今回は不動産投資中級者・上級者向けのお話をしてみたいと思います。
売りに出ている不動産を見ていると空室が多い物件というものがあります。
もちろん条件が少し悪くなりますので価格が安くなっていたりして魅力的なものも多いんですよね。
しかし空室が多い物件というのは、空室が多いなりの理由があります。
不動産投資初心者だったり初めて不動産を購入するという人は空室が多い物件に手を出すのは危険だと思います。
ですが空室が多い物件が全て悪いということではありません。
空室が多いなりの理由をきちんと見極めることができればお買い得物件であることもあるわけです。
空室が多い物件の中でも買いの物件はどのような物件なのでしょうか?
不動産業者が入居付けをしていない
現在のオーナーが委託している不動産管理会社が全く入居付けに力をいれていない、というパターンがあります。
このケースであれば、物件を購入したあとに管理会社を変更すればいいので、割安で購入できる物件なのであれば空室の多い物件でも購入して良い物件でしょう。
空室が多い物件なら賃貸ポータル系のサイトに掲出があるはずですが、ネットで該当条件を入れても検索に引っかからない、みたいなことが多いようなら、入居付けに力を入れていない証です。
そもそも売買の時に、現オーナーと管理会社がうまくいっていない、という情報を先にもらったこともありました。
オーナーチェンジ物件であればオーナーが変わるタイミングで管理会社を変える、ということもよくあることですので、物件を購入してから管理会社を変更しましょう。
きちんと入居が見込めそうな物件であれば問題無いと思います。
関連記事:管理会社の態度が悪い時はどうしたらいい?委託先を変えるのも一つの手!
不動産オーナーが不動産投資ノウハウをあまり持っていない
相続で手に入れた物件なんかは、あまり不動産投資のことがよくわからず持っていたけど、空室が多くなってきたので売りたい、といった売主であることがよくあります。
だいたい掲載されている写真を見れば、どれだけ力を入れて不動産投資をしていたか、ということはわかるものですよね。
不動産会社に物件の問い合わせをする際は売却理由を聞いても問題ありません。教えてもらえないこともありますが、聞くのはタダですから聞いてみるといいと思います。
不動産投資ノウハウがないから売却したい、という場合は空室が多くても入居付けができる場合があります。
こういったケースは共用部が汚いことで入居がなくなっていることも多いです。
少し費用は出てしまいますが、外階段を塗り直したり外壁を修繕することでかなり見た目も変わりますので、良い土地に建っている物件なのであれば買っても良いのかなと思います。
家賃が高すぎる
周辺の競合物件に比べると家賃設定が高すぎて空室が目立っているというケースもあります。
これはやはり不動産投資ノウハウが現オーナーにないから、と言えるでしょう。
想定利回りからは数字が下がってしまいますが、自分なりに家賃を設定するならいくらか考えてみて、改めて利回りを計算してみてください。
それでも良い数字が出てくるような物件であれば購入しても良いと思います。
関連記事:収益物件の利回りとは?どんな風に計算すればいいの?
一斉退去があった
特に学生向けだったり単身者向けの物件の場合は季節的に一斉退去があることが多いです。
慣れていないオーナーだと、そのショックが大きくて「もう手放したい」となってしまうことも少なくありません。
ただ単身者向けの物件は流動性が高いですし、しっかり入居付けできそうな物件なら現状空室が多くても買っていい場合があります。
学生向けの物件の場合は、入居のほとんどが学生、という物件だと繁忙期を逃すとほぼ一年空室になることが多いので注意が必要です。
関連記事:学生向けアパート経営のメリットデメリット
問題がある理由で空室が多い場合
空室が多い物件で買ってはいけない物件ももちろんあります。
告知事項ありの物件
告知事項ありの物件だと事故物件やシロアリが発生している物件などがありあすが、事故物件の中でも犯罪が多く起きているような物件は買わない方がいいです。
孤独死などであれば、日常茶飯事的に起きているものですし気にしない人も多いです。
しかし強盗などの犯罪が起きている場合は、その物件そのものが犯罪が起きやすい物件である可能性が高いんですね。
死角が多い、などの狙われやすい条件が揃ってしまっている物件なのです。
住人に変な人がいる
住人に変な人がいて、その人のせいで他の入居者が退去してしまっている、というケースがあります。
トラブルが多くなることが予測されます。
管理会社に任せようにも結局意思決定をするのはオーナーなので、そういったトラブルに対処するだけの体力がないといけません。
こういった物件はあまりおすすめはできないですが、所有してみないとわからないことも多く、難しいところではあります。
周辺環境が悪い
近くに風俗街があったり、反社会勢力の事務所があったりなど、周辺環境が悪くて空室が多くなっている場合もあります。
こういった場合は設備や修繕を頑張っても入居付けが難しいことが多いですので購入はおすすめできません。
実際に物件の周りを歩いてみないとわからないことでもありますので、物件の購入を検討する際は地方物件でもちゃんと実地調査をすることをおすすめします。