古の戸建物件は流通が少ない、というお話をしましたが、つまりは買う人も売る人も少ないということで、売る時に売れない、というリスクが出てきます。
すぐに購入資金分を回収することができたとしても、物件を売却することができなければその物件がのちのち負動産になってしまう可能性もあります。
不動産は所持しているだけで毎年固定資産税はかかりますし、例えば空き家になってしまって、修繕も不可能、というようなレベルまで古くなってしまったら、建物部分を解体して土地として売却する、という手もありますが、解体費用はどうしてもかかってしまいます。
どんな物件に投資する場合でも同じことが言えますが、購入する時は同時に売却する時のことを考えなくてはいけません。
空室リスクが高い
戸建の場合は空室率がゼロか100か、になってしまいます。
空室になってしまえば収入はゼロですし、戸建の賃貸に住みたいという人も多くはないので、空室になるとしばらく空きになってしまうということもあります。
人が住まないとどうしても建物の傷みは速くなりますので、そこも懸念事項ですね。
ただファミリーであれば、一度契約をしてくれると長く住んでくれる傾向があります。
修繕知識が必要
地方の築古戸建に投資をする投資家が失敗してしまうケースとして、「修繕費が思ったよりもかかってしまった」というのがあります。
地方の築古戸建の場合は、購入してから賃貸に出すまでに修繕するのが大前提、ということが多いですが、
投資初心者の場合は特に、修繕に関する知識がなくて、思ったよりも修繕費が多くかかってしまう、ということがよくあるんですね。
業者に言われるがまま修繕をするのではなく、物件を購入する前にどこを修繕するか、いくらくらいかけるか、ということは考えておいた方が良いでしょう。
自分が住む物件ではありませんので、自分が思うように修繕をするのでなく、あくまで利益を優先して考えて、必要最低限の修繕をするということが大切かと思います。
関連記事：修繕の見積書はここをチェック！オーナーが知っておくべき費用相場
管理会社に頼むのが難しい
戸建物件の場合は管理会社に管理をお願いするのが難しい場合があります。
これは私もやってみて初めて知ったことですが、やはり管理会社にとってはアパートやマンションなど、大規模な不動産の方が手数料も多くとれていいわけですね。
戸建だとどうしても手間に対しての儲けが少なくなるので、「新規で戸建の管理は受け付けてません」という管理会社もあるのです。
関連記事：不動産オーナーの管理会社との付き合い方
地方で戸建に住みたいという人はどういう人？
都会に住んでいるとなかなかイメージするのが難しいかもしれませんが、地方だと車移動が当たり前なので、通勤通学に普通に車が使われます。
そうすると都会とは違って「駅近かどうか」ということはそこまで重視されません。
なので地方の戸建に賃貸で住む人は、その近く、10キロ圏内の会社に勤めている人、おこさんの学校も近くにあって家族全員がそこで住むのに都合がいいこと、などが挙げられます。
エリアごとに賃貸需要も変わりますので、そこはしっかりとその地域の特性を調べて投資したいところですね。