不動産投資をしているといつかは外壁塗装をしなくてはいけない時がやってきますよね。
戸建てならまだしも、アパートなどの共同住宅の場合は2階以上あると足場を組まなくてはいけなくなり、それなりに金額がかさんでくる「大規模修繕」と呼ばれる修繕になります。
大体10〜15年周期で行わなくてはいけないもので、外観に直接影響を与えるものですから、空室対策としても検討することはあるでしょう。
この外壁塗装で最も重要なのが塗装業者選びです。
管理会社の方に紹介してもらう、ということもあるかもしれませんが、言われるままお願いするのではなく、なるべく相見積もりをとって業者を選んだ方が良いでしょう。
外壁塗装はトラブルになりやすい
実は外壁塗装工事というのはトラブルになりやすい工事でもあるんですね。
というのも、工事の期間も長いですし、素人からすると「きちんと施工されているのかどうか」ということがパッと見でわかるものではありません。
塗装の工程にはいくつかの工程があるのですが、間で必要な工程をすっ飛ばされてしまう、ということがあります。
しかしそういったことはオーナーにはわからないもので、しかも他の工事と違い、その手抜き工事の影響が出てくるのが1年後だとか3年後だったりするわけです。
塗料にもよりますが、大体10年くらいは塗装が保つものなのに、手抜き工事をされると数年で剥がれてきたり劣化がおきたりする、ということですね。
後からトラブルがあって相談しようと思っても、依頼した業者が倒産していた、ということも多いです。
だからこそ、外壁塗装業者はきちんと選ぶ必要があるのです。
外壁塗装業者は大きく分けて3種類
外壁塗装業者は大きく分けると以下の3つの業者に分けられます。
- 外壁塗装専門店
- リフォーム店
- ハウスメーカー
それぞれどのような特徴があるのか解説していきたいと思います。
外壁塗装専門店
外壁塗装専門店、つまり塗装職人さんや塗装を専門とする業者に依頼する方法になります。
これは職人さんに直接お願いする形になりますので、間に入る人がいないわけですから金額としては一番安くできる方法になります。
また、専門業者だれば施工実績も多く、専門知識も豊富だと言えるでしょう。
一番おすすめの業者だと言えるのですが、デメリットもあります。
- 会社が小さいため倒産リスクが高い
- 探すのが難しい
- 保証が少ないことが多い
といったことがデメリットですね。
特に外壁塗装は施工期間が長いですから、施行中に倒産する、という例もあるほどです。
できればその地域に密着して取り組んでいる、施工実績の多い業者に頼むのが良いでしょう。
地方だと職人さん同士が繋がっていたりもするので、修繕に関わってくださる方となるべくコミュニケーションをとって人脈を広げていくことが大切だと思います。
リフォーム店
外壁塗装専門業者よりももう少し安心して依頼することができるのがリフォーム店です。
ホームセンターや家電量販店などがやっていることも多いですね。
リフォーム店を介して塗装専門業者におろすような形になりますので価格はどうしても専門業者より高くなってしまいますが、複数の専門業者と繋がりがあるリフォーム店もあり、要望に合わせて業者を選んで発注してくれる場合があります。
専門業者に比べると保証がしっかりしていることが多いです。
とはいえリフォーム店によって内容は変わりますので、何年保証してくれるのか、施工管理はどこがやるのか、ということはしっかり確認した方が良いです。
ハウスメーカー
もっとも高くなるのでこれはあまりおすすめはできません。
ハウスメーカーに頼むとハウスメーカーから塗装業者に発注、さらに職人さんへと仕事がおりる形になります。
値段はかなり高くなると思ってください。塗装専門業者の3倍近い値段になることもあります。
それだけ値段をかけても良い付加価値があるのかどうか、というところが検討材料となります。
付加価値としては、
- 保証
- サービス
- アフターケア
- ハウスメーカーでしか手配できない部材
などが挙げられるでしょう。
逆にこれらに該当する付加価値がないのであれば、わざわざハウスメーカーに頼む必要性はないと思います。
特に投資物件の場合は、選ばない選択肢ですね。
業者を選ぶ時は必ず相見積もりをとること
安心して依頼できる外壁塗装業者が見つかるまでは、必ず相見積もりをとって比較検討しましょう。
相見積もりをとる時は、依頼の内容は必ず合わせるようにしてください。
内容がちぐはぐになっていると料金を正確に比較することができません。
見積もりを取る時に伝える内容としては、
- 予算
- 最後に塗装をしたのがいつ頃か
- 何年くらい保つ塗料にしたいか
- どこが気になっていて今回外壁をやるのか
ということです。
同じ内容を伝えて相見積もりをとるようにすると比較もしやすくなります。
あとは、こちらの要望をどれだけ聞いてくれるか、担当者とのやりとりがスムーズか、ということも見ておくと良いかと思います。
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