先日から中古区分マンションを購入するために、不動産業者さんに連絡をしたり、実際にお部屋を内見したりしています。
不動産の売買では物件を購入するために支払うお金以外に、仲介をしてくれる仲介業者さんにお支払いする仲介手数料がありますが、
ネットを探していると「仲介手数料無料！」と謳っている業者を見かけることがあります。
仲介手数料も馬鹿にならない金額になるので、「なるべく安く買いたい（売りたい）」という人は、
仲介手数料無料でいいなら、こっちの会社にしてみようかな？
と思うものでしょう。
ですが、通常数十万円から数百万円単位で仲介手数料がかかるものなのに、それが無料となると、
何か裏があるんじゃ？
詐欺なのかも？
と不安になるでしょう。
今回はこの、仲介手数料無料、と謳う仲介業者のからくりについて解説してみたいと思います。
通常、仲介業者はどうやって利益を出しているのか
まずは一般的に不動産仲介業者がどうやって利益を出しているのか、というところを理解しておきましょう。
通常不動産売買を行う場合は、買主と売主の間に不動産仲介業者が入ります。
これは法律的に絶対に入らなくてはいけないということではなく、買主と売主が直接やりとりをして売買をするというこもあります。
ですが、一般的には買主も売主も法律に詳しいというわけではない個人が多いですから、法律に詳しくない同士が自分たちで売買を進めようとすると、うっかり法律違反をしてしまったり、トラブルが起きやすくなります。
不動産のプロに間に入ってもらうことで、詐欺被害のリスクを抑えたり、わざわざ勉強せずとも、必要書類などの手配や進行を任せることができるので、仲介業者に間に入ってもらって売買契約を進めるのが一般的になっているんですね。
不動産売買では、
買主と売主それぞれに仲介業者がついてサポートを行い、売買が成立した時にそれぞれの仲介業者に仲介手数料を支払う片手仲介と言われる取引、
売主も買主も同じ仲介業者のところで仲介してもらい、
仲介業者は買主と売主の双方から仲介手数料を受け取れる両手仲介と言われる取引があります。
上の図を見ていただくとわかりやすいかと思いますが、片手仲介の場合は仲介業者が2社入ります。
両手仲介の場合は仲介業者は1社だけで、
仲介手数料も買主と売主の双方から受け取れるので、利益はグンとアップします。
ちなみに仲介手数料の相場は物件価格×3%+6万円です。
法律ではこれが上限と定められており、業者によって仲介手数料は設定できるようになっているのですが、上限価格で設定している不動産業者がほとんどです。
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仲介手数料無料のからくり
では仲介手数料無料！としている仲介業者はどうやって利益を上げているのかというと…
このように、両手仲介の時に、売主側から受け取れる仲介手数料だけで良しとし、
買主からは仲介手数料を貰わない、というやり方にしているんですね。
仲介手数料無料としている分、買主を集めやすくなるので、例え仲介1件あたりの利益が低くなっても問題ない、という薄利多売のような考え方で仲介を行なっているのです。
仲介手数料は先ほどもお話ししたように上限金額が定められているだけで、その範囲内であれば仲介業者が金額を決めて良いことになっています。
なのでこのように仲介手数料を無料とすることに違法性はありません。
- 営業にあまり時間をかけない・人員を割かない
- ネット広告に力を入れる
などの工夫を行なって、仲介手数料を両手で貰わなくても大丈夫なようにしている業者、ということですね。
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個人的にはあまりおすすめできない
これはもう本当に個人的な意見になるのですが、どうしても「仲介手数料無料！」としているところは、利益が少なくなる分、他のところで利益を出そうとしていたり、フォローアップが雑になってしまう印象があります。
売買が成立しないと仲介業者には利益が出ません。
売買に関わったことがある方は分かると思いますが、物件を紹介するだけだったり、お客さんの相談に乗るだけではお金はもらえないんですよね。
売買が成立すれば入ってくるお金は大きいのが仲介ですが、なかなか成約をさせるのが難しいので、仲介手数料無料というのはかなり難しいのではないかと思っています。
不動産業界では契約などを進めている間に会社が倒産してしまう、ということも珍しくありませんので、
きちんとした会社なのかどうか、クチコミを調べるなどしてちゃんと調べた方が良いです。
「手数料無料だから」という一点で安易に飛びつきすぎない方が良いのではないかな、と個人的にではありますが、思っております。
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