地方の不動産を見ていると利回りが20%近いものがよく出てきます。
都心のマンション投資なんかは利回5%あれば良い方…くらいのイメージですから、「なんで地方の不動産だとこんなに利回りが高いんだろう?」と疑問に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私も初めて買った不動産は北海道エリアの戸建てで、その不動産は確か利回りが50%だか100%だったかと思います。
とんでもない数字ですよね。
1年か2年持っていれば元がとれてしまうような物件ということです。
最近は東京都心でも区分マンションを所有していますが、
相変わらず地方の高利回りの中古物件にメインで投資していることが多いです。
今回は地方の高利回り中古物件が、どうして高利回りになるのか、ということを、不動産投資初心者の方向けに解説してみたいと思います。
安く売ってるから
シンプルなことなのですが、地方の物件は安く売り出されています。
価格が安ければ利回りが高くなるのは当たり前ですね。
例えば地方の中古戸建てだと築古のものは数十万円くらいの金額で購入できるものが多く、
私が購入した戸建ても確か50万円もしなかったのではないかと思います。
家賃設定が3万円だとしても、年間に36万円の家賃収入。
これで計算すると利回りは72%ということになりますね。
このように、破格の金額で売り出されている物件というのは地方では多いのです。
学生が頑張ってお小遣いを貯めればギリギリ購入できてしまいそうな金額ですよね。
特に築古の戸建ては本当に安く売り出されているものが多いです。
需要と供給の問題、地方は買い手が少ない
地方の物件は都心の物件に比べるとやはり買い手が少ないですから、その分競争がなくなって価格が安くなるというところに繋がっていきます。
値段を下げないと売れない、ということです。
どうして買い手が少ないのか、というと
それは地方だから都心に比べると単純に人口が少ない、というのが言えますね。
都心部は人口が多いですから、空室を埋めるのも地方に比べると容易になります。(もちろん立地にもよりますが)
逆に地方は人口も少ないのでよほど立地が良くないと空室の心配は常にあるもの。
表面利回りが高くても空室であれば実際には家賃収入を得られませんから、どれだけ利回りが高くてもちゃんと入居が決まるかどうか、というところは見極めたいところですね。
ちなみに私が購入した戸建て物件は、そもそも入居者がすでにいらっしゃる状態でのオーナーチェンジでした。
入居者の方もかなりご高齢で独りで暮らしていらっしゃって、退去はなかなかないだろうな、という状況。
ただどうしても単身高齢者だと孤独死のリスクはあり、そこだけが心配でした。
こちらの物件は数年所有して、すでに売却をしています。
地方物件はそれなりにリスクがあるからこそ、安く売りに出されている、というのもありますね。
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地方物件は出口戦略は難しい
安く購入することができる、それによって利回りが高い地方物件ですが、
買い手が少ないから安くなるということはつまり、自分が物件を売却する時に買い手が見つかりにくい、というのと同義でもあります。
これは地方物件を購入する上での最大のリスクと考えた方がいいかもしれません。
特に築古の戸建てなんかは買い手はなかなか見つからないです。
数年持って物件の購入金額を回収したあとに少し運用したら、その後はもうタダ同然で売ってしまっても良い、くらいの気持ちじゃないとなかなか売れなくてヤキモキしてしまうでしょうね。
戸建ては特に流動性は低いですし、金額が安い場合は現在は仲介手数料の下限が定められてしまったので特に収益を上げるのが難しいです。
これは私も戸建てを売却して知ったことでした…
価格が安すぎる物件はさらに投資が難しくなっていきますね。
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地雷物件もあるので注意
先に挙げたような内容のリスクであれば、ノウハウは必要なもののあまり問題はありません。
問題は、高利回り物件には地雷物件が混ざっていることがある、ということです。
例えば空室があまりにもありすぎる物件だとか、
売りに出しているのにずっと売れていなくて、売り出し価格を下げている物件、一度掲載を辞めて金額を変更し上げ直している物件なんかもありますね。
基本的には利回りが高い物件には何かが潜んでいると思った方が良いです。
そのリスクが、自分で対応できそうなものなのか、ということを天秤にかけて物件を購入している感じですね。
たまに相続物件でさっさと売却してしまいたい、早く現金が欲しくて、みたいな理由で不動産を売りに出している方もいらっしゃって、そういう物件はお宝物件だと思います。
利回りが高い物件にはリスクはつきものですので、そのあたりを理解した上でチャレンジしてみてください。