不動産投資業界では、マンションの1室のことを「区分」と呼ぶことが多いです。
マンション1棟ではなく、1室のみを所有して投資をすることを「区分投資」と言うことが多く、「区分」という言葉を使っていると、ちょっと業界に詳しい人というか、投資のことをしっかり勉強している人、という印象を受けます。
「マンション投資」という言葉の方がよく聞くかもしれませんが、
不動産業界の方とお話ししていると「区分」という言い方をされている方の方が圧倒的に多いですね。
というか関係者の場合は「区分」としか言わないかもしれません。
今回はこの「区分マンション」の意味と、投資的な観点から、知っておきたい基礎知識をご紹介したいと思います。
区分マンションとは
分譲マンションとも混同されがちですが、分譲マンションは基本的には自分が住むために所有する一室、という意味で使われます。
区分マンションは投資用として、他人に貸し出しするために所有するための一室です。
マンション投資には一棟まるまる購入して複数部屋所有し投資する方法もありますので、
「区分」という言葉がよく使われるのだと思います。
区分マンション投資に対して、一棟まるまる所有するスタイルは一棟マンション投資、と言われます。
区分マンションのメリット
私もいくつかの区分マンションを所有しており、
最近都内の駅徒歩1分、という好立地の中古区分マンションを購入しました。
もともとは地方のアパート投資が多かったのですが、
自分が住んでいるエリアの近く(都内)に区分を持ったことで見えてきたこともたくさんあります。
まずは区分マンション投資のメリットをご紹介します。
空室の心配がほとんどない
都内で好立地の物件を選んだ、というところが大きいですが、空室の心配がほとんどないというのが一番のメリットです、
地方で投資している物件はどうしても、空室が目立ってきたりすると広告料を上げたり、何かしらの対策をしなくてはいけなくなってきますが、
好立地の物件は空室でもすぐに入居が決まり、あまり手間をかけることなく空室を埋めることができるんだな、と改めて感じましたね。
持っていればとりあえず良い、という状態になりやすいのが区分マンションだと思います。
もちろん良い物件をしっかり探して見極めることも大事ですし、購入すれば全く何もしなくていい、というわけではないですけどね。
修繕費が大きくかかることがない
一棟ものの場合は屋根の修繕や外壁の修繕といった大規模修繕で突然大きなお金がかかる、ということが少なくありません。
ですが区分マンション投資の場合は基本的には管理組合がありまして、そこで修繕積み立てを行い、集まったお金で大規模修繕をします。
これは自分が分譲でマンションを持つ時と仕組みは同じですね。
なので大規模修繕に備えてそれなりのキャッシュを持っておかないと…というような心配はありません。
もちろん原状回復やお部屋の中で修繕しなくてはいけない部分が出てくることはあるので、ある程度のキャッシュは必要ですが、
それでも大規模修繕には備えなくていいわけです。
ただ、物件を購入する時に管理組合がきちんと機能しているか、修繕積立金をきちんと積み立てられているか、ということは確認しましょう。
修繕積立金がきちんと積み立てられていなかったり、修繕があまり行われていないようなマンションもありますので注意が必要です。
購入前に不動産業者にお願いすれば、こういった資料は共有してもらえるはずです。
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流動性が高い
規模が小さい分、比較的少額から投資できるというのもあり、
区分マンション投資に興味を持っている人は多いです。
中古で分譲マンションが欲しいと思っている人もターゲットにはなりますので、より間口が広く、売却しやすいというのも大きなメリットです。
売りたいと思った時に売りやすいというのは安心材料になりますよね。
区分マンションのデメリット:収益性が低い
区分マンション投資の最大のでメリットは収益性が低い、ということでしょう。
都内だと利回り5%程度が一般的です。(もっと低いのも多いです)
私の場合は本当に良いタイミングで購入できて、8%くらいの利回りになったのですが、
それでも地方のアパートだと20%や30%なんていうものもありますので、やはり収益性は低いです。
とはいえ、副業程度に投資をしたい、ちょっとでもいいから年金の足しを…くらいに考えている人なら、
不動産投資という中で見ると手間もあまりかからないですし、区分マンションはおすすめなのではないかなと思います。
個人的には、中古区分だとかなり手も出しやすく、設定した家賃が大幅に下がることがないのでおすすめかなと思います。
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