地方の築古アパートを中心に、戸建てや区分マンションにも投資をしています。
投資歴は10年を超えました。
最近、いくつか物件を所有しているエリアの新着物件を見ていて、
これはちょっといいかもしれないな…
と思う物件がありました。
値段もそこそこの中古アパートで、利回りは16%ほど。
現在は満室のようです。
ですが、間取りが1Kなんですよね。
赤い丸は気にしないでください。(内装業者に指示を出した時のものです笑)
まぁこういった収益物件は1Kのものは多いのですが、最近この間取りってどうなんだろうな…とちょっと疑問に思っているのです。
1Kアパートばかりになる理由
アパート経営となると単身者向けのアパートを持つことが一般的かもしれません。数はそちらの方が圧倒的に多いでしょう。
しかし、こういった物件はものすごく市場に出回っています。
というのも、もともとこういったアパートが建つ時というのは始まりは地主さんだと思うんですね。
そういった地主さんに
土地を余らせているのであれば、ここにアパートを建てましょう!
1Kの間取りにすれば、これだけ部屋数ができるので、これくらいの収益が出ますよ!
という営業をかけるのだと思います。
2LDKや3LDKだとかのファミリータイプの間取りにしてしまうと、それだけ部屋数が作れなくなりますので、間取り的には1Kにするのが一番部屋数も作れて、利回りが良く見せられるわけです。
1K2部屋であれば2部屋分の家賃が取れますが、2DKや3LDKは2部屋分の家賃を取れるわけではないですからね。
単純に1部屋を狭くして部屋数をたくさん作った方が数字の見栄えが良いのです。(どことは言いませんが、某大手とか……)
そうやってどんどん、単身者をターゲットにした収益物件ばかりが増えていくのだと思います。
そうなってくると、どうしても競合が多くなっていきますよね。「あれ?この地域って1K村?」なんて思ってしまう地域もあったりします。
家賃の価格競争も起こりやすいです。
確かにある程度お部屋を埋めることはできるのかもしれませんが、果たしてその戦略のままで良いのだろうか、と最近は疑問を感じ始めています。
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ファミリータイプの方が手間がかからない
もちろん、物件の周りが大学だったり大企業の工場がある、などのエリアで、単身者の入居が多く見込まれるエリアであれば単身者向けの間取りのアパートでも良いと思うのですが、
ファミリータイプの需要も一定数はあると思うんですよね。
単身者向けのアパートばかり溢れている中で、ファミリータイプのアパートを所有していれば、あまり周りの物件と競合せずにアパート経営をやっていけるのではないかな、とふと思ったわけです。
中には広めの間取りの物件を持っていたりもするのですが、やはり3LDK以上になってくるとファミリーの方が多いので、契約期間も必然的に長くなってくることが多いです。
入退去が多くなるとそれだけクリーニングや原状回復、広告料などでお金がかかったりもするので、できれば長く契約してくださる入居者さんの方がオーナーとしても嬉しいです。
もしかしたらファミリータイプの方が投資効率が良い…?
ワンルームから間取りが3LDKになったとして、ワンルーム3部屋分の家賃が取れるわけではないのが難しいところです。
投資効率が良いのか?というと一見悪そうにも見えますよね。
ですが、平均居住年数が長いというのもありますし、
そもそも家庭を持って、ある程度の家賃を支払うことができる収入があるファミリーというのは属性としても高い、と言えるので単身者よりもリスクが低いとも言えます。
つまりトラブルも起きにくい傾向にあるでしょう。滞納リスクも小さいです。(とはいえ最近は保証会社をしっかり入れているのであれですけど)
実は今、単身者向けの築古アパートで2件連続で家賃滞納があり、入ってみたらゴミ屋敷になっていた、という案件を抱えています。
家賃滞納を続けており、退去の申し出などもないことから、訴訟を起こさないと退去してもらうことができません。昔からの入居者の場合は保証会社ではなく保証人だけで契約している場合もあるのです。
こういったことは、ファミリータイプだと起きにくいんじゃないかな、と思うんですよね。
まさかの2件も立て続けにこういうことが起こると、考えさせられます。
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エリア選びは慎重にしたい
ということで最近はファミリー向けの間取りのアパートの方が良いのではないか、と思ってきているのですが、
なんにせよ、エリア選びは慎重にしたいな、と思います。
単身者向けのアパートが多くなっているエリアだけれども、きちんとファミリー層も住んでいて、需要がありそうなエリアを探さなくてはですね。
近くに学校があったり、スーパーなどの生活に必要な施設があることも大切です。
すでに所有している物件があるエリアがいいな、と思うので、またエリアをお散歩してみて、需要があるかどうかを探っていきたいと思っています。
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