中古物件の見学に行く時にオーナーはどのようなポイントを見れば良いのでしょうか?
特に築30年以上の築古物件を見る場合は、物件を購入した後にどれくらいお金がかかってくるのかということを見極めなくてはいけません。
これから中古物件を購入して不動産投資を行っていこうというオーナーのために、現地見学の時に見るべきポイントについてまとめてみました。
修繕履歴を確認
まず可能であれば不動産業者に確認をして修繕履歴を見せてもらうようにしましょう。
特に築古物件の場合は、直近でどれくらい修繕をしているのかということが非常に重要なポイントとなってきます。
エレベーターの交換や外壁の塗り直しなど、金額的に大きくなるようなリフォームが直近でどれくらい行われているのかを見ることによって、今後どれくらい修繕をしなくてはいけないのかということもわかってきます。
できれば割と最近に大規模修繕が終わっている物件の方がありがたいですね。
その物件を何年くらい持って売却するのかということもイメージしておいた方が良いと思います。
大体10年くらい経つとどのような物件でも修繕が必要になってくるものです。
前回の修繕で何をやっているのか、次に修繕をするとしたらいつくらいなのか、ということを修繕履歴を見ることによってイメージしていきましょう。
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外壁のクラックやチョーキングはないか
修繕でお金がかかる部分として外壁が挙げられます。
現地に見学に行く際は必ず外壁の状態をチェックしましょう。
クラックと呼ばれるひび割れがないかどうか、チョーキングという粉が吹いている状態になっていないかチェックします。
クラックがあるような外壁の場合は、そこから雨水が浸入して雨漏りの原因になったり建物を傷める原因になります。
外壁部分の取替えを行うか、応急処置をする必要があるでしょう。
またチョーキングと呼ばれるもの(外壁を手で触った時に白い粉が手につくような状態)が発生している場合は、外壁を塗り直さなくてはいけないサインとなります。
購入したらすぐに外壁の修繕をしなくてはいけないということになりますので、こういう建物の場合は出費が大きくなってしまいます。
水の流れを見る
建物を傷める大きな原因はやはり水です。
隙間が空いているところから水が建物の中に侵入していないか、雨樋を通じてきちんと雨水が建物の外に排水されているかどうかといった水の流れを見ることが大事です。
きちんと雨水が排水されていない場合は軒天がシミだらけになっていたり外れそうになっていたりすることがあります。
外階段の共用部や、屋上・ベランダといった箇所もきちんと水の流れができているかどうか、詰まっているところはないか、錆びてしまっているところはないかということをチェックしましょう。
鉄骨造のマンションやアパートの場合は水の流れが悪いことによって鉄部分にサビが生じてしまい、その度によって鉄がもろくなっていてしまうというのが一番怖いことです。
一番の敵は水になりますのでその部分でどれくらいお金をかけなくてはいけないのかなというところが見るべきポイントとなってきます。
建物の中も水回りが重要
建物の中も水回りの部分を重点的に見ていくようにしましょう。
キッチンの下や洗面所の下は扉を開けて中を見ます。
水漏れなどを起こすことなくきちんと水が流れているかどうか、多少の排水管の匂いは仕方がないと思いますが湿度が逃げずにこもってしまっていてカビなどが発生していないかどうかというところも見たいです。
きちんと排水部分が塞がれているかどうかというところもみましょう。
またトイレや浴室のリフォームはかなりお金がかかる部分でもあります。
トイレは和式から洋式に変えるだけで数十万円。
お風呂も綺麗にリフォームしようとすると100万円前後かかってくることが多いです。
特に女性の場合は水回りに関してシビアの飴を持っている人が多く、女性もしくはファミリー層をターゲットとしている物件なのであればしっかり力を入れてリフォームをしたい部分でもあります。
ターゲット層に合わせてどこを重点的にリフォームするべきなのかということも考えましょう。
ただ単純におしゃれにしたいと言うのであればクロスなんかを張り替えるだけでもかなり印象が変わります。
クロスだけであればお金はあまりかからないので、どれくらいリフォームにかけられる予算があるのかということに合わせて、絶対にリフォームしなくてはいけないのはどこなのか、というバランスが大事です。
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完璧な物件はない
中古物件を見学する際のチェックポイントについてまとめてみましたが、どんな物件を見ても完璧な物件というものは存在しません。
プラスのポイントもあれば必ずマイナスのポイントもあるはずです。
それらを天秤にかけて不動産投資の収益として考えた時に収益性が十分見込める物件なのかどうかということを軸に考えていきましょう。
今回ご紹介した内容でこれがあるから駄目というようなポイントはありません。
本当に全体のバランスとそれぞれの投資スタイルによると思います。
自分の基準をしっかり持って不動産を検討するようにしましょう。
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