不動産投資をする時は、ほとんどの場合が金融機関でローンを組むことになると思います。
現金で購入するのも良いですが、やはり融資を引くことができれば、それだけ規模の大きい不動産に投資をすることができますから、利益も大きくすることができます。
問題はその融資を引く部分です。
金融機関は大きく分けて
- 都市銀行
- 地方銀行
- 日本政策金融公庫
- ノンバンク
の4つになるかと思いますが、その中でも、地方銀行で融資を受ける場合はどんなメリットがあるのか?他の金融機関に比べるとどのような特徴があるのか?ということを解説してみたいと思います。
また新型コロナウイルスの影響によって不動産投資業界と金融機関にどのような変化があると考えられるのかも一緒に紹介します。
地方銀行の特色
金融機関はそれぞれに特色があるのですが、地方銀行の場合は基本的に自行が取り扱いの強い地域にある物件に対して融資を行います。
融資範囲が限られているため、物件がある地域に強い地方銀行に融資をお願いするような形になるということですね。
都市銀行に比べると審査条件が緩めなのが特徴で、都市銀行で融資が引けなかった場合に地方銀行での融資にチャレンジしてみる、というパターンが多いかと思います。
ただ耐用年数以内の融資期間になることが多いので、そこは少しデメリットかもしれません。なかなか築古の物件だと難しいでしょうね。
不動産投資ローン商品を扱っている銀行としては
- 横浜銀行
- 千葉銀行
- 静岡銀行
- みなと銀行
などがありますが、物件だけでなく個人の属性でも地縁を重視されます。
また地方銀行の分類には第一地銀と第二地銀があり、第一地銀は全国地方銀行協会の会員、第二地銀は第二地方銀行協会の会員となっています。
一般的には第二地銀よりも第一位地銀の方が、同一県内では預かり残高が大きいことが多いです。
東京大阪などの都心に住んでいると、メガバンクばかりが目立つのでわかりにくいかもしれませんが、地方においては第一地銀がその本店所在道府県で最大規模の金融機関となっており、メガバンクよりも地方銀行の方が利便性が高いことが多いです。
地方銀行融資のメリット
金利が低い
地方銀行の金利相場は1.5%〜4.5%ほどです。
メガバンクに比べると金利が高くなる地方銀行もありますが、メガバンクと同等くらいの低い金利で融資を受けられるところもあります。
メガバンクで融資が受けられなさそうだけど、なるべく低い金利で融資を受けたい場合は地方銀行にチャレンジしてみるのが良いでしょう。
一定の条件で融資条件が緩和されることがある
個人の属性や資産状況によっては、金利を0%台で地方銀行から融資を受けられているケースなどもあります。
それくらい、内容によっては融資条件が緩和されることがあるのが地方銀行です。
融資を受ける個人の居住地に支店があることなどが条件になってきますが、地縁があるなら活用したいところですよね。
コロナの影響について
新型コロナウイルスの影響によって、不動産投資業界も少なからず影響を受けている部分はあります。
今後、家賃滞納などの問題がさらに増えていくでしょう。
金融機関にはどのような影響があるのでしょうか?
以前は地方銀行は不動産投資にかなり積極的で、それが行き過ぎてしまったのが「かぼちゃの馬車事件」と言われるスルガ銀行の不正融資です。
この一件から一棟の収益物件に関しては成約件数が少なくなってきていました。そこに新型コロナウイルスのパンデミックもあって、金融機関の動きに不安を感じてる投資家の方も多いと思います。
結論から言うと、現状地方銀行は不動産投資への融資をやめる方向性にはないようです。
コロナの影響もあり、多くの方が「お金を借りたい!」「借りたお金が返済できない」という状況で相談が相次いでいますが、まずはそちらへの対応が先になるでしょう。
特に地方銀行の場合はその地域の経済発展を支える役割を担っているところもありますので、投資よりも事業を行なっている中小企業や個人に対する支援の方が急務になりそうです。
とはいえ、不動産投資への融資をやめるわけではなく、以前と変わらずに不動産投資への融資も行なっていくという流れのようです。
逆張り的考え方で、社会全体が危機的な状況であるいまだからこそ、投資のチャンスだと考えている方も少なくないでしょう。
不動産投資でローンの取引がいま現状でもあるのであれば、担当である銀行員とはまめに連絡を取り合っておいた方が良いです。
世間一般ではコロナの影響も大きく、社会全体が緊張感がある雰囲気ではありますが、この状況下で新しく融資を引いて物件を購入している投資家もいます。
今のうちから、「良い物件があったら教えて欲しい」ということを伝えておき、ここぞと言う時に動けるようにしておくと良いでしょう。