東北エリアに所有している中規模のアパートなのですが、
先日、管理会社さんより修繕のご提案を頂きました。
特に物件の診断などをお願いしていたわけではないのですが、
多少外壁や屋根に傷みが出てきている物件ではあったので、業者さんの診断書付きで見積もりを送って下さった感じです。
見積もり金額ははなんと436万円
実はこの物件、中古で購入して確かまだ2年くらいの物件です。
東北エリアなのでどうしても凍害(とうがい)がひどいようです。
凍害とは寒冷地独特のもので、
コンクリートの中に含まれる水分が寒さで凍ったり、また溶けたりを繰り返すことで膨張し、中から膨れてきて、上の写真のように破裂するような形で剥がれてきてしまうものです。
凍害は外壁以外にも色々なところで劣化を促進させてしまいます。
見積もりとして送られてきた修繕費が以下のような感じでした。
これは外壁だけではなく色々なものが含まれてはいるのですが、総計がなんと436万円!
すごい金額ですね…
見積もりの詳細を見てみるとこのようになっています。
外壁以外の項目が含まれているとはいえ、外壁だけで見ても相当な金額になっていますよね。
そして注目したいのは
- 仮設足場
- 仮設トイレ
です。
仮設トイレまで見積もりに入っているのはあまり見ない気がして面白いな、と思ってしまいましたが笑
屋根や外壁の修繕を行う時にどうしても高くついてしまうのが仮設足場ですよね。
この見積もりでも足場を組むのに76万円となっています。
屋根でも外壁でも足場は必要になってくるので、
分けてやるよりも一緒にやってしまった方がコスパが良いということで、そういうご提案をいただくことも多いです。
ですが、やはりそうなってくると一度にかかってくる負担が大きいのがネック…
修繕をするかどうかはオーナー次第ですので、そういうのを自分で考えて決めていかなくてはいけないというのが難しいところです。
関連記事:外壁チェックは何を見ればいい?物件内見時に自分でできる方法
大規模修繕の頻度の目安は10年〜15年に1回
外壁や屋根などの大規模修繕の頻度の目安は10年〜15年に1回と言われています。
ひとまずはこれを一つの指標にしてみても良いかと思います。
こう言われている中、結局20年以上大規模修繕をしない、というオーナーさんもいらっしゃいますしね。
私のように中古物件を購入して投資を行うのであれば、
購入検討時に修繕履歴も確認して、近々修繕が必要になりそうな物件を端から避ける、というのも一つの手ではないかと思います。(私はそのようにしています)
どうしても大規模修繕をしなくてはいけなくなると、そこで利回りに大きな影響が出てきてしまいます。
地方の中古アパートなんかだと、安く購入できるから利回りが高いような物件がほとんどですから、
そこで大規模修繕に大金がかかってしまっては、投資のうまみがあまりありません。
なので、大規模修繕をしなくて済みそうな物件を購入して、10年ほど所有して売却する、というのが一番良いかなと思っています。(そううまくいかないこともありますが笑)
今回の資料によると、確かに軒天や外壁はそれなりに劣化がありますので、このタイミングで修繕されるオーナーさんもいらっしゃるかもしれません。
ただ気になったらすぐに修繕をする、というようにしてしまうと、どうしても事業としては成り立たなくなるでしょう。
なるべく利益を出すための運用を考えると、修繕した方がいいですよと言われてすぐに修繕していたら、厳しいのではないかなと思います。
関連記事:リフォーム業者のトラブル例!修繕で失敗しないためには?
こまめに現地に物件を見に行くことも大切
凍害で劣化してしまっている外壁や屋根などは、どうしても水が建物の中に入り込んできてしまっているものが多いので、
短期間で急速に劣化が進んでしまう、ということがよくあるようです。
こういうことがあるので、どうしても「修繕をいつやるか」の判断は難しいな、と思いますね。
もちろん外壁が落ちてきそう、みたいな状況だったら、早く修繕を行わないと人に当たってしまって怪我をさせてしまうなどの可能性があるので危険だとは思います。
一番大切なのは、なるべく現地に行って、自分の物件を自分の目で確認する、と言うことではないかと思います。
私も地方物件は1年に1回はなるべく現地に行くようにしています。
管理会社の方へのご挨拶も含めて、物件の現状を確認しておくことで、修繕した方が良いかどうか、多少判断がしやすくなるかと思います。
こまめにチェックができれば、「あの時修繕していれば…」という後悔も少しは減らすことができるでしょう。