地方の築古アパートを中心に、戸建てや区分マンションにも投資をしています。
投資歴は10年を超えました。
今回は、不動産投資をする時の融資について、初心者が知っておきたい用語をまとめてみたいと思います。
初めて不動産を購入するために融資を借りる、という方のためにまとめてみました。
なぜ融資を引くか
不動産投資においては融資を引くことでより収益性を高めることができます。
これは不動産だけでなく、投資全般に言えることです。
100万円しか初期投資ができないと、利回り20%あっても一年で120万円にしかすることができません。
ところが1000万円投資をすることができれば、同じ利回り20%だと1200万円にすることができます。
最初にどれくらいの金額を投資することができるか、ということが収益性に大きく影響を及ぼします。
お金を借りて、そこに利子が付いたとしても、初期投資を大きくできた方が収益性は高くなるのです。
もちろん手持ちの現金で物件を購入することもできますが、それよりも融資を受けて、自分の手持ちの現金で買える規模よりもより大きな規模の物件を購入できた方が収益を上げていきやすいのです。
では次の項目からは、融資を引く際に知っておくと良い用語について解説していきます。
関連記事:不動産投資で融資を受けるには年収はどれくらい必要?
融資特約
まず融資特約について。
不動産投資をする際に融資を引くなら必ず使う言葉だと思います。
融資特約(通称ローン特約)とは、不動産を購入する時に、不動産投資ローンなどの融資を利用する予定で物件の購入を申し込んだ場合、使うものです。
例えば500万円の自己資金があって、2000万円の融資を申し込み、2500万円の物件を購入しようとするとします。
物件の申し込みは融資審査が通る前に入れてしまうものですが、融資が通らなかった場合、自己資金だけでは物件を購入することができませんよね。
ですが売買契約が進んでいれば、手付金も支払わなければならないですし、手付解除となった場合違約金…となると、怖くて買付なんて入れられないですよね。
なので融資がダメだった場合はなかったことにします!ということができる融資特約というのがあるのです。
これは買主と売主が安全に不動産売買を行うためにとても大切なものです。
ただ、こういった融資特約があるために、一つの物件に多くの買付が殺到している場合、現金一括で購入できる人が優先されることが多いです。
融資を利用して購入しようという人は融資特約で売買が白紙撤回となることがあるので、確実に物件を買ってくれる現金購入の人と売買契約を結びたがる売主が多いんですね。
関連記事:不動産買付は申込順番で決まるものなの?
不動産投資ローン
不動産投資ローンとはその名の通り、不動産の賃貸によって収益を得る収益不動産を購入するためのローンです。
同じく不動産を購入するために組むローンとしては住宅ローンもありますが、
住宅ローンと不動産投資ローンは全く性質が異なります。
住宅ローンは居住用の不動産を購入する時に使われるローンであり、住居は生きていくために多くの人が購入するものです。
そのため、金利が安く、多くの人が組みやすいローン商品となっています。
一方、不動産投資をするために使う不動産投資ローンは、金利も高く設定されており、審査も厳しいものになります。
この違いはぜひ、不動産投資初心者の方は理解しておくと良いと思います。
関連記事:住宅ローンで不動産投資はできません!
耐用年数
不動産は物件の構造ごとに法定耐用年数というものが設定されています。
法定耐用年数は、
- RC造…47年
- 重量鉄骨…34年
- 木造…22年
ですね。
これは法律上便宜的に、「この構造の物件はこの年数で価値がゼロになります」というものを定めたものです。
もちろん、法定耐用年数がゼロになったからといって直ちに物件が使用不可になるわけではありません。
これは減価償却などの経理上の計算をするために使われる年数です。
融資においては、対象物件の法定耐用年数がかなり重視されます。
結局金融機関は、「もし貸したお金が返ってこなかったら、不動産を差し押さえて、それを売却して貸したお金を回収しよう」と考えるわけですね。
法定耐用年数が短かったり、すでに過ぎているような中古物件の場合は、残りの耐用年数分の期間しか融資をしなかったり、融資NGとしたりします。
金融機関としては、貸したお金が返ってこないことが一番の問題なのです。
関連記事:【不動産投資】融資審査を有利にする事業計画書、何を書けばいい?
今回は初心者向けに不動産投資をする場合に知っておきたい、融資にまつわる用語について解説してみました。
不動産投資は物件を購入してからがスタートにはなりますが、物件を購入する時にその投資が成功するかどうかは9割決まっていると言っても過言ではありません。
しっかりと知識を身につけた上で投資を始めると良いでしょう。