地方の中古物件を中心に不動産投資を行なっています。
投資歴は10年を超えました。
ある程度不動産業者さんとのお付き合いが長くなってくると、
この物件どうですか?買いませんか?
と物件のご紹介をしていただける機会が増えます。
ネットにまだ掲載されていない物件を優先的にご紹介いただけることもあるのでありがたい限りです。
今回も不動産業者さんからのご紹介でとあるRC物件の情報をいただきました。
物件概要
物件概要としてはざっくり以下のような感じです。
- 地方の中古RC物件
- 築年数…20年
- 売り出し価格…1.7億円
- 戸数…15戸
- お部屋タイプ…ワンルームとファミリータイプ混合
- 月額家賃…5万円〜9万円(お部屋タイプによる)
- 年間家賃収入…約1,200万円
- 年間ランニングコスト…約290万円
- 周辺施設…大型ショッピングモール、コンビニが徒歩圏内
- 特記事項…水道から赤サビが発生したことがある
物件価格もなかなかの値段ですが、戸数も多いですしリフォームもかなりしてあって綺麗なマンションです。
ただし注目したいのは年間ランニングコスト。
年間家賃収入が1,200万円あったとしても、年間のランニングコストが300万円近くあれば、差し引き900万円ということになります。
税金などは仕方ないにしても、あまりにランニングコストが高いなと思ったので、支出の内容を見てみました。
すると年間の共用部電気料金が53万円となっています。
これはあまりに高い感じがしますね。
また、各戸無料インターネットが敷設されており、そのランニングコストも年間で約15万円ほど出ていました。
私は共同住宅の無料インターネットというのは本当に必要なのだろうか、と少し懐疑的に思っているため、ここもちょっと首をかしげたポイントでしたね。
最近は無料インターネットの設備が当たり前になってきている、という話もありますが、
私が入居者だったら、インターネット無料はあまり嬉しくないです。
というのも、そういった共同住宅用のインターネットというのは速度が遅いことが多く、十人が一斉にネットを使う時間帯に不具合が起きやすくなります。
たとえば家賃がかなり安いボロアパートなんかだったら無料インターネットも差別化になると思いますが、家賃のそこそこ高いRCで差別化のポイントになるのか、というと怪しい気がしますね。
もちろん個人的な憶測に過ぎませんが…
関連記事:空室対策としてのインターネット使用料無料は本当に意味があるのか
電気代はロードヒーティングだった
売り出し価格のままに購入することは到底できないので、こちらで計算をして、「これくらいの利回りだったら買ってもいいな」と思える金額で指値をさせていただきました。
そのついでにランニングコストについて質問をしてみたところ、
年間53万円もかかっていた共用部の電気代はそのほとんどがロードヒーティング代、とのことでした。
車道や歩道の舗装内に、電熱線類、または温水を循環させるパイプを埋設し、路面を加熱する設備、主に防雪や凍結防止を目的としたもので、雪が多く降る地域では建物の周りにロードヒーティングを施すこともある。
設置した場所の雪しか解けず、積もった雪や凍結した氷を溶かすには相当の時間がかかる。
北海道や東北エリアは、雪の中歩いていると、
あれ!ここだけ綺麗に雪が積もってない!
という道があったりします。
よく見ると道から湯気が立っていることも。
これがロードヒーティングですね。
集合住宅の場合は「玄関前だけ」だとか「車の乗り入れスペースだけ」といった形で、限定的な範囲で敷設することが多いです。
確かに雪かきは雪かきでお金のかかるものではありますから、ロードヒーティングを導入するというのも一つの手なんでしょうけど、
結局熱を断続的に発生させ続けなくてはいけないわけですから、電気代もかなりのものになってくるわけです。
除雪も外注すると相当お金はかかりますけどね。
ちなみにロードヒーティングは入居者側からすると雪かきをする手間がなくなりますので、喜ばれるそうです。
競合物件との差別化にはなるのかなとは思いますね。
関連記事:青森での不動産投資!除雪に40万円かかりました…雪国投資での注意点
物件購入確度は低そう…
かなりの指値をして申し込みをしてみましたが、そもそも内装もかなりリフォームしていますし、ロードヒーティングなどの導入コストもあったでしょうから、指値が通る確率は低そうです。
こちらにも「これくらいの価格じゃないと…」という計算があるので、指値が通らなければ購入はしないつもりです。
ですが、築年数がまだ20年の割にはものすごくリフォームしていますし、かなり設備もたくさん導入しているので、現オーナーさんは割とお金を使わされてしまったんじゃないかな、と思いますね。
物件のランニングコストも細かく見た上で購入を検討した方がいいな、と思った物件でした。
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