不動産投資を始めようとする方へ、今回は初心者が知っておきたい不動産投資用語について解説したいと思います。
不動産業界では多くの専門用語が使われますが、これを抑えておけばとりあえず不動産投資を始めるのに苦労しないのではないか、と思う用語を集めました。
利回り
利回りは一番最初に知っておいた方が良い言葉です。
これは物件を所有し運用することで得られる年間収益の指標となるもので、例えば1000万円で物件を買って、年間で200万円の家賃収入を得られる物件だとしたら、200÷1000で0.2となり、利回り20%の物件、ということになります。
100%になることで、購入金額を回収できる、ということですね。
この不動産利回りには、
- 表面利回り
- 実質利回り
の二つがあります。
表面利回りは物件購入価格と家賃収入だけを考えた利回りで、経費などは一切考慮しない数字です。
それに対して実質利回りというのは経費などをある程度考慮して考える数字で、表面利回りよりもより具体的な数字となります。
基本的に不動産屋さんやインターネット上で見る物件の利回りというのは、表面利回りが書かれています。
そのため、気になった物件は自分で実質利回りを計算する、というのが望ましいです。
表面利回りはグロス利回り、実質利回りはネット利回りと言われることもあります。
関連記事:表面利回りの計算方法と隠された罠!
築年数と築古(ちくふる)
築年数は物件が建設されてからの年数ですね。
築古というのは築年数が数十年経っている古い物件のことを指します。
しばしば新築物件との対極として登場する言葉です。
築年数40年〜50年の築古物件は、不具合も多いですがリフォームをしっかりして貸し出せば利回りを高くできるものも多く、
リスクはあるものの投資としては面白い選択です。
私も多くの地方築古物件に投資していますが、
地方の戸建て築古物件は数十万円で購入できるものも多く、特に借り入れができないような初心者の方の場合は始めやすいのではないかと思います。
関連記事:築古物件への投資!メリットデメリットは?
区分(くぶん)
区分というのは区分所有を指す言葉ですね。
例えばマンションの一室を購入して投資をするのであれば「区分」になります。
不動産業界の方は「ワンルーム」と言うよりも「区分」という言い方をされる方が多いように思います。
区分と言われて何のことを指しているかわかるように、覚えておいた方が良いでしょう。
関連記事:区分マンション投資って実際どうなの?メリットデメリットは?
耐用年数と減価償却
物件はとても大きな買い物になります。
そのため税務上、購入してから一括で計上するのではなく、一定期間で費用を計上していくことになっており、そこで出てくるのが耐用年数と減価償却という言葉です。
例えば
- 木造の物件は22年
- 鉄骨造は19〜34年
- 鉄筋コンクリート造は47年
というように法定耐用年数が定められています。
この年数に応じて金額を割って、毎年費用を計上していく、ということですね。(定額法)
税務上計上していくことを減価償却と言います。
一定の金額を毎年減価償却していくのが定額法で、一定率で償却していく定率法という方法もあります。
これらは節税を考える上でとても重要なキーワードとなります。
大規模修繕
建物で不具合が出たところを工事することを修繕と言います。
不動産投資における大規模修繕は主に屋根の工事や外壁の工事になります。
これらは足場を組まないと修繕ができない部分で、この足場を組むのに費用がかなりかかるので、大規模修繕と言われるんですね。
物件の規模にもよりますが、数百万円〜数千万円とかなりの金額になることが多いです。
大規模修繕の目安は10年に1度。
中古物件を購入する際は、今までの修繕歴を見て、大規模修繕が次にいつ必要そうか?という予測を立てて物件の購入を行います。
関連記事:外壁塗装をやるべき時期はいつ?劣化状況と緊急性は?
広告料(AD)
不動産の入居者募集を行う時によく聞く言葉が広告料(AD)です。
こちらは入居管理をしてくれる管理会社にオーナーが支払うインセンティブのようなもので、相場は家賃1ヶ月分が多いですが、立地にもよります。
広告料がついている物件の方がもちろん優先して紹介されやすく、入居が決まりやすいです。
少しアナログな感じはしますが、大切なことですね。
関連記事:不動産投資をする時に知っておきたい広告料の仕組み!相場はいくら?
客付け業者
入居付けをする時は物件の管理を行ってもらう管理会社の他に客付け業者が入ることがあります。
管理を行ってくれる会社は元付け業者です。
元付けの方で入居が決まることもあるのですが、元付けで管理している物件で別の不動産業者が入居募集し、入居が決まることがあります。
この場合、この別の不動産業者が客付け会社、ということになります。
関連記事:入居付けしてくれた不動産仲介業者へのヒアリング、何を聞いてる?
今回はとにかく初心者が知っておくと良い不動産業界の専門用語についてお話ししてみました!