不動産投資の基礎知識

空き家投資でDIYリフォームをするリスクとは?

最近は空き家再生投資がとても流行っていますね。

YouTubeでDIYの様子を発信している大家さんもいらっしゃって、気の遠くなるような作業を一生懸命やられている様子を見ると、「自分も空き家投資をしてみたい!」と思われる方も少なくないのではないでしょうか。

DIYで空き家再生ができれば、修繕費をかなり抑えることができます。

修繕費を抑えることができればそれだけ利回りも高くなりますので、できる限りDIYでやりたい、と思っている方もいらっしゃるでしょう。

しかし素人が正しい知識を持たずにDIYをすることで、色々なリスクも生まれます。

今回は空き家投資をDIYで行うリスクについて解説してみたいと思います。

素人がやることで中途半端になる可能性がある

実際に空き家投資をDIYでやられている方のお話を聞いてみると、

「YouTubeなどで見ているよりも実際にやってみるとものすごく難しかった」という話をされている方が多いです。

ダイノックシートを貼ったり、壁塗り(左官)などが特に難しい、と言われている方が多いですね。

床材や壁材などを上から貼るのにも、綺麗にお部屋に合わせたサイズに木材などを切ることができず、歪な形になってしまう、

並べて貼っているのにレベル(高さ)が合わなくて傾きが生まれてしまう、というようなケースも多くあります。

もしDIYで空き家再生をするのであれば、できれば工事関係の方や大工さんなどに意見をうかがいながら進めた方が良いと思います。

見様見真似でやってみて簡単にできるような作業ではないことが実は多いんですよね。

関連記事:超築古戸建て、どんなところが問題?DIYでなんとかなる?

入居者の命が危険に晒されることも

中にはDIYで壁をぶち抜いてお部屋を広く見せる、というようなことをやられている方もいらっしゃるのですが、

これは下手に素人がやろうとすると倒壊の危険性があります。

壁は面で家を支えており、「柱や梁があるから大丈夫だろう」と思ってそれらを残して壁を取っ払ってしまう方がいらっしゃるのですが、

その柱や梁が支えていた重さを壁も一緒に支えて力を分散させている、ということがよくあります。

その壁をぶち抜くことで、柱や梁のみでは支えきれなくなってしまい、家が倒壊してしまう、ということがあるんですね。

できればこれも、大工さんなどの専門家の意見をしっかり聞いて、その上でぶち抜いても良い壁かどうか、という判断をしていただきたいです。

関連記事:スケルトンリフォーム(フルリフォーム)とは?費用はどれくらいかかる?

想定よりもお金がかかる

中古物件を見て「どこにどれくらいの修繕費用がかかるか」ということを投資初心者が想定するのはとても難しいことです。

ほとんどの不動産投資初心者の方が中古物件を購入して修繕してみたら「思っていたよりも修繕費がかかってしまった」と言っています。

これはもう事例をたくさん見て学んで行くしかないとは思うのですが、

もし中古物件を購入する時に「なるべく修繕費を抑えたい」と思うのであれば、まず水回りを特に念入りに見るようにしてください。

修繕費用が大きくかかるのは水回りのことが多いです。

浴槽は交換しなくてはいけないか?水がきちんと流れているか?

トイレの使い勝手はどうか?

洗面所の水はどうか?

お風呂場や洗面所、トイレ、台所あたりは修繕が必要になると簡単に数十万円、下手したら100万円以上の修繕費がかかる部分です。

また、アパートやマンションなどの集合住宅であれば、外壁や屋根などの修繕履歴も見ておきたいですね。

関連記事:不動産投資で築古物件を購入する時に気をつけるべきこと

想定より時間がかかり、繁忙期を逃す

DIYを素人がやろうとすると「簡単そうに見えて、やってみたら結構難しくて時間がかかってしまった」というのはよくあることで、

これによって物件を購入してからまる一年、入居付けを始めることができなかった、みたいな話もよく聞きます。

賃貸物件には入居付けの繁忙期があります。

やはり引っ越しが一番多くなるのは新年度が始まる前ですよね。

この時期にきちんと入居付けができないと、そのまま1年あいてしまう、ということがあるわけです。

DIYの時間が長引けば、それだけ毎月入ってくる予定だった家賃収入も入らないですよね。

繁忙期を逃さないためにも、ある程度は専門の業者さんにお願いする、ということを考えてみても良いのではないかなと思います。

関連記事:不動産会社の繁忙期はいつ?力を入れるべき時期は?

DIYをなるべくやらずに抑えるための物件の見極め方

まず一つは、オーナーチェンジ物件を狙う、というのが良いと思います。

すでに入居者が入っている状況であれば、修繕をしてから賃貸に出す、という手順がなくなり、すぐに家賃収入を得ることができます。

私もオーナーチェンジで築古戸建てを購入したことがありますが、これだとかなり楽でしたね。

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あとは水回りなどがきちんとしている物件であれば、クロスを張り替えるのと床にクッションフロアを敷くくらいで修繕は終わらせてしまって良いと思います。

ほとんどの一般の方はクロスと床が綺麗になっていれば、それだけで「綺麗な部屋」と思ってくれるものです。

「最低限やって貸し出す」という意識を持つことが、リフォームにお金をかけないコツな気がしますね。

もちろんDIYでこだわってやりたい、できるだけ自分の理想とするお部屋を作りたいという方は別ですが。

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