コロナウイルスが流行したというのもあって、宅配ボックスは賃貸物件において人気の設備となりました。
もともとネットでお買い物をする人は増加傾向にあったと思いますが、ここ数年で飛躍的にその数が多くなったように思います。
私自身も、かなり細かいものまでネットで購入することが当たり前になりました。
宅配ボックスの需要はこれからも高まる
2018年11月に野村総合研究所により発表された「生活者1万人アンケート調査」を見てみると、全国のインターネットショッピング利用者は、20〜30代では8割近くに達しています。
年間平均利用回数は19.8回。毎月1〜2回ネットショッピングを利用していることになりますね。
また、2015年頃から再配達問題も社会問題となっています。
物流の2024年問題も話題によくあがっていますよね。
このような背景から、宅配ボックスの需要はますます高まっていくことが予想されます。
今ではお部屋探しの条件項目に「宅配ボックス」という項目が登場するほどです。
宅配ボックスの導入を検討しているオーナーさんもいらっしゃると思いますが、
気になるのは宅配ボックスの設置にいくらくらいかかるのか、というところでしょう。
今回は宅配ボックスの取り付け費用についてまとめてみたいと思います。
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宅配ボックスの種類
宅配ボックスにはいくつかの種類があります。
どのタイプを選ぶのか、というところから考えなくてはいけません。
分譲マンションのようにエントランスがあってオートロックが完備されているような物件の場合は屋内設置やポスト併設タイプの宅配ボックスも設置できますが、
アパートなどの場合はエントランススペースがなかったり、屋内設置する場所がない、ということもありますよね。
今回は屋外設置ができるタイプで宅配ボックスを見てみたいと思います。
買い切りのアナログ式(プッシュボタン)
床面に直接設置ができて、防滴仕様の宅配ロッカーです。
こちらは電気配線工事が不要のものなので、保守点検費がかかりません。
ランニングコスト重視なのであればこういった買い切り型の方がいいかな、と思います。
リース型のデジタル式
たとえば、株式会社フルタイムロッカーのチャレンジボックスのように、デジタル式で、リース型のものもあります。
こういったものは工事が必要ではありますが、定期メンテナンスがありますし、コールセンターもついていてフォローしてもらえるというメリットがありますね。
ただリースなのでどうしてもランニングコストは高いです。
見栄えはとても良いので、どちらかというと高級路線でしょうか。
デジタル式はアナログ式に比べてセキュリティ性が高いことが特徴で、
導入コストは高くなるものの、近年は主流となってきているタイプです。
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宅配ボックスの取り付けにかかる費用目安
宅配ボックスの取り付け費用は、自分で取り付けを行うか、それとも業者に施工を依頼するかによって価格帯が少し変わってきます。
また、買い切りのものにするか、リースにするか、というところでも価格が変わってきますね。
自分で取り付ける場合は本体価格だけで済みますので、だいたい1つあたり3万円〜7万円程度かと思います。
こちらの宅配ボックスはステンレス製のため錆びにくく、防滴対応もしているので、屋外での設置が可能です。
1つから取り付けられるので、アパートの規模に合わせて最初は2つだけ、だとか、4つだけ、といったスモールスタートができるのが良いですよね。
宅配ボックスは総戸数分設置する必要はなく、一般的には総戸数の3〜4割程度が目安とされています。
業者に設置を依頼する場合は、本体代金にプラスして1.5万円〜2万円程度の工事費用がかかります。
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オーナー目線で宅配ボックス設置を考える
今や賃貸住宅での宅配ボックスの普及率は4割りとなりました。
また、部屋探しの際に宅配ボックスの設置を必須条件としている人が約6割もいるということがわかっています。
現在はその需要にまだ供給が追いついていないところもあり、宅配ボックスの設置によって競合物件との差別化が期待できるでしょう。
特に若い世代や共働きファミリー世代がターゲットの物件の場合は良い空室対策になると思います。
ただし、宅配ボックスから荷物をすぐに取り出さない入居者がいたりしてボックスに空きがなくなるなどのトラブルが起こる可能性もあります。
設置の際はルールをしっかり周知し、せっかく投資をしたのに…と後悔しないような設置の仕方をするようにしましょう。
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