不動産投資の基礎知識

転勤時に持家を賃貸に出す、そのメリットデメリットは?

地方の築古アパートを中心に、区分や戸建てにも投資を行っています。

投資歴は10年を超えました。

私が不動産投資を始めたきっかけは、親が不動産投資をしているからでした。

元からそういう稼ぎ方があるんだ、ということが分かっていたので、馴染みも早かったように思いますが、

中には「転勤」がきっかけで不動産投資を始められる方もいらっしゃるようです。

転勤がきっかけでマイホームを賃貸に出す人

マイホームを買ったけれど、すぐに転勤が決まってしまい、

ローンの支払いはあるし、誰も住まない家というのはすぐに悪くなってしまうから、誰かに住んでもらおう、という考えで、賃貸に出すことにする。

これも立派な不動産投資です。

実は転勤時に住まなくなった持家の対処方法として、約4割の人が第三者に貸したと回答したそうです。

持ち家で転勤を経験した人の調査結果
  • 賃貸物件として第三者に貸した…37.1%
  • 空き家の状態で保有した…27.6%
  • 売却した…22.4%
  • 親戚など身内に貸した…10.3%

毎月家賃収入がある、ということを実際に体験してみたら、「もっとこれをやってみたい」と思って不動産投資を本格的に始めるパターンですね。

今回は転勤が決まって持家を賃貸に出す、という時のメリット・デメリットをまとめてみたいと思います。

賃貸に出すメリット

家賃収入が得られる

なんと言っても、一番のメリットは家賃収入が得られるということです。

毎月決まった金額が入ってくるというのはとてもありがたいことですよね。

試しにどれだけの家賃収入が入ってくるのか?ということを調べてみるのも良いでしょう。

賃貸ポータルサイトを覗いてみて、家があるエリアを選択し、同じくらいの築年数、同じくらいの間取りのお部屋を探してみます。

これで大体家賃の相場がわかると思います。

それくらいの金額が毎月入ってくるとしたらどうだろうか?と考えてみてください。

戻ってくることも可能

転勤が決まった時のマイホームの対処法として、賃貸に出す以外には「空き家にする」「売る」の2つの選択肢があると思います。

空き家にすると、防犯上のリスクが上がりますし、人が住まなくなることで家はすぐに悪くなるという懸念事項があります。

さらに、売却してしまえば戻ることはできません。

なので、決まった期間だけ第三者に貸して、後々自分が戻る、ということができるのが賃貸に出すメリットの一つかなと思います。

ただ、期間限定で賃貸する場合は、定期借家契約と呼ばれるもので貸し出す必要があります。

一般的に賃貸物件は普通借家契約という契約で契約をするのですが、この場合はよっぽどの理由がない限りは更新が可能で、貸し出した相手に退去してもらえない可能性が高いです。

そのため、決まった期間だけ貸し出して、契約が終了したら更新ができない定期借家で貸し出すんですね。

ただ、この場合は、普通借家契約よりも少し家賃が低くなる傾向にあります。

関連記事:家賃収入を得るためにマンション一室を購入するならどんなお部屋がいい?

賃貸に出すデメリット

住宅ローンがそのまま利用できない可能性がある

みなさん一番気になるのはここじゃないでしょうか。

マイホームを購入されるほとんどの方が住宅ローンを利用して家を買っていると思います。

さらに年末のローン残高の1%が10年間控除される住宅ローン減税の適用を受けている人も多いでしょう。

この住宅ローンや住宅ローン減税は、あくまで居住用の家を購入する時に利用できるものであり、

賃貸として家を貸し出すことになった場合は、住宅ローンが使えなくなる可能性があります。

これはローンを借りている金融機関にまず相談したいところですね。

別のローン商品になる場合は、返済額よりも家賃収入が多くなるとは限りませんし、それらのキャッシュフローについては確認しておきたいところです。

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確定申告が必要

家賃収入を得る時は、確定申告をする必要が出てくると思います。

企業に雇用されている会社員の場合は、源泉徴収で納められない税金は個人で計算し、税務署に提出する義務があります。

今まで確定申告をやったことがない、という方からすると、こういった作業は面倒に感じるかもしれませんね。

ただ、会計ソフトを使えばかなり簡単に確定申告ができますので、そこまで難しいことを求められるわけではありません。

関連記事:不動産収入の確定申告はいくらからしなくてはいけないの?

手間・リスクは増える

賃貸として部屋を貸し出す場合は、管理してくれる不動産会社を探す必要がありますし、

賃料を決めたり、入居条件も決めていかなくてはいけません。

もちろんずっとお部屋が埋まる保証もないので、空室リスクもありますし、退去があった際に原状回復にお金がかかったりもします。

入居者トラブルが起こる可能性も少なくありません。

そういった手間・リスクはどうしても増えてしまいますね。

関連記事:【所有物件】アパートの原状回復費用を大公開します!

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