不動産投資を行うときに多くの人が不動産投資のための融資を行うと思います。
それぞれの理想や条件に合わせて融資期間や融資条件などが変わるのですが、より良い融資を受けるために必要な条件について今回は解説していきたいと思います。
アパートローント住宅ローンは違う
前提条件として知っておきたいことですが、アパートローンと住宅ローンは全く別物だということです。
どちらも物件を購入するための融資ですが自分が住むための物件を購入するために利用する雄姿が住宅ローンで、自分ではない誰かに住んでもらって家賃収入を得るために購入する物件への融資がアパートローンです。
住宅ローンで購入する物件は自分が住むためのお家なので、お金を生み出すことができません。
そのためその不動産は金融機関からすると「負債」とみなされます。
それに対してアパートローンで購入するアパートからは毎月家賃収入が入ります。
お金を生み出すことができる物件は「負債」ではなく「資産」として見られます。
お金を生み出すことができる「資産」の場合は「負債」に比べると将来性があり、返済能力も高くなるので、より多くのお金を借りることができる可能性があります。
不動産投資に融資してくれる金融機関
不動産投資に融資をしてくれる金融機関は主に以下の5つになります。
- 政府系金融機関(日本政策金融公庫)
- 都市銀行(メガバンク)
- 地方銀行
- 信用金庫・信用組合
- ノンバンク
金利の順番で見てみるとメガバンクが1%程度、地方銀行が1%後半から2%後半、その次が信用金庫・日本政策金融公庫・商工中金でが3%程度、最も金利が高いのはノンバンクで4%以上となっています。
メガバンクは融資審査が厳しく、金額も大きい案件になることが多いのでハイクラス向けだと言えますが、金利のことを考えるとまずはメガバンクからチャレンジしてみるのが良いと思います。
関連記事:地方銀行で不動産融資を受けるメリットは?
融資に有利な条件
実際に金融機関から融資を受ける場合どのような条件が揃っていると有利になるのかということを解説していきたいと思います。
年収が400〜500万円以上ある
金の返済能力を審査する時に一番わかりやすい指標となるのが年収になります。
目安ではありますが年収が400万円から500万円ほどあれば融資を受けられることが多いです。
ただしメガバンクで金利的な優遇を受け入れたい場合は年収1千万円以上が目安になります。
年収が基準を満たしていない場合は事前審査で落ちてしまい、融資を受けることができません。
自己資金をある程度用意することができる
購入価格に対して自己資金の割合を増やすことで金融機関の信用度を上げることができます。
借入額が少なくなれば金融機関側のリスクが減るからです。
そうは言ってもなるべく多くのお金を借りられた方が利益率は高くなりますので、目安としては物件価格の1割から2割程度の頭金を用意するというのが一般的でしょう。
金融機関によってはそれぐらいの頭金を金融機関側から求められることもあります。
頭金なしのフルローンというやり方もありますが、ある程度自己資金がない場合はこのやり方はお勧めできません。
物件は購入して終わりではなく、そこから予定外の出費がいろいろと出てくるものだからです。
その他にもローンの手数料や登記の移転費用、仲介業者への仲介手数料などもかかりますので、全体でいくらぐらいのお金がかかるのかということはしっかりと事前に調べておくようにしましょう。
物件の利回りが高い
不動産投資ローンの返済は家賃収入から行われますので、物件の収益性も金融機関にチェックされます。
ただしここで見られるのは表面利回りでなく実質利回りの部分ですので、しっかりと実質利回りも計算しておきましょう。
- 管理費
- 保険料
- 固定資産税
- 想定修繕費
などの出費を加味した上で実質利回りを算出していきます。
ちなみに築年数が古い中古物件の場合は、予想外の修繕費がかかる可能性も高く、ランニングコストがかかる物件とみなされるため、金融機関からの評価が得られにくくなります。
関連記事:表面利回りの計算方法と隠された罠!
物件の担保力が高い
何らかの事情で融資の返済ができなくなった場合物件を売却してローンの残債を補填することになりますので物件の担保力をチェックされます。
融資を行う際は賃貸物件に対して抵当権を設定されます。
物件の担保力ですが、土地の資産価値と建物の資産価値を合算することで求められる積算価格で評価されます。
土地の資産価値は路線価や固定資産税評価額などで求めることができます。
また建物の資産価値は再調達価格と延べ床面積の広さによって求めることができます。
安定した雇用形態と勤続年数2年以上
正社員であることが条件で、公務員や医師、士業の方は安定していると判断されます。また勤続年数が多いほど信頼度が高くなりますので最低でも勤続年数は2年以上あった方が良いでしょう。
転職を繰り返している場合は信頼度が下がりますので注意が必要です。
個人より法人
不動産投資を個人事業主ではなく法人化していると融資を有利にすることができます。
法人の場合は決算書を作るために数字での管理が明確になされているはずですので、この決算書を見れば事業が軌道に乗っているかどうかということが簡単に判断できるからです。