物件はリフォームによってベランダを後付けすることもできます。
収益物件を丁寧に管理しているオーナーは
ベランダを後付けして入居率を上げようと頑張る方もいます。
確かにベランダがつくと、それだけ見栄えもよくなりますし、
入居者にとっての条件はよくなりますよね。
しかしベランダをつけることのデメリットもあります。
今回はベランダをつけることのデメリットについて解説していきましょう。
ベランダの定義
よくベランダと混同されがちなのがバルコニーです。
どちらも建物の外側に作られているスペースですが、ベランダとバルコニーは厳密に言うと違うもので、
ベランダは屋根が付いていて、ある程度雨や風をしのぐことができるものを指します。
バルコニーには屋根が付いていません。
またベランダは隣の部屋と繋がっていて、緊急時は隣との壁を突き破って避難経路として使うことができるようになっています。
ベランダをつけるデメリット
修繕費が余計にかかるようになる
ベランダをつけてしまうと必ず定期的なメンテナンスが必要になります。
修繕費が大幅にかかってしまうケースも少なくないので、金銭的なデメリットが生じますよね。
特にベランダの手すりなんかは雨風にずっとさらされる部分になるので
腐食やサビ、カビが発生することも多いです。
木材でベランダを作る場合はシロアリが発生してしまうこともありますし、ぐらつくようになってしまったら大きな事故が起きかねません。
特に日差しや経年劣化によってひび割れも起きてしまいがちなスペースになるので、定期的なメンテナンスが必要になります。
そこまでして追加するべきものなのか?とは思ってしまいますよね。
物件の形が変わるため耐震性に影響がある
ベランダは後付けできるものではあるのですが
ベランダそのものは物件が建造された時は予定になかったものになります。
もともと作る予定になかったものを後からつける形になりますが
そうすると物件の形そのものが変わるので、バランスも変わってきて、耐震面に影響が出ることもあります。
また、建物の耐久性や耐水性も落ちる可能性もあるんですね。
どうしても雨ざらしにされる部分が増えるので、ベランダが原因で水濡れが起き、家の寿命が縮まってしまう、ということもあるのです。
安全性にしっかりと配慮してリフォームしてくれる業者にお願いするようにしましょう。
ベランダは耐用年数が短い
ベランダはどうしても雨風にさらされ続けてしまいますし
日中はずっと日が当たる場所になってしまうので、耐用年数が短いと言われています。
だいたい
- 木造のベランダの場合で3年〜5年
- 鉄やアルミの場合は5年〜10年
と言われています。
建物の本体部よりもさらにメンテナンスが必要だということがよくわかる数字ですよね。
特にベランダの床なんかは数年でひび割れが入ることがあります。
放置してしまうと人的被害を出してしまう場合もあるので、きちんと管理していくことが大切です。
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日の差し方も変わる
ベランダを後からつけることによって、日の差し方も大きく変わってきます。
一階建てではなく複数階あるようなアパートやマンションの場合は、
ベランダを後付けすることによって、特に一階部分に日が当たらなくなってしまう、ということも十分ありえます。
また、ベランダは屋根を取り付ける必要がありますので、
ベランダ部分に屋根を取り付けることによってお部屋の中へ入る日の光が少なくなり、お部屋の印象全体が暗くなってしまうこともあります。
日の光がどのように差し込んでくるのか、ということはかなりお部屋の印象を左右する部分にもなりますので
ベランダを後付けする場合は、こういったポイントもしっかりと判断材料として入れるべきだと言えるでしょう。
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現地調査をしてくれる業者を複数社比較
ベランダを後付けする場合、一番大切なのは業者に直接現地を見てもらって見積もりを出してもらうことです。
実際の建物のバランスなどもありますから、現地で建物を見てもらわないと
どれくらいの費用でベランダを後付けすることができるのか、ということは具体的にはわかりません。
現地調査で見積もりを出してくれる業者を複数社依頼して
見積もりを比較してみるのが一番良いでしょう。
物件の条件を良くして入居率を高めることはもちろん不動産投資において大切なことですが
中にはこういったベランダの後付けのように、条件を良くすることで後々の管理がとても大変になってくる、というような大きなデメリットが発生してしまう場合もあります。
目先の利益にとらわれすぎず、
長く物件を管理していくことを考えて、長期的な目線で投資するようにしていきましょう。
そのためには、メリットデメリットなどをしっかりと把握しておくことが大切です。
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