中古不動産を購入しようとして色々物件を見ていると、個人の方が売りに出している物件と、不動産会社が売りに出している物件があることに気づきます。
私も最近都内で中古の区分マンションを購入しようとして、いくつか物件を見ていたのですが、個人が売り出しているものと、不動産会社が売り出しているものがありました。
不動産会社(業者)が売主というケースは区分マンションでは結構多いですね。
では、不動産会社が売主の中古物件というのはどういう物件なのでしょうか?
そしてそれを購入するにあたって知っておくべきこと、注意した方が良いことはあるのでしょうか?
不動産会社が売っている中古物件ってどういう物件?
不動産会社が売っている中古物件は、元の持ち主からその不動産を買い取って、リフォームして再販している、というものになります。
不動産を売りに出そうとしたことがある方なら分かると思うんですが、不動産業者は買取を行っているところがあります。
相場よりは安い値段になってしまうけど、買い手を探す必要がなく、さっさと売ることができる方法ですね。
手間がかからず、すぐに現金化できるため、
まとまったお金が早く欲しい
どうやったら売れるか、価格はいくらにするか、など面倒なことを考えたくない
という人は業者に買い取りをお願いします。
ただ、どうしても相場の7割ほどの金額になってしまうため、高く売りたい人には向きませんん。
業者は安めに買い取った物件をある程度お金をかけてリフォームし、綺麗にして再販するのです。
その差額で利益を出す、というビジネスですね。
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売主が不動産会社の中古物件のメリット
まずは売主が不動産会社の中古物件のメリットについて解説します。
自分でリフォームする必要がない
中古物件を投資目的で購入する場合、すでにリフォームが済んでいる不動産会社所有の物件は、自分でリフォームをする必要がありません。
自分で手を入れたいという箇所がない限りは、物件を購入するための金額だけで支出が済みますね。
また、入居付けもすぐに行うことができます。
自分でリフォームをする場合は、物件を購入してからリフォーム業者の方とやりとりをしてリフォームの見積もりを取って施工。
それが終わるまで入居付けができないというデメリットがあります。
その点リフォーム済みの物件は手間もかからなくて良いですよね。
繁忙期が近い場合は早く入居付けを始めた方が良い、といったこともありますから、時期も考慮して購入を検討すると良いかもしれません。
トラブルが少なく、融通も利きやすい
対個人よりも、不動産業者の方がトラブルは少なくなりやすいです。
業者は売買を行った経験がたくさんありますが、個人の場合はどうしても初めてだったり、多くても数回程度ですからね。
また、売主が不動産会社の場合、売主が負う瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)の期間は引き渡しから2年以上にしなければなりません。
瑕疵担保責任というのは、物件の売買において、あらかじめ売主から買主に伝えられた内容以外に瑕疵(大きな損耗など)があった場合に賠償責任が問われるというものです。
(ちなみに2020年4月1日の改正民放により、瑕疵担保責任は現在、契約不適合責任という名前に変わっています。)
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売主が不動産会社の中古物件のデメリット
では不動産会社から中古物件を購入するデメリットも見ていきましょう。
割高なことがある
不動産業者が自分たちでリフォームをして、値付けをして再販する、ということは、それでもちゃんと利益が出るような計算になっていることです。
自分で修繕業者に依頼してリフォームをして入居付けを行なった方が、金額的には安くなるはずなのです。
どうしても内見した時に汚い物件だと印象が悪くなってしまうものですが、
汚い物件というのは不動産投資家にとってはラッキーな物件なんですよ。
ネットでも業者を検索することはできますので、リフォームをする時間と手間をかける余裕があるのであれば、
個人から物件を購入した方がコスパは良いです。
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簡易リフォームで重大な問題が隠されていることも
お部屋はクロスと床の張り替えでかなり印象が変わるので、
そういった簡易リフォームがされているととても第一印象が良いです。
ですが、そういった簡易リフォームをされていて、重要な建物の劣化が隠されている、ということもケースもよくあります。
リフォーム内容がどういったものなのか、
設備はしっかりと稼働しているか、点検など行われているのか、直近で修繕をしたのはいつなのか、ということはしっかり確認したいところですね。
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