地方の築古不動産を中心に、区分や戸建てにも投資をしています。
投資歴は10年を超えました。
不動産業界も長くなってきましたが、未だに人と話をしていて、聞き慣れない単語に出会うことがあります。業界用語が多くて結構大変ですよね。
これから不動産投資を始めようとしている方や、不動産投資を始めたばかりの方は、知らない業界用語にうんざり…なんていう方も少なくないのではないでしょうか。
今回は、不動産賃貸業をしているとよく聞く「リーシング」という言葉について解説してみたいと思います。
リーシングの意味
リーシングというのはリース業界で使われる言葉ですが、不動産業界で用いられる際の意味としては、「借り手がつくようにサポートする業務全般」のことを指します。
日本語で言うといわゆる客付けをする、ということですね。
不動産賃貸業を行う場合はほとんどの場合、管理を管理会社にお任せすることになると思います。
中には自主管理をされているオーナーさんもいらっしゃいますが、複数の物件を所有する場合は自主管理ではなかなか難しいでしょう。
管理会社に管理をお任せする場合は客付けもお任せすることができますので、
基本的にリーシングというのは不動産業者の仲介業務のうちの一つを指す言葉となります。
また、オーナー自身が「空室を埋めるためにリーシングする!」というように使うこともあります。
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リーシング業務の内容
仲介会社が行うリーシングの業務について、実際どのようなことをやっているのか、ということをまとめてみます。
リーシング業務は大きく分けると、
- 調査
- 営業
- 契約
の3つの段階に分かれます。
調査
まず募集を始める前に、その不動産がどのような不動産なのか、ということをリサーチします。
これらはマーケティングの作業ですね。
どのような構造や設備で、立地はどうなっているのか。
これらのことから、どのような人がターゲットとなるのか。そのターゲットにアプローチするためにはどのようなことをしたらいいのか。
例えば、エリアによっては「インターネット無料が当たり前」というようなエリアがあるものです。
このエリアでインターネット無料という設備がない場合は、どうしても競合に勝てず負けてしまいますよね。
このように、物件そのものだけでなく、競合物件との比較も大切な調査の一つです。
営業
実際に賃貸ポータルサイトに掲載をしたり、店舗に物件を探しに来た方に内見の案内をしたりするのが営業業務です。
ポータルサイトもいくつかありますので、どのポータルサイトを選ぶか、どのような文言にするか、写真はどうするか、など考えていくことはたくさんあります。
契約
条件の確認を行いながら契約書の締結などを行う作業です。
ここまで管理会社さんにお願いする場合は、オーナーは入居者と一切関わる必要がありません。全ての対応を管理会社さんが行ってくださいます。
いくつも不動産を所有していると、これが本当にありがたいことだなと思います。
普段から入居者さんと接されている管理会社の方には頭が上がりません。
クレーム対応なども全て行ってくださり、オーナーはそれに対してどのような対応をするか、ということを考えるだけで良いのです。
オーナーができるリーシング
基本的には管理会社さんにリーシング業務はお任せすることになりますが、
どのような設備を導入するか、家賃をいくらに設定するか、といったことはオーナー自身が考えなくてはいけないことでもあります。
これらを考えるために大切なことは、賃貸ポータルサイトを使ってたくさん研究をすることです。
ポータルサイトにエリアと間取りを入れれば、競合となる物件がずらりと出てきます。
それらを眺めながら、その設備を導入したら競合が減るのか、
どんな設備が大体の競合物件で取り入れられているか、といったことを研究していきます。
そして安価に導入できそうな設備があれば自身の物件に足していきます。
モニターフォンとウォシュレットなんかはすぐに導入することができる(後付けできる)設備で、需要も高いものなので、まだ導入されていない場合は検討をおすすめします。
とにかく競合物件をリサーチして、その物件と比べて何が劣るのか、ということを考えることが大事です。
物件を探している人も同じものを見て不動産を探しますので、お客様の立場になって、不動産を見比べてみる、という作業ですね。
こういったところは普段から内見希望者と接する機会の多い管理会社の方にお話を聞いてみるのも効果的です。
どうして選んでもらえないのか、ということを聞くと、やらなきゃいけないことが見えてきたりします。