アパートの鉄骨階段は定期的にメンテナンスをしないとすぐにサビびてしまい外観の印象が悪くなってしまいます。
サビているだけで印象が悪いだけでなく、 それを放置してしまうと鉄部分が腐食して危険です。
今回はアパートの外階段について、塗装をするべき判断基準や、その費用目安などを解説していきたいと思います。
外階段塗装をするべきかの判断基準
外階段の塗装をどれくらいのペースですれば良いのか、その判断基準についてまずは解説していきたいと思います。
アパートの外階段、塗装の寿命
アパートの鉄骨階段の塗装は基本的に約6年から7年ほどで塗り替えるのがおすすめです。
一般的に外壁塗装は10年ごとに行うのが目安と言われていますが、鉄製のものはどうしてもサビが発生してしまいやすいので、外壁に比べると劣化も早くなってしまいます。
建物の外観に大きく影響する部分でもあるので、印象を良くするためにも、外壁と比べると少し早めの段階で 塗り直しをした方が良いのです。
サビ汁が発生する前に塗り直しを
サビが広がっていてそれを放置していると サビ汁と呼ばれるものが発生するようになります。
サビ汁というのはサビに雨水が触れて発生するサビの成分が含まれた茶色い水のことです。
この水が鉄骨階段や外壁を使うことによって、茶色い汚れが付着してしまい外壁自体の汚れにもつながってしまいます。
階段の表面には元々塗られていた塗料があると思うのですが、 その塗料が通常は防水機能を果たしてくれています。
しかしサビが発生することによって塗装が剥がれてしまい防水効果が薄れてしまうので、サビが発生すると、見た目が悪くなるだけでなく防水効果も無くなってさらにサビが発生しやすくなってしまうのです。
そのまま放っておくと階段がもろくなってしまいますので危険です。
突然階段が抜け落ちてしまったり、転落事故が起きてしまったりする可能性もあります。
見栄えが悪いなと感じるようになったらなるべく早めに塗りなおしをするようにしましょう。
外階段塗装の費用目安
外階段塗装の費用目安ですがだいたい1階分(一基)で50,000円〜150,000円程度が相場です。
階段の構造や大きさ、どの塗料を使うかによって費用が変わってきます 。
見積もりなどをなるべく細かく出してくれる業者にお願いするようにしましょう。
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外階段塗装の工程
見積もりを見たときに正確に内容を理解することができるようにするためにも外階段の塗装工事がどのような工程で行われるのか把握しておくと良いでしょう。
例えば安く済む業者に頼むことができたとしても、大切な作業工程が端折られているような業者だと、 せっかく塗り直しをしてもまたすぐにサビが出てきてしまったり、 塗装が剥がれてきてしまって意味がありません。
飛散防止ネット・カバー
近隣の住宅に 塗装工事の時の水しぶきや塗料が飛んでしまわないように飛散防止ネットというものを最初に張ります。
特にリンカの車や自転車バイクなどが鉄骨階段の近くにある場合は、専用のカバーをかぶせて保護することがあります。
高圧洗浄・ケレン作業
まず最初に鉄骨階段の全体に付着している汚れを落とすために高圧洗浄機で洗浄を行っていきます。
これは古い塗膜(とまく・階段を守るための薄くて硬い方を巻く)を剥がす工程にもなっており、きちんと古い塗膜を剥がしてから 新しい塗料を塗らないと、すぐに剥がれてしまいます。
そのため古い塗膜をしっかりと剥がしておくことが大切です。
高圧洗浄機の次にサンダーやマジックロンと呼ばれる機械を使って、さらに塗膜を落とす作業を行います。これをケレン作業と呼びます。
古い塗膜を剥がす意味合いだけでなくサビを落として、鉄骨階段の表面に細かい傷をつけていくという目的もあります。
古いサビはしっかりと取り除いておかないと、残っているサビがあるせいでまたサビがすぐに周りに広がってしまうことがあります。
また塗装がしっかりと密着するように表面に細かい傷をつけていくのも大切です。
これらのケレン作業は 塗装の寿命を伸ばすために大切な作業ですが、 業者によってはこの作業を行わずに塗装してしまう 業者もあります。
安すぎる業者の場合は、ケレン作業がきちんと含まれているかどうかということも確認しましょう。
養生
専用のテープや保護シートを使って塗装する必要のない部分を保護していく作業が養生作業です。
しっかりとテープが張り付くために、高圧洗浄の水気がなくなってから、乾燥した状態で作業を進める必要があります。前日に雨が降っていたりすると作業を進めることができません。
下塗り
塗装は基本的に3回塗料を塗っていきます。
一番最初に行うのが下塗りで、サビ止め効果のある塗料を使います。
下塗りが終わった後は専用の紙やすりを使ってペーパー掛けと呼ばれる、表面のデコボコをなくす作業が行われます。このペーパー掛けもショートカットされやすい工程ではあります。
またこの段階でサビによって穴が開いている部分は溶接工事を行います。
予算の関係上を溶接工事ができない場合は補修テープで穴を塞ぎます。しかしこの補修テープはあくまで応急措置になりますので穴が開いている場合は溶接工事を行ったほうが本当は良いです。
中塗り・上塗り
2回目の塗装は中塗りと呼ばれます。
次の塗装である上塗りと同じ塗料を使います。これが完了したら上塗りを行っていきます。
上塗りをせずに終わらせてしまう業者もありますので、3回塗りを提案してくれる業者を選ぶようにしましょう。
これらの工程が終わったら
- 養生撤去
- ネットやカバーの撤去
- 清掃
を行って完了となります。
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外壁や屋根も一緒にやると節約になる
外階段の塗装を行うときは外壁や屋根も一緒にやってもらうと実は節約になります。
もちろん全てを同時に行うことで予算的には大きくなってしまいますが、 足場を組むような必要がある工事の場合は足場を組むこと自体にお金がかかるので一緒にまとめて行ってしまった方が良いのです。
全てを一緒にやってしまうことによって割引をしてもらえることもありますし、一箇所だけきれいにすると逆に他のところが目立ってしまうということもあります。
もし塗り直しのタイミングが来ていると感じるのであれば外壁や屋根も外階段の塗装と一緒にやってもらうと良いでしょう。
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