不動産を購入する時に利回りや立地条件などに目がいってしまいがちですが、本当に一番考えなくてはいけないことは、「物件を売りたい」と思った時に、売りたい金額で物件を売ることができるかということだと思っています。
どんなに利回りの良い物件でも、売却の時に思ったような値段で物件が売れないと、結局投資効率が良くありません。
東京都心や繁華街にある物件であれば、将来的にも需要が大きく落ち込むというリスクが低いですが、地方不動産の場合は全く事情が異なります。
地方の不動産だから売れない、ということではありません。
今までも地方アパートにいくつか投資をしてきましたが、きちんと売却することができたアパートもありました。
どちらかというと、買う時に「売ること」を見据えられるかどうか、が大切だと思っています。
地方不動産を購入する時に、将来的にその不動産を売ることができるかどうかということを考えるためにも、どのような視点を持って考えていけば良いのかということについて、今回は解説してみたいと思います。
いくらで売れるか考えて購入する
将来的に不動産をいくらで売却したいかということを考えてから購入をするということはとても大切なことです。
具体的な数字で考えてみましょう。
物件情報を出してから実際に不動産が売れるまで物件情報通りの価格で行くことは稀です。
必ず指値があり、交渉することになると思うので、いくらで売り出していくらの指値が入って最終的にいくら位で売れそうかというところまで考えられると良いと思います。
もちろん実際にはその通りにはいかないと思うのですがなるべく具体的に数字を考えることで本当に緊急事態が発生した時に損切りもしやすくなると思います。
具体的な数字をイメージすることができていれば、どこまで行ってしまうと赤になるのかということも分かりやすくなるのです。
もちろんどれだけ黒になっているのかということもなんとなくイメージしやすくなると思いますから、やはり数字をなるべく明確にしてイメージをするということは大切なことです。
利回りの数字だけを見て「なんとなく儲かりそう」で、購入するのはやめましょう。
関連記事:不動産投資利益を左右する指値交渉について
経年劣化を考える
だいたい何年くらいで物件を売るのかということを踏まえて売却するときの数字のイメージを立てていきます。
例えば10年後に物件を売却するのであれば、10年後にどれくらい物件の価値が下がっているのかということを考えなければいけません。
そのためには様々な物件がどのような価格推移をしているのかということを感覚でわかるくらいにしておいた方が良いですよね。
築何年の物件が新築時に比べてどれぐらい安くなるのかということを見てみます。
この感覚を養うには、実際に売り出されている物件をたくさん見てみるのが一番です。
実際の成約価格が載っているサイトなどもありますので、売買の不動産についてリアルに物件を調べてみる、なんなら物件を購入する気持ちで調べてみると良いと思います。
購入を検討している物件がの築年数に大体どれくらいの所有期間で考えているかをプラスして、その築年数の類似物件がどれくらいの価格で売り出されているかを調べてみると良いです。
エリアの将来を考える
購入を検討している物件があるエリアが、将来的にどうなっていくのか、ということもイメージしていきたいところです。
例えば私が所有していた物件だと、新しく物件の近くに駅ができるらしい、という話を地元不動産業者の方々から聞いていました。
そういう情報はやはり地元の方が詳しいです。
なるべく現地に足を運んで、現地の方たちのお話を聞く、現地の様子を実際に見に行く、ということを大切にした方が良いと思います。
自身は都心に住んでいて、地方の不動産に投資をしているが、あまり現地には行かない、物件を見に行かずに購入することがある、というようなオーナーももちろんいます。
国内であっても地方まで移動して現地の不動産を見たり、地元不動産の方と交流したり、というのは確かに時間も手間もかかることでしょう。
ですがやはり不動産に関しては現地に行ったからこそわかることが非常に多いです。
現地に行って、なんとなく似ている物件についてネットで調べる、ということもよくやります。
ネットから調べることも多いですが、実際に見てみて似ている雰囲気の物件を探し、そこからネットに移行して調べる、というのも一つの手で、細かい比較がしやすいですよね。
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不動産業者との繋がりを大切にする
地元不動産業者の方との繋がりはとても大切です。これは管理はもちろんですが、やはり売買で強く感じることですね。
売買の情報は不動産業者が独自に持っているものが多く、付き合いの長いオーナーにまずは情報を伝えて、一通り巡った後に売れ残った物件がやっとインターネットの情報ポータルサイトにおりてくる、というパターンが多いです。
だからこそ、普段から不動産業者の方とのお付き合いは密にしておくべきです。
単純に、やっぱり地元の方が多いので担当の方からお話を聞くのは楽しいですしね。
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