不動産投資を行なっていると必ず物件を売却する時がやってきます。
どうしても物件の購入やキャッシュフローの考え方などを勉強するのを優先してしまいがちですが、物件を売却する、というのも不動産投資においてとても重要なことです。
日本の場合はどちらかというとインカムゲイン、つまり家賃収入の方が不動産投資ではメインの収入となりますが
タイミングをしっかりと見定めることができればキャピタルゲイン、つまり売却益を得ることだってできます。
不動産投資において、物件を売却する時良いタイミングとはどんなタイミングなのでしょうか?
大規模修繕が必要そうな時
特に規模の大きい物件の場合は大規模修繕が必要になりそうになってきた段階で売却を考えるのも手だと思います。
修繕が必要な中古物件というのはどうしても値段も安くなる傾向はありますが、修繕に対してかかる費用や時間のことを考えると売却してしまった方がお得な場合もあるんですね。
また法定耐用年数を超えてしまうことによって料金がガクッと下がる場合があります。
築年数が長い物件に関しては金融機関の融資条件も悪くなってしまうので、買主側も物件を購入しづらくなるという側面があります。
比較的新しい物件を持っているのであれば、築15年を超える前に売却してしまう選択肢も持っておくと良いでしょう。
関連記事:不動産投資、中古と新築はどっちがいい?
市況が上向きの時
不動産の価格というのは市況に大きく左右されるものです。
景気が悪い時は物件を安くなりますし、景気がまずまずな時や好景気の時は物件価格高くなります。
つまり一番良いのは「不景気の時に物件を購入して、好景気の時に物件を売却する」ことです。
安く買って高く売る、というのは投資の基本とも言えるでしょう。
実際にバブル崩壊時に投資物件を購入して、現在物件の価格が1.5倍〜2倍ほどになっている、というケースもあるほどです。
とはいえ、これによって損切りできなくなってしまうのもよくありません。
お金の価値も時代によって違いますし、上物に関しては月日とともに価値が薄れていくものなので、必ずしも購入価格より売却価格が高くなるタイミングで売却しなくてはいけないというわけではないのです。
その見極めが難しいところではありますよね。
これから東京の人口が2025年をピークに減少していく、という話もありますので、
需要供給のバランスもしっかり見定めていく必要があるでしょう。
どんどん人が都心に流出している今ですが、これからAIや自動運転の自動車などが普及していけば地方でも高齢者が暮らしやすい時代がやってくるのではないか、と思ったりもするので
地方物件もまだまだ可能性があるように思います。
関連記事:不動産投資で地方物件に投資する時のメリットデメリット
不動産繁忙期
不動産繁忙期は人の動きが激しくなる4月、9月です。
ただ不動産売却の手続きなどはそれなりに時間がかかるもので、煩雑な手続きなども多くなるので、だいたいこの不動産繁忙期の3ヶ月前くらいから動き始めるのが良いと思います。
なので1月、6月ごろから売却に関して動き始めた方が良いです。
繁忙期を逃してしまうと物件価格も下げないとなかなか売れない、という状況に陥りやすく、
「繁忙期になって空室が増えてしまったから慌てて売却するオーナー」もちらほら出てくるものです。
(逆を言えばそれを狙って物件を購入するのが賢いやり方とも言えますが)
ライバルとなるオーナーの動きを見なくてはいけない部分もありますので自分が物件の購入や売却を考えいている時だけでなく、
常に不動産の市況を調査しておくと良いでしょう。
また物件の近くに新しい大きな物件が建ったりするとそちらに人を取られてしまうこともあるでしょうし、
地方であれば近くの学校が廃校になる、だとか大きい商業施設がなくなる、みたいなこともあります。
その地域の動向も把握しておいた方が良いです。
地方の場合は不動産業者と密に連絡をとっていないとこういった情報が入ってこなかったりします。
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一括見積もりサービスで比較検討する
物件を売却する場合は一括見積もり査定サービスで複数の業者での売却価格を比較検討しましょう。
そこで注意したいのは高い価格で売ってくれる不動産業者が良い、というわけではないということです。
その業者で売却を決めてから不動産価格を下げられてしまう、ということもあるので、
ある程度業者を絞ることができたら口コミを見たり、実際に不動産業者と連絡をとったりして自分と相性がよいな、というところとお付き合いしていくのが良いと思います。
一見論理的ではないように思うかもしれませんが、売却時、不動産業者とのやりとりはかなり多くなるので、そこでストレスがかからないように
自分と空気感が合う不動産業者とお付き合いしていった方が良いでしょう。
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