私は主に地方の築古アパートに投資を行っているのですが、
今所有している地方の築古アパートを解体するか、それとも内装を綺麗にして入居募集を続けるか、ということを最近ずっと悩んでいます。
築古物件に投資を行うオーナーであれば、こういった悩みは遅かれ早かれ出てくるものだと思いますので、今回は私の置かれている状況や考えを書いてみたいと思います。
解体して売却するか、もう少し頑張るか…
私が所有している中古物件のアパートはもうすぐ築40年程度のものです。
実はそこまで築年数が経っているというわけではありません。
解体を検討するほどの築古物件と聞くと、築50年以上のものをイメージされる方が多いと思います。
この物件は築年数はそこまでいっていないんですよね。
ですが、地域が「昔はよかったけど今は…」というような地域でして、
正直入居付けが難しいというのがあります。
戸数は10戸なのですが、現在は10戸中2戸しか埋まっていません。
ほとんどが空室であり、そのうちの1戸はかなり内装をやらないと入居募集ができないような古いお部屋になってしまっています。
さすがに10戸中2戸となってくると、入居募集を止めて全空になったタイミングで解体し、売却をしてしまった方が良いのではないか、という選択肢が過ぎるわけです。
もちろん今すぐにでも崩れそうなアパートというわけではありませんので、他のお部屋も内装を頑張ってやって、入居募集を続けていくという選択肢もあります。
どちらが良いのか、私を悩ませている要素を次の章から書いていきます。
関連記事:アパートの解体費っていくらくらい?安くする方法はあるの?
生活保護受給者の方にも見向きされない物件
かなり条件の悪い中古物件ではあるので、家賃も安く設定しています。
ただ、家賃が安くなりすぎていて、実は生活保護受給者の方にも見向きされない物件になってしまっている、というのが現状です。
生活保護受給者の方は、家賃補助として国から出る金額が決まっています。
ほとんどの方は、補助として出る金額の上限ギリギリのところに住みたいと考えるものなんですよね。
その上限よりも家賃が安くなってしまっているため、生活保護受給者の方にも選んでもらえない。
じゃぁ家賃設定を上げればいいのでは?
というお声も聞こえてきそうですが笑
実はこの物件、地方物件にしては珍しく、ワンルームでかなり手狭なのです。
狭いお家で我慢できるのは人口が集中している大都会エリアに住んでいる方だけです。
地方エリアで土地値も安いような場所では、狭いお家には住みたくないと考える人がほとんど。
そういった要因もあり、なかなかこの物件が埋まっていかないんですよね。
家賃をどれだけ安くしても、「安いなら狭くてもいっか」とは地方物件ではならない、というのが学びでした。
関連記事:アパート経営における生活保護受給者の入居の際の注意と戦略
解体するにしても、残り2戸がいつ出るかは分からない
10戸中2戸なのであれば、2戸が退去してから解体してしまおうか、とも思うのですが、
2戸とはいえ、いつ退去するかというのはわかりません。
残りの2戸がすぐに退去してくれるならラッキーですが、
家賃も安く、地方では高齢化が進んでいるので、この家を「終の棲家」と決めて入居されている可能性もあります…
とりあえず今は管理会社の方に、残り2戸にどんな方が住んでいらっしゃるのか、そのデータを送っていただくようお願いしています。
比較的若い方や、数年住んでいてそろそろ更新時期の方が住んでいるのであれば、希望が持てるかもしれません。
逆にもうすでに長く住んでいてご高齢の方、といった場合は、
解体ではなく内装を頑張ってまた入居募集をしていく方に舵を切った方が良いかもしれないです。
退去をお願いする場合は退去費用をいくらかこちらが出さなくてはいけなくなりますし、
そもそも家賃設定が低いので、そういった話になってくるとトラブルが起きそうな気もします。
なので、解体するかどうか、というような話は今入居されている方にはしない方が良いでしょうね…
関連記事:アパート解体のため立ち退きをしてもらう際に気をつけること
収益性が高いわけではない
家賃設定が低いというのもあり、戸数も全部で10戸ですので、決して収益性が高い物件というわけではありません。
ですが内装もやって入居募集を続けるとなると、内装費にそれなりにお金がかかってきます。
そこまでしても家賃を上げられる幅はワンルームというのもあって限界があるでしょうから、結局収益性はあまり変わらないんですよね。
解体するにしても解体費用もかかります。
土地として売却した時に、エリアとしてあまり良いエリアではないので、買い手がつくかどうかわかりません。
とまぁ、リスクを考えると八方塞がりな気がしてくる物件なのです笑
とりあえず現在入居いただいている方のデータを待ってみて、再度考えてみたいと思います。
また方針が決まりましたら、こちらで記事を更新していきます。
関連記事:土地の値段の決め方とは?何をもとに決めればいいのか