マンションを購入する時に、多くの人が住宅ローンを組むものですが
一括で購入を検討している方もいると思います。
それだけのお金を用意することができるのであれば、一括購入の方がいいだろう、と思うと思いますが
一括購入にもいくつかデメリットがあります。
マンション購入を一括でする場合のデメリットについて、今回は解説していきます。
住宅ローンを組まないことで発生するデメリット
そもそも住宅ローンは金利が安い
ほとんどの場合、マンション購入を自分の住宅のためにする場合は住宅ローンを組んで購入、という流れの人が多いですが
これは住宅ローンがとても金利の安いローンで使いやすいからです。
ローンに対して「借金」というようなマイナスなイメージを持っている方が多いと思いますが
不動産投資家や会社経営者はだいたいローンを借りていますよね。
資産運用の為にローンを組む場合は金利が2〜3パーセントくらいですが
住宅ローンの場合はこの数字の1/5ほどで、現在だと0.4パーセント台で借り入れをすることができます。
もちろんもともとの金額が大きいのでこの数字でも実際の金利を見ると大きく思えるかもしれません。
しかし他のローンに比べたらとても金利が低いので、せっかくならローンを組んで
手元の現金は資産運用などに回した方がプラスになるはずなんですよね。
住宅ローン控除が適用されない
住宅ローンを組んでマンション購入をした場合は
住宅ローン控除という控除を受けることができます。
住宅ローン控除では10年間、ローン残高最大4,000万(長期優良住宅は5,000万)のうち1%まで
毎年所得税・住民税が還元されます。
つまり住宅ローンを組むことによって節税することができる、ということなんですね。
前項で説明した住宅ローンの金利が0.4パーセント台であることを考えると、とてもお得なことだと思いませんか?
これを現金一括でマンション購入にしてしまうと、当たり前ですが住宅ローン控除を受けることはできなくなってしまいます。
税金面で受けられるはずの優遇を受けられなくなってしまう、ということなんですね。
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団体信用生命保険が使えない
団体信用保険と言って、「亡くなってしまったり、特約に加入していれば病気になった時に残債が0円になる」という保険があります。
この団体信用保険というのは基本的なものが金利に含まれているので
住宅ローンを組むだけで保険に加入するような意味合いが出てくるんですね。
生命保険に入っていればいざという時に保険料がおりますが、
住宅ローンを組んでいれば、いざという時に組んでいたローンが全部なくなる、ということです。
こういったことも、マンション購入を現金で一括でしてしまうとできませんので
保険などに別途加入しようか検討している場合は、住宅ローンでマンションを購入した方が良いでしょう。
税務調査が入る可能性がある
マンション購入を現金で一括で行なった場合は、税務署からお尋ね文がくる可能性が高いです。
どこからその資金を調達したのか、ということを尋ねられるわけですね。
どうしても現金一括で購入する、というのはとても目立つ行為になります。
もし親からお金をもらってマンションを購入した場合は、そのお金は贈与とみなされて贈与税を課せられてしまいます。
適正な申請をしている場合はなんの問題もないのですが、
親のお金をそのまま使ってマンションを購入している、などといった場合は納税をしなくてはいけません。
住宅購入のために親から資金援助を受ける場合は特例もありますので
そういった制度を調べて購入するか、やはり住宅ローンを組んでマンションを購入した方が良いでしょう。
資金に余裕がない場合リスクが高い
マンション購入を現金一括で行う場合、
資金がそれでも余分にあるのであれば良いです。
しかし貯金を全部使ってマンションを購入する、というのであれば少し立ち止まって改めて考え直してみた方が良いでしょう。
ファミリーであれば、これから子供の教育費や、突然の事故などで医療費などが莫大にかかってくることも可能性としてはありえなくありませんよね。
そういった時にまとまったお金が手元にない、というのはとてもリスキーなことです。
まとまったお金が用意できるのであれば、それこそその資金を使って資産運用などをしてみても良いでしょう。
不動産投資にあててみるのもいいかもしれません。
もちろんそういったものはリスクがつきものですから、利幅は少なくても株でETFなど、比較的安定しているものに投資するのも良いと思います。
借金をせずに済む、ということがマンション一括購入の利点だと思われますが
逆をいえばそれだけしかメリットがないともい言えます。
本当に自分にとってプラスになる方法はどういった方法なのか、改めて考えてみてください。
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