不動産投資を始めようという時に最初は物件選びから始めますよね。
でも不動産投資経験があまりない人や、初めて物件を購入する、という人にとっては
「本当にこれで大丈夫だろうか」という不安が付いて回るものだと思います。
そういった不動産選びをする時に知っておくと良い法律の知識について、今回は紹介していきたいと思います。
実は不動産会社から提供される不動産の中には
- 建築した時は法律に違反していなかったが、建築後に法律が変わって違法建築になってしまった物件
- 土地の形状が変わってしまったので再建築不可になる土地
なども含まれているんですね。
せっかく不動産を購入したのに後々トラブルになってしまった、ということにはなりたくないですから
法律の知識もある程度身につけておいた方が良いわけです。
都市計画法
一番最初に学んでおくべき法律は「都市計画法」というものです。
都市計画法というのは無闇に土地を都市開発していくのを防ぐために
「ここは都市開発するぞ!」
「ここは都市開発しない!」
とうい区域を定めている法律になります。
都市計画法では
- 都市開発を活発に行なっていく区域、もしくはすでに都市開発されている区域を「市街化区域」
- 都市開発を抑制するべき区域を「市街化調整区域」
としています。
市街化区域では当然街の市街化が優先されているので建物を建築することができますが、
用途地域が細かく定められており、これはつまり「決められた目的のための建物じゃないと建築しちゃだめだよ」ということです。
用途地域は大きく分けて
- 商業用建物が集積すべき区域
- 工業用建物が集積すべき区域
- 住宅が集積すべき区域
の3つに分けられますが、これがさらに12種類に分類されています。
市街化区域 | 住居系の用途地域 | 第一種低層住居専用地域 |
第二種低層住居専用地域 | ||
第一種中高層住居専用地域 | ||
第二種中高層住居専用地域 | ||
第一種住居地域 | ||
第二種住居地域 | ||
準住居地域 | ||
商業系の用途地域 | 近隣商業地域 | |
商業地域 | ||
工業系の用途地域 | 準工業地域 | |
工業地域 | ||
工業専用地域 |
このように細かく用途地域が分けられており、例え自分が所有している土地だったとしても
用途地域が定められている区域であれば、建てたい建物が建てられないこともあります。
防災や利便性なども考えられた上で用途地域が定められているため、
計画道路や公園予定地はさらに制限が厳しくなる場合があります。
ちなみに市街化調整区域の場合は市街化を抑制している区域なので、特例などでない限り建物を建てることすらできません。
土地や物件を選ぶ時には、それがどの地区地域に建っているのかしっかりと把握してから検討するようにしましょう。
全てを覚える必要はありませんが、どのような区域にどんな建物が建てられるのか、
また容積率や建ぺい率はどうなのか、ということをざっと頭に入れておくだけでも随分と物件の選び方が変わってくると思います。
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建築基準法
二つ目に知識として入れておきたいのが「建築基準法」という法律です。
先に紹介した都市計画法は都市のエリアについての建物への制限を決めている法律ですが
建築基準法は個別の建物に対して土地の利用方法を制限する法律です。
その中でも重要でよくトラブルになりがちなのが接道義務についてです。
この内容によっては土地の資産価値にも影響が出るので、しっかりと知識をつけておきましょう。
接道義務では
都市計画区域内の住宅など建築物の敷地は「幅員4m以上の道路に2m以上接しなければならない」とされています。
どんなに歪な形の土地であっても2m以上の間口で道幅4m以上の道路に土地が接している必要がある、ということですね。
この接道義務があるからこそ旗ざお状の敷地などが出来るわけです。
これに違反して建物が建っている土地の場合は再建築不可になります。
自治体によっては路地状敷地の制限を設けている自治体もありますので、物件を選ぶ時には特に注意しなくてはいけない部分です。
ですが、実際に物件を購入する直前になって「重要事項説明」でやっとこのことについて言及する、というような不動産会社もあり、
その段階で初めて聞いた!ということになってしまうケースも少なくありません。
もちろん道路に関しては細かい規定なども多く、自分自身で判断するには難しい部分が多いです。
とはいえ、「そういう法律があるんだ」ということを頭の片隅においておくだけでも物件を選ぶ時の手助けとなるでしょうし
疑問に思ったことをその場で不動産会社の担当の人に聞くことができるでしょう。
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今回は物件選びの時に知っておきたい二つの法律について解説してみました。
不動産投資は購入の時に結果が9割決まる、とも言われているくらいの投資で
事前にどれだけ情報を集め、念入りに検討できるかが勝負です。
基本的な知識は物件を購入する前にあらかたつけておきたいところですね。