都内で中古の区分マンションを購入しようか検討していて、少し前から仲介業者さんに問い合わせをしたり、物件の内見に行ったりしています。
ネット上に掲載されている物件を見て問い合わせを順次行っていると、複数の業者さんにお願いすることになるのですが、中には、
不動産業者に複数お願いするのは良くないんじゃないかな？
途中で仲介業者を変更するのは申し訳ない…
と悩まれる方もいらっしゃると思います。
実は私も途中で仲介業者を変更したのですが、申し訳ない気持ちがありました…
とはいえ、物件購入時に仲介業者を途中変更するのはよくあることです。
仲介業者はどうやって利益を出しているのか
まず、不動産仲介業者が不動産売買において、どうやって利益を出しているのか、ということを理解しておくと良いと思います。
不動産仲介業者は、物件を売りたいと思っている売主と物件を買いたいと思っている買主の間に入って、
不動産という大きな資産のやりとりをする時に間違いがないように、売買契約をスムーズに進行させるための役割を担います。
そして不動産売買が無事に成功し、その仲介を行った成功報酬として、売主と買主から仲介手数料という報酬をもらいます。
ただ、上図のように売主からも買主からも仲介手数料をもらえるのは、あくまでその仲介業者が売主も買主も自社で見つけてきてマッチングできた時のみです。
実際には、「こういう売主がいますよ〜！」という宣伝をしている仲介業者（売主に付いている仲介業者）と、
「この買主がこういう物件を探しています〜！」という彷徨ってくれる仲介業者（買主に付いている仲介業者）がマッチングをして、売主に付いている仲介業者は売主から、買主に付いている仲介業者は買主から、それぞれ仲介手数料をもらうことが多いです。
これを片手仲介と言います。
両手仲介の場合は売主からも買主からも仲介手数料をもらえるので、利益は倍になります。（手数料率を同じにしている場合）
あくまで売買契約が無事締結された場合の手数料になりますので、売買契約が交わされるまでは利益は出ません。
つまり、
- 物件を探してもらったり
- 連絡を取り合ったり
- 内見に何度もついてきてもらったり
といったたくさんの業務をお願いしても、売買契約が締結される前には報酬は発生しないのです。
色々やってもらってるのにお金が発生していないのは、なんだか申し訳ない気がする…
ですが仲介手数料は物件価格の3%+6万円です。
仮に物件が3000万円だとすれば、仲介手数料は96万円。
なかなか高額ですよね。
関連記事：中古マンション購入時の仲介手数料の相場は物件価格×3%+6万円、いつ払う？
仲介業者を途中で変更するのはOK
人間ですので相性があるのは当たり前です。
いくつか物件を案内してもらったけど、やっぱりちょっとこの人じゃない方がいいな…と思うことはあるでしょう。
また、不動産業者の中には詐欺まがいと言っても過言ではないような案内の仕方をする業者もいます。
少し営業が強すぎる…みたいなことですね。
不動産を購入する場合はかなり大きなお金が動くことになりますし、そういう時に信頼できなさそうな人が仲介担当者だと不安だと思いますので、思い切って仲介業者を変えてみるのも良いでしょう。
ただ、良いと思う物件がすでにあって、購入申込書を書いてしまった後の場合は、仲介業者を変えるのは難しいです。
購入申込書は仲介業者を通して売主に共有されますので、購入申込書を書いた後で他の業者を通じて購入申し込みをすると、「複数の不動産業者から申し込みをしている」という状況になってしまいます。
これは売主から不信感を抱かれますし、トラブルに発展する可能性がありますのでやめましょう。
関連記事：売り出し物件の問い合わせ電話をする時に不動産業者に聞くこと
仲介業者を途中変更する際のリスク
売買契約を結ぶ前での仲介業者の変更は基本的には問題ありません。
売買契約までにも何か別の契約を結ぶ、ということもありませんので、売買契約をする前であれば途中変更のリスクは心配しなくて大丈夫だと思います。（既に申し込みをしている物件がある場合は、仲介を変更する場合、物件も変更した方が良いと思います。）
不動産仲介業者はレインズと呼ばれる不動産業者だけが見られる情報サイトを見て物件を管理していますので、
ほとんどの業者がどの物件でも紹介することができます。
もちろん売主と不動産業者が繋がっていて、まだ情報をあげる前、というような物件の場合はその不動産業者でしか紹介ができない物件、ということになりますが、
ネットに掲載されているような物件であれば他の仲介業者でも紹介できるはずです。
ただ、不動産業者同士も情報共有をしているところはあるので、
あまりにもたくさん仲介業者を変更するようなことがあると、業界内で問題の人となってしまうことがあります。
一度や二度の仲介業者の変更は大丈夫ですが、
作業が発生しているのにも関わらず変更するのだ、という自覚を持って、無闇矢鱈と仲介業者を変えるようなことはしないようにしましょう。
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