最近は外国人の方が日本の不動産を投資目的で購入する、ということがとても増えてきています。
お世話になっている不動産業関係の方も
「最近は中国の方とオーストラリアの方が特に多い」という話をされていました。
地方の物件なんかを見に行っても外国人の方を多く見ますし
外国人の方向けに日本の商業自体も変わってきているな、と感じることも多いです。
そこで気になるのが「外国人の方が日本で不動産投資をするとビザをもらえるのか」ということなのではないかと思います。
今回は外国人の方が日本で不動産投資をする場合について考えてみたいと思います。
外国人は日本で不動産投資物件を購入できる?
外国人の方が日本で不動産投資のための物件を購入することは可能です。
ただし必要になってくるものなどありますので解説していきたいと思います。
住宅ローンを組むには永住権が必要
まず、外国人の方が住宅ローンを組んで日本の物件を購入する場合は
日本の永住権を求められるのが一般的です。
永住権のない外国人の方のために住宅ローンを組んでいる金融機関もなくはないのですが、
金利がものすごく高くなってしまうケースが多いんですね。
なので外国人の方が日本で不動産を購入する時は住宅ローンを組まずに一括購入をする、というケースが多くなっています。
外国人の方が日本の不動産を購入するにあたって必要になってくるのは下記のものです。
- 在留カード
- 印鑑
- 住宅ローンを組む場合は日本国内での収入証明書
- 住宅ローンを組む場合で、日本国内に勤めている場合は社会保険証、個人事業主の場合は確定申告書
海外在住でも日本の不動産を購入できる
日本に住んでいない外国人の方、つまり海外在住の方でも
一括で不動産を購入する場合は永住権の有無に関わらず不動産を購入することができます。
その際に必要になってくる書類は以下のものが一般的です。
- 公証書(宣誓供述書)
- パスポートなどの身分証明書の写し
- 印鑑
不動産を購入する時のためのビザ
不動産を購入するにあたって、日本で書類のやり取りや中古物件の場合はリフォームなどをしなくてはいけませんから
ある程度日本に滞在する必要が出てきます。
日本では2017年7月の時点で、68の国・地域に対してビザ免除措置を実施しています。
国によって滞在できる期間が異なっており、
アジアで渡航者が多い国だと
- 韓国
- 台湾
- シンガポール
- マレーシア
- 香港
などの方の場合はビザなしで日本に入国することができます。
実は中国の方の場合はビザなしで日本に入国することはできません。
中国の方の場合は、観光目的で日本に滞在できるのは15日、もしくは30日です。
この期間の中で不動産投資用の物件を購入して、全ての手はずを整える、というのはなかなか難しいでしょう。
ただ、日本に住んでいる親族や友人、不動産会社などが招聘(しょうへい)人や身元保証人となってビザを取得すれば90日間、日本に滞在することができます。
中国の方の場合は、日本にいる親族や友人、もしくは頼れる不動産会社がいないとなかなか不動産を購入するのも難しいんですね。
不動産を購入してビザを取得する方法
外国人の方が日本で不動産を購入したからといってビザがもらえる、というわけではありません。
しかし、外国人の方が日本での不動産投資をすることによってビザを取得することができる方法があります。
それは「不動産投資を日本で行って、会社経営をする」という方法です。
個人として不動産投資をするのではなく、法人化する、という方法ですね。
不動産管理業に関しては特に許可などをとる必要はないので(簡易宿所などの経営の場合は許可が必要です)
不動産管理を法人として行うことで経営管理ビザを取得できる可能性があります。
条件として
- 会社の事務所が日本にある
- 資本金、または出資総額が500万円以上
というこの二つの条件がまず揃っていないと経営管理ビザを取得することはできません。
日本で不動産を買えばビザがもらえる、というわけではないですが
日本で不動産投資を行い、会社を経営すれば経営管理ビザを取得することができます。
関連記事:不動産の売主と直接交渉をして物件を購入することはできるの?
不動産収入がある場合は確定申告が必要
外国人の方でも日本の不動産を購入して不動産投資を行うことはできるのですが
日本で発生した収益に関しては日本で確定申告を行い、税金を納める必要があります。
日本国内に住所を持っていない外国人の方の場合は、納税管理人を選定しなくてはいけません。
この納税管理人を通して確定申告をすることになります。
確定申告は煩雑な内容も多いので、一括して税理士に任せてしまう方が楽でしょう。
日本のビザに関しては国によって取り扱いも違います。
外国人の方向けに窓口がある不動産会社もありますので、そういったところに相談してみるのが良いでしょう。