不動産投資をしている人ならレインズ（REINS）というものの存在はご存知だと思います。
これは宅地取引業法に基づいて国土交通大臣が指定している不動産流通機構のことです。
本来、不動産情報を登録することは義務であるはずなのですが、
実態はどうなのか、というと、なかなかレインズには登録されていない不動産が多くなっています。
もちろんきちんと掲載をしている不動産業者もいますが、仕組み的にどうしても不動産業者は不動産情報をレインズに載せたくないんですよね。
今回はこのレインズに関する問題点について、解説してみたいと思います。
レインズ（REINS）とは
レインズとは、不動産仲介業者が物件情報を共有するためのデータベースで、
一般の方はアクセスできないものとなります。
正式名称は「Real Estate Information Network System（不動産流通標準情報システム）」と言い、頭文字をとってレインズ（REINS）と呼ばれています。
不動産を購入したいという場合は、不動産仲介業者にお願いすれば、見せてもらうことができるようになっているんですね。
通常、不動産を売却したいと思った売主が、仲介業者と契約を結んだ時、
- 専属専任媒介契約なら5日以内
- 専任媒介契約なら7日以内
にレインズに不動産情報を登録する義務があります。
（一般媒介契約の場合は登録義務はありません）
また、媒介契約を済ませた売主は、レインズにどのように自分の不動産が掲載されているか、ということをチェックできます。
売却したい不動産を一つの仲介業者だけで取り扱うのではなく、
加盟している不動産業者が確認できるレインズを使うことによって、多くの不動産業者に取り扱ってもらうことができ、より早く買主を見つけることができる、というのがレインズを使う良さです。
さらに、物件の売買が成立した後、中外業社は売買契約が成立した年月日や取引価格などをレインズに登録しなければなりません。
つまりレインズには、これまでの取引情報が蓄積され続けているのです。
これを調べれば、不動産を売却したい時にどれくらいの金額で売りに出せばいいか、ということも考えやすくなります。
ちなみにレインズには売却物件情報や顧客情報など、多くの個人情報が掲載されているため、一般の方は見られないような仕組みになっています。
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不動産業者がレインズに不動産情報を載せない理由
レインズへ不動産情報を掲載するのは義務として定められていることですので、売主と契約を結んだら仲介業者は不動産情報を登録しなければなりません。
ですが、一部の仲介業者は、顧客を囲い込み、両手取引をするためにレインズに不動産情報を載せない、ということがあります。
もう少し簡単に言うと、
売手が見つかっている仲介業者は、あとは買手を見つければ、売主からも買主からも仲介手数料をもらうことができます。
これが両手取引です。
それに対して、売手を見つけただけの状態で、レインズに登録している他の業者が買手を見つけてきた場合、
売主からは仲介手数料をもらうことができますが、買主からは仲介手数料をもらうことができません。
これが片手取引と言われるものです。
不動産が大きくなればなるほど仲介手数料の金額も高くなる仕組みで、
とにかく売買の仲介業者はこの仲介手数料で利益を出しています。
そのため、なんとか両手取引にしたい、というのがあるんですね。
両手取引を目的にレインズに物件情報を載せない、囲い込みと言われる行為をしてしまう業者がいるのです。
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そもそもレインズは使いにくいらしい
他の仲介業者にお客さんをとられたくない、でも買主は見つけたい。
そういった理由から、囲い込みをする業者は「レインズには不動産情報を載せないけど、SUUMOなどのポータルサイトには不動産情報を載せる」ということが多いんですね。
ですが、そもそもレインズは「法律として載せる義務があるからみんな載せている」というツールです。
これは法律で決まっていることなので、レインズというものに競争が働きません。
なのでユーザービリティを改善しようという気概もあまり感じられないようで、かなり使い勝手が悪いのだそうです。
実際にレインズに登録されている不動産は市場に出回っている不動産の50%以下、なんていう話もあります。
仕組みにそもそも問題がありそうだな…と思いますね笑
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嘘が蔓延る不動産業界
仲介業者さんがレインズで不動産情報を見て、
「これは紹介できそうだ！」と思って掲載元の業者に連絡をしてみると、
「あ、その物件はもう成約済です」だとか「もう相談が入っています」というようなあしらわれ方をするそうです。
ですが、顧客が直接、掲載元に連絡をしてみると、「すぐにご案内できます！」と言われることが多いのだとか笑
不動産業者さんも大変ですね…
レインズはこれからどうなっていくのでしょうか。
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