不動産投資をする時に物件をペット可にするかどうか悩むオーナーもいるのではないでしょうか。
購入を検討している中古の物件がペット可である、ということで悩んでいる方もいるかもしれません。
今回は不動産投資におけるペット可物件についてそのメリットとデメリットをオーナー目線で解説していきたいと思います。
ペット可物件のデメリット
原状回復費用が高くなる
ペット可物件で一番のデメリットになるのはやはり現状回復費用が高くなるという部分でしょう。
敷金を2ヶ月分にするなどの対応をしているオーナーさんもいますが、それだと元が取れないこともよくあるようです。
どうしてもペット可物件にしてしまうと、床や壁、柱などにキズがついてしまったり、お部屋全体に臭いがついてしまったりしますので、脱臭や消毒、畳の交換など、原状回復のための費用がかさんでしまうことは避けられません。
原状回復費用について、ペット不可の物件と同じように計算していると赤字になってしまいますので、ペット可物件にする場合は原状回復にどれほどお金がかかりそうか、あらかじめ計算しておいた方が良いと思います。
入居希望者が絞られる
ペット可物件が良いという人はペットを飼っている人やこれから買おうと思っている人です。
ペットを飼う予定がない人はターゲット層から外れてしまうので、入居希望者が絞られてしまうというデメリットもあるでしょう。
ペット可物件の場合は鳴き声やにおいが気になることが多いです。
ペットを飼う予定がないのにわざわざペット可物件入居することはあまりないでしょう。
トラブルが起きやすい
ペット可物件の場合はトラブルが起きやすくなります。
- 騒音
- 体臭や排泄物などによる悪臭
- 決められたルールを守れない入居者の発生
- などなど、考えられることはたくさんあります。
クレームが出た場合は管理会社を通じて入居者に注意を促さなくてはいけませんので、手間も増えると考えた方が良いでしょう。
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ペット可物件のメリット
稼働率が高くなる
ペット可の物件というのは現状、供給不足と言われています。
物件をペット可にすることによって入居率をアップすることができ稼働率も高くすることができるでしょう。
多少駅から遠かったりする物件でも、ペット可にすることによって空室率が低くなった、という例も多くあります。
入居者の層が高くなる可能性もある
特に都心の物件ではペットを買うことができる層というのはそれなりに生活に余裕がある層だと考えられます。
ペットを通して入居者同士のコミュニティが形成されることによって物件の生活ルールもきちんと守ってくれる人が増える可能性も高いです。
競合物件と差別化できる
ペット可にすることによって競合物件と差別化をすることができるというのもメリットの一つでしょう。
ペットと一緒に暮らしたい人にとっては、同じような条件の物件でもペット不可の物件は選びませんので需要を捉えることができます。
入居期間が長い
ペット可の物件が供給不足というのもあり、入居者にとっては新しく物件を探すのも難しいので入居期間が必然的に長くなるケースが多いです。
入居期間が長ければ、周辺の家賃相場が下がったとしてもすぐに家賃を下げる必要がなくなるため、そういった面でもメリットになります。
対応策
ここまで見てきてペット可の物件がデメリットばかりではないということがよく分かっていただけたかと思います。
ではペット可の物件にするにあたって他のオーナーがどのような対策を行っているのか、その事例を紹介してみたいと思います。
ネコのみNG
ペット可の物件だけれど飼育することができるペットに制限を設けるという対応をしているオーナーも多いです。
ネコまたは小型の犬のみ、という条件をつけているオーナーが多いですが、中にはネコだけNGとしているオーナーもいます。
というのも犬に比べて猫は高いところにも登れてしまうので広範囲で修繕が必要になってしまうということ、犬に比べて臭腺が多く臭いがつきやすいことなどが理由として挙げられます。
犬に比べると爪とぎで柱や壁を傷つけてしまうリスクも高いです。
猫を飼ったことがある人ならよく分かる部分ではないでしょうか。
お散歩が必要はないので高齢者には特に猫は人気なのですが、不動産投資の目線から見ると扱いが難しいとも言えるでしょう。
逆に騒音などの原因になるので犬のみNGにしているオーナーもいます。
ペットを飼う場合は家賃をプラス
ペット可の物件でもペットと一緒に住む場合は家賃をプラスにする、というやり方をしているオーナーもいます。
ペットと一緒に住むことでお部屋の劣化が激しくなるのは明白ですから、入居者にも理解してもらいやすい条件だと思います。
ルールを明確化する
共有部分ではペットは抱きかかえて移動をするなど、建物内でのルールを明確にし契約の時にきちんと説明して、契約書にも記載をするようにしましょう。
ペット対応の素材を使う
ペット対応の床材やペット対応クロスなどがありますので、修繕の際はそういった素材を使うと良いと思います。
強度が高くキズがつきにくい素材で、汚れを簡単に落とすことができるようになっています。
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