不動産投資をする時にどのようなタイプの物件に投資をするか、つまりどんな人をターゲットにするか、ということを考えなくてはいけません。
物件を探す時に、最初にそれを決めておくと、範囲も狭まって探しやすくなると思います。
今回はファミリータイプの物件について。
ファミリータイプは戸建て物件もアパートも所有していますが、
ファミリータイプならではの特徴はやはりあります。
ファミリータイプのお部屋への投資について、今回は解説してみたいと思います。
不動産の単身者向けとファミリー向け
不動産は大きく分けると単身者向けのものとファミリー向けのものに分けられます。
単身者向け不動産
新新車向けの物件は
- 1R
- 1K
- 1DK
- 1LDK
といった間取りが多いかと思います。
約20〜30平米くらいでしょう。
ターゲットとなる入居者は、
- 学生
- 20代〜30代の独身社会人
- 単身赴任者
などです。
基本的にこういったターゲット層は都市部や規模の大きな街に集まり、
通勤・通学のことを考慮して賃貸物件を探します。
ファミリー向け不動産
ファミリー向け物件は、
- 2DK
- 2LDK
- 3LDK
といった間取りが多いです。
利便性重視の単身入居者とは少し異なり、ファミリー層は治安の良さや生活環境などを重視して物件を選ぶことが多いです。
特に子供がいるファミリーの場合は、幼稚園や学校などが近くにあるか、通学路が安全か、といったことを必ずチェックします。
さらに、駅近であることよりも駐車場があるかどうか、ということが重視されることも多いです。
ファミリー向け物件のメリット
実際にファミリー向けの物件を所有してみて感じているメリットを紹介していきたいと思います。
平均居住年数が長い
ファミリータイプの物件はやはり平均居住年数が長いというのがメリットです。
特にお子さんがいらっしゃるファミリーの場合は、お子さんの学校のことがありますので、そのエリアに一度住んだらなるべくそのエリアを離れたくないという気持ちが強いのだと思います。
単身者は学生でも社会人でも、どうしても1〜2年で退去される方が多いので、
立地が良くて回転が早くても、退去のたびに原状回復が入ってくるのでコストはかかりますよね。
関連記事:不動産投資で学生向け物件を所有した時に大変だったこと
都心部から離れていても借り手がいる
通常は駅から近い立地で考えることが多いと思いますが、地方の駅と駅の間にあるファミリー向けの戸建てでも入居がついたことがありました。
逆にこの物件は旦那様がA駅、奥様がB駅に通勤しているとのことで、駅と駅の間で都合がいい、という話でした。
地方物件の場合は駐車場さえあれば、駅近じゃなくても需要があるというのはいいですよね。
近くに学校があれば、お子様も通学ができるので、そういったところ重視で立地は見てみるといいかもしれません。
駅近であることよりも「生活環境が良いか」ということの方が大切ですので、嫌悪施設などがないか、ということはしっかり見た方が良いかと思います。
関連記事:不動産購入時に注意したい嫌悪施設とは?
競合が少ない
不動産投資ではやはり単身者向けの物件が圧倒的に多いです。
そのため、単身者向けの物件は競合物件も多く、常に家賃設定を気にしなければいけないようなところがあります。
供給過多になりすぎていて、広告料を2ヶ月以上出さないとなかなか入居付けができない、というようなエリアも少なからずあります。
それに比べてファミリータイプはやはり競合は少ないですね。
家賃滞納などのトラブルは少ない
単身者に比べると、家族で暮らしている方の方が家賃滞納などのトラブルは少なくなります。
お子様が小さい場合は騒音トラブルがあることもありますが、
金銭面では少なくとも、心配はあまりいらない気がしますね。
単身者の場合は生活保護受給者の方や外国人の方など、入居の受け入れをするかどうか、というのは悩まれる方が多いです。
関連記事:生活保護受給者である入居者の家賃滞納はどう対応する?
ファミリー物件のデメリット
ファミリー物件はやはり難しい部分もあります。
不動産投資といえば単身者向けの物件は一般的ではありますので、もし検討をされている場合はデメリットもしっかり理解しておきましょう。
流動性が低い
単身者向けに比べると競合が少ないというお話をしましたが、これは需要が少ないということでもあります。
一度退去が出てしまうと、どうしても次の入居までに期間が空きやすいのがファミリー物件です。
どのようなターゲットを狙っているのか、より具体的にして、
例えば大きな工場や会社の近くに物件がある、など、「こういう人に入って欲しい」という想定をしっかりできるような物件を購入するのがベストでしょう。
規模が大きく、リスク分散ができない
単身者向けに比べるとファミリー物件の方が規模は大きくなりますので、初期投資もそれなりにかかります。
また、戸数も少なくなる分、リスク分散はしにくくなります。
ファミリー向けの戸建ては地方の中古物件であれば数十万円程度から購入できるものもありますので、初期投資を抑えて不動産投資を始めることもできますが、
1戸しかなければ、空室の場合、家賃収入もゼロになってしまいますからね。
ということでファミリー物件は総じて初心者向けではないかなと思います。
ただ、明確なターゲット層とビジョンがあるのであれば、もちろん初心者でも挑戦してみても良いでしょう。