地方の築古アパートをいくつか所有しています。
築古の場合だと、どうしても融資が引きにくいというデメリットがありますが、地方の築古物件は利回りが20%台のものもまだまだあり、
中には30%に近いものまであったりします。
東京都心で区分マンション投資を行おうとすると利回りは5%あれば良い方、というイメージですから、
地方の築古物件の利回りの高さにはびっくりしてしまいますよね。
そんな築古アパートの融資について、今回は経験談も踏まえてお話ししてみたいと思います。
耐用年数を超えていると融資が難しい
金融機関によっても異なりますが、
どうしても法定耐用年数を超えている不動産というのは融資を受けるのが難しいです。
ただ、まだまだ一般的ではないですが、法廷耐用年数を超えた築古アパートでも20年以上の長期融資が可能、という金融機関が少しずつ出てきています。
私が実際に金融機関を訪ねた時もそうだったのですが、金融機関によって融資の条件やテンション感というのは大きく違うものです。
特に地方での不動産投資の場合は地方銀行によってまったくカラーが異なるように感じましたね。
金融機関は複数相談してみて検討する、という前提で考えた方が良いと思います。
木造だと頑張って10年か15年といったところだとは思いますが、
金融機関をとにかく巡れば可能性はあると思います。
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土地値が高い不動産が有利
不動産は建物部分と土地の部分に分けられますが、建物は経年劣化で価値が下がっていくものの、土地はある程度の上下はあれど、経年劣化によって全く価値がなくなってしまうということはありません。
そのため、どれだけ土地に価値があるか、というところを築古物件を購入する時に私は重視しています。
築古アパートの売り出し価格のうち、半分以上は土地の値段、と考えられるような物件を購入するようにしていて、
そのエリアの路線価はネットで調べればすぐに出てきますので、そこに土地の広さをかければ土地値がある程度計算できるのです。
そういった土地の価格がある程度ある不動産であれば、価値を担保することができますので、融資もおりやすいでしょう。
土地の値段が高いということは、結局のところそのエリアで人気のあるエリアであるということは間違いありません。
需要があるから値段が高くなるわけですからね。
そう考えると、ある程度土地の値段があるエリアの場合は入居付けもしやすいです。
10年程度の長期で所有することを考えても、建物部分の修繕があまりにも高くつきそうなのであればいっそのこと取り壊しをしてしまって土地として売却する、ということもできますのでリスクヘッジにもなると思います。
関連記事:不動産投資におけるエリアの選び方について
空室リスクの低い物件を選ぶ
金融機関はお金を貸すにあたって「この人には本当に返済能力があるのか」ということをまず見ます。
そしてその次に「この不動産に価値があるのか」ということを見ます。
不動産に価値があって、きちんと収益を出すことができる物件なのであれば、お金を貸しても大丈夫だろう、と判断するわけですね。
つまりは、不動産投資をするにあたって、その不動産が本当にお金を生み出す力があるかどうか、というところを見ているわけです。
要は不動産投資対象として良い物件なのであれば、融資もおりやすくなるということです。
入居の需要があるのかどうか、というところが一番のポイントですよね。
今どれくらいの入居率なのか。
満室、あるいは満室に近い方が金融機関の評価も高くなります。
高利回りの物件は収益を考える上では魅力的ですが、高利回りということは売り出し価格が安いということでもあり、
安くなっている物件には安くなっている理由があります。
その安さの原因が「入居付けが難しい」という理由の場合は、いくら高利回りでも投資としては厳しいです。
逆に「相続案件」だったりすると、相場を知らないから安くなってしまっているお宝物件である可能性もあります。
利回りだけで良い物件かどうかを判断するのではなく、高利回りの理由まで考えて物件を判断するようにしてみてください。
自ずと、金融機関から見ても良い物件なのかどうか、ということがわかるようになってくると思います。
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賃貸需要は必ずチェック
エリア別のクチコミなどを探したり、そのエリアにある飲食店のクチコミなども私は見るようにしています。
Googleマップで出てきたお店のクチコミを見るだけです。
スーパーのクチコミなんかは面白くて、「生鮮食品は安いけど、お惣菜が高い」みたいな、その土地に住んでいる人しかわからないクチコミが出てくるものなんですよ。これがまぁ面白いんですよね。
そういうのを見ていると、「この土地にもし住んだら…」みたいなことを考えることができるようになってきます。
そうした時に入居したいと思えるような物件なのか。
そこまで考えられると、賃貸需要もある程度イメージしやすくなるのではないかと思います。
本格的にその物件の購入を検討するのであれば、実地調査が一番おすすめです。
実際にその土地を歩いてみて、良いと思える物件なのか考えます。
そこまで調査をしてなお欲しい物件なのであれば、どこかしらの金融機関で融資を引くことができるかもしれません。
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