今回は築古物件に投資をしようと考えている不動産投資家の方へ、特に築古戸建ての見学をするときにどのようなポイントをみておけば良いのかということを解説していきたいと思います。
持ち物
物件見学に行く時の持ち物をおさらいしましょう。
マイソク
物件の情報が書かれているマイソクと呼ばれるものは必ず持って行くようにします。
不動産業者の方が同行してくれる場合は改めて資料を用意してくださることもありますが、できれば物件を見る前にマイソクを見ておいて気になる部分を確認しておきます。
実際現地に行った時にどのようなポイントを見ようかということをマイソクに書き込んでおくと良いでしょう。
- 駅徒歩が何分なのか
- 周辺環境として何があるのか
- 築年数は何年か(耐震基準はいつのものか)
などは大まかにチェックしておきたいところです。
また物件の備考についてもチェックしておきましょう。
直近でリフォームをした箇所があればリフォーム済みというような情報が書かれていることがありますし、再建築不可などの情報は絶対に見逃してはいけません。
再建築不可なのであればかなり値段的には安くなるはずですし、自分が物件を売る時にその条件が邪魔することもあります。
常に物件を購入するという目線だけでなく自分が売る時にどうするかということも考えて物件を見るようにしましょう。
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スマホ
何処に行くにもスマホは皆さん持っていると思いますが、物件を見学する時はスマホを使って写真を撮ったり動画を撮ったりすることを忘れないようにします。
気になるところの写真を撮ったり、動画を撮っておくことで後から物件をさらに検討するときの材料となります。
水平器やメジャー
物件を見学する時は傾きを図るために水平器を持ってきたり、目の前の道路の幅員を調べるためにメジャーを持って来られる方も多いです。
ただ最近は精度は多少落ちるものの、水平器やメジャーの機能を備えているアプリもありますので、荷物をたくさん持って行けない場合はスマホで代用が効く部分かなと思っています。
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物件の周りを散策する
現地に物件を見に行く時は必ず物件の周りを散策するようにします。
どのような建物が周りにあるのか。嫌悪施設と呼ばれる施設はないか。駅から徒歩で歩いた時にどのようなものが見えるのか。
自分がもしその物件に住むとしたら、ということを想定しながら見学をしましょう。
特に現地でしか感じることができない振動、音、臭いといった条件は必ず確認したいです。
また周辺を散策する場合は
- 晴れ、雨
- 朝、夜
など条件を変えて、何度か散策することができると良いでしょう。
条件によって見え方が変わってくることもあります。
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外観で見るべきもの
それでは早速物件の外観を見ていきます。
境界が確定されているか
物件の外周を確認して境界が確定されているかということをチェックします。
もし境界が確定されていない場合は境界を確定するための作業を依頼しなくてはいけない場合があります。
雨仕舞いがされているかどうか
物件が一番傷んでしまうのは雨などによる水の浸入です。
水が侵入することによって湿度が高まり鉄が錆びてしまったり木が腐ってしまったりします。
それによって家が傾いてしまったり水漏れを起こして大規模な修繕が必要になってしまったりすることがありますので、建物に水が浸入しないようにきちんと対策はされているかどうかというところをチェックします。
軒裏
雨仕舞いの確認をすると同時に軒裏の様子を見てみましょう。
しっかりと雨水を防ぐことができていなかったり修繕が行き届いていないと軒裏にシミができていたり軒天が剥がれてきてしまっているというようなことがあります。
そのような場合は修繕が必要になりますので、どれくらいの金額で修繕できるのかということを考えておきましょう。
外壁塗装
塗装は手で触ってみてチョーキングがあるかどうかということを調べると良いです。
手で触った時に白い粉がつくような場合は外壁塗装そろそろやらなくてはいけないというサインになります。
外壁塗装は足場を組む必要がありますのでかなり金額的には高くなってしまいます。
できれば修繕履歴なども見せてもらえると良いですね。
蜂の巣
蜂の巣などがあった痕跡がある場合は今後も蜂の巣が出来やすい場所であるということが伺えます。
なんだかんだ蜂の巣の撤去にもお金がかかるものです。
関連記事:蜂の巣駆除の費用相場っていくらくらい?
基礎・床下通風孔
家の基礎となる部分と床下通風孔の部分をチェックします。
大きなクラックなどが入っていないかどうかが見るべきポイントです。
特に床下通風孔のところはどうしても強度が弱くなりますのでクラックが入りやすい部分でもあります。
きちんと金網によって塞がれているかどうかということもチェックしておきましょう。
そこがしっかり閉じていないとネズミなどが浸入する恐れがあります。
室内で見るべきところ
今度は室内で見るべきポイントを紹介していきます。
立て付け
建物の傾きを調べるためには立てつけを見るのが一番簡単です。
ドアの開閉をしたりサッシの開閉をすることによって家の傾きを調べて行きます。
音が鳴ったり立て付けが悪い場合は建物が少し傾いているというサインです。
多少の傾きというのは仕方がないものですが、体感することが出来るくらい大きく傾いている場合は、入居者が長く住んでくれなかったりそもそも入居付けが難しくなる可能性もあります。
特に戸建ての場合はファミリー層がターゲットになることが多いと思いますので、あまりにも型抜きがひどい場合は要注意です。
床
床を歩いてみて音がしたり大きなへこみを感じるような場所はないか調べてみましょう。
床の傷などに関しては上からクッションフロアを敷いてしまえば特に気にならないですが床が抜けるような瑕疵がある場合は、大規模な修繕が必要になってくる可能性があります。
水回り
水回りは一番お金がかかる部分です。
特にお風呂場。
戸建ての築古物件の場合はお風呂場をそのまま使うことができるのかそれともリフォームが必要なのかどうかということが投資にかなり大きな影響を与えてくると思います。
お風呂場のリフォームをする場合は100万円前後かかってくる場合もありますので、どの程度リフォームが必要なのかということは見学の段階で見極めたいですね。
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天井・クロス
天井やクロスなどを見て雨漏りなどのシミがないかどうかをチェックします。
クロスに関してはかなり安く交換することができますので今風にするのであればアクセントクロスなどを検討してみても良いかもしれません。
エアコン
今付いているエアコンでそのまま使えるかどうかということをチェックしておきます。
築古の戸建ての場合はかなり型番の古いエアコンが残っている場合もあります。
関連記事:アパート経営はエアコン付き物件の方が良い?修繕費は誰持ち?
築古戸建の見学をするときにどのようなポイントを見ればよいのかということについて解説してみました。
どこをどうリフォームしたらいくらぐらいかかるのか?その上でどれくらいの家賃で貸すことができそうか?ということを考えながら物件の見学をすると良いと思います。