売買知識

不動産の売買契約から引き渡しまでの期間は1ヶ月半後くらいが目安

不動産投資家であっても不動産の売買というのはそう何度も行うものではありません。

年に一度あれば多い方、というくらいではないでしょうか。

もっとたくさん取引されている方もいらっしゃいますが、かなり稀ですね。

不動産売買だと金額も大きくなりますし、内容も複雑ですので、

売買の流れや何が必要になるのかについて不安に感じる人も多いと思います。

不動産を購入する時の買主側の流れを大まかな流れを書いてみると、

  1. ネットなどで良い物件がないか検索(普段お世話になっている不動産業者から情報をいただくことも)
  2. 良い物件が見つかったら電話でまず問い合わせ
  3. 内容を聞いて良さげであれば内見
  4. 内見してみて気に入れば、買付証明書を記入して申し込み(値段・条件など交渉を添えて)
  5. 売主の合意が取れれば、売買契約(売買契約書締結、手付金の支払い、仲介業者には仲介手数料の半額を支払い)
  6. 後日、決済(売買代金から手付金を引いた残代金の支払い)、物件の引き渡し(仲介業者には仲介手数料の残金を支払い)

今回は上記の流れの中の⑤から⑥までの期間についての話です。

基本的に、「現況渡し(現状のままで、そのまま引き渡し)」となっている物件の場合は、

売買契約を締結してから引き渡しまでの間にやることがないので、大体30日〜45日程度で引き渡しになることが多いです。

引き渡し時期は交渉次第、6ヶ月以上かける場合も

一般的には売買契約を結んでから1ヶ月半ほどで引き渡しをするのが普通ですが、

規模の大きい建物だと6ヶ月以上引き渡しまでにかかることもあり、

これは売主と買主の間で話し合って決めることですが、基本的には売主都合となることが普通でしょう。

オーナーチェンジとなる不動産投資物件の場合は現況渡しが多いと思いますが、

例えば自分が住んでいるお家を売る、使っていなかった別荘を売る、という場合は私物を整理しなくてはいけません。

またマンション1棟などの大規模な物件の場合は、入居者にオーナーが変わることの通知をしたりもします。

引き渡しの期日は売買契約書に記載することになり、

それまでに引き渡しができないとペナルティが発生します。

そのため、いつまでに引き渡すか、ということを決めて、その日付から逆算して動いていく必要があります。

余裕を持って引き渡し時期を設定するようにしましょう。

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引き渡し日は売買契約時に決め、契約書に記載

不動産の引き渡しは決済と同時が基本です。

売買契約時に日程を決めて、その日程は契約書に記載します。

何も決めずに進めた場合は契約と同時に引き渡し、という流れになります。

どうしても決済と別の日に引き渡しをしたいということであれば、

売買契約書に特約をつけて、決済後に引き渡し猶予を持たせる、ということもできます。

猶予期間をどのくらいの期間で設定するか、というのも売主と買主での相談の上で決めることになりますが、1週間〜2週間程度が一般的かと思います。

ただ、買主からすると、

買主

大金を支払ったのに、物件を引き渡してもらえない期間があるのは不安…

もし物件を引き渡してもらえないまま逃げられてしまったらどうしよう?

と思うものだと思います。

買い手がつきにくくなる原因となるので、引き渡しを伸ばした契約にするくらいなのであれば、引き渡しの算段がついてから売り出した方が良いかと思われます。

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引き渡し期日を過ぎても引き渡せない場合は違約金が発生する

引き渡しの期日が守れない場合は違約金が発生します。

この違約金も売主と買主の間で決められるものですが、一般的には売却価格の20%程度が相場となっています。

違約金を支払ったので売買を取り消すことができるというわけではなく、引き渡しができなかったこと自体への違約金になりますので、引き渡しができる状況になったら速やかに引き渡しをしなければいけません。

ずっと引き渡しができない状況が続くと、契約不履行となり、さらに違約金が発生することもあります。

しかし、手付金を支払うことで売買契約を破棄するということも可能です。

売買契約を結ぶときに買主から手付金を支払ってもらっていると思いますので、

その手付金の2倍の額を支払うことで売買契約のキャンセルをすることもできます。

手付金は物件金額の1割〜2割程度が一般的です。

違約金を支払うよりも手付金を倍額支払った方が金額的には安い、ということもありますね。

ただこの場合は売買そのものがキャンセルになるので注意しましょう。

売買は売主と買主がお互いに歩み寄って信頼によって成り立つものです。

不動産投資を続けていくのであれば、不動産業者にとっても良いお客様で在る必要がありますので、

引き渡しでトラブルが起こらないようにしたいものですね。

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